30話 タネ明かし
「なるほどなぁ…」
「何かわかったの?」
「あいつ、段差に弱いぞ」
洸介が注目したのは「机を避けない」という選択肢だ。
ファーストは自信の腰の高さしかない机を登ることなく、どかすことなく別のドアから入った。この事実に注目したのだ。
「この間言っただろ?下の方が見えないって」
「そうか!ぶつかったのが何か見えないから"設置物"じゃなくて"障害物"として認識したのか」
「AIのロボットも、まあまあバカだな」
完全に攻略法を導いた洸介は脳汁が溢れ出ていた。気持ち良すぎて思わず笑顔になってしまう。早速事実を確かめるためにもう一回別の教室に入った。
「しょーちゃん、机を教室を二等分するように置いて」
「わかった!」
教室の黒板の半分くらいから後ろの壁までに一直線、机を並べた。もし洸介の仮説が正しいとするのならこれで引き返すしかないのだ。
ドアが開いた。またもやファースト、さてどうなるか。
ファーストは走って突っ込んできた。しかし、途中で机にぶつかってしまう。その後少し立ち止まってこちらを見ながら後ろ歩きで教室から出て行った。
「ほら!これ来ただろ!」
「ナイス!さすがこーちゃん!!」
二人はハイタッチを交わした。地べたに座り込み、休憩をする。走って来て相当疲れている足を癒しているところだ。二人は大きな溜め息を吐き出し、気持ちよさそうに寝っ転がった。
休憩して結構な時間が経った。ロボットが来てほしくないのでずっと机はそのままである。特に音とかもしなかったので快適に過ごせた。腕時計を見てみよう。
…四時半!?
休憩から二時間経っていることに気づかなかった洸介は慌てだした。体から汗が流れ出てしまう。
「しょーちゃん、もう四時半………」
「まじ?」
「まじ」
祥平は顔を手で覆って「ああああ」と叫んだ。二人は急いで教室を出て文字探しをした。
三階の少し広い教室。黒板には何も書かれていない。さてどうしたものか、もう三階にはないというのか。いやそんなはずはない、絶対どこかにあると思いながら探してみると
「あ!あった!!」
ほら見つけれた。やっぱ思い込みってすごい。
円得は教卓の裏に書かれている文字を見つけた。
「何色の、何?」
「青色の『r』だよ!」
今までのと合わせて三色の三文字を見つけている、残すところはあと一文字、緑色がみつかっていない。それも自分たちが探してやろうという気持ちでまた再開をした。
「もう三階にはないから、四階に上がる?」
「そうしよっか」
円得はポケットからスマホを取り出し、メッセージアプリを開く。グループに今あったことを送った。
『見つけた』『青色のr』『残すはあと一文字!みんな頑張れ!!』
『よくやった』
『ないすぅ』
他の人から称賛の声が上がる。嬉しそうに円得は見ていたが、下にスクロールすると目を輝かせた。そして仔美の近くに寄る。
「…どうしたの?そんな顔して」
「これ見て!!!!!!」
円得に見ろと言われたスマホの画面、写し出されていたのはとあるメッセージだった。
それを見るや否や仔美も目を輝かせた。
『俺たちも見つけた』『緑のn』




