13話 別の刺客
「…なあ和貴」
「なに」
「捕まったらどうなるの?」
「知らない」
とりあえず今はノイズから撒いた栖春と和貴。安心して二階の自分たちの教室である2-Dに隠れている。息を整えていつ何時に来てもすぐ逃げれるように最低の準備はしている。
二人は耳を澄ましてよく機械音と床が軋む音を聞けるように小声で話している最中だ。
「…ん、なんだこれ。昨日こんなの落ちてたっけ」
和貴は床に落ちている何かを見つけた。A4用紙の紙だ。文字は教室が暗くてよく見えないが、何かが書いてあることはわかるくらいだ。
「昨日隠れたとき、机から出てきたんじゃない?」
栖春は昨日のことを思い出した。机を集めて隠れた際、動かしたときか隠れたときか、それとも出た時か。そのときに机の中から出てしまったのではないかと考えた。
「…栖春、懐中電灯持ってる?」
「お前、持ってないのかよ…」
「忘れた」
和貴は出来事のインパクトが強すぎて家に懐中電灯を置いて行ってしまったらしい。嫌そうな顔をする栖春だが、ちゃんと貸してくれるいい奴なのを分かっていた和貴は栖春に頼んだら案の定。栖春はポケットから取り出し、和貴の手のひらに乗せた。
「…おおぉ……………」
「なんちゅう声出してんだよ」
和貴が懐中電灯のスイッチを入れて持っていた紙を照らした時、思わず変な声が出てしまった。
何を見たのか知らない栖春も思わずツッコんでしまった。栖春は何が書かれていたのかを確認しようと少し顔を近づける。
ゴミすぎるこの学校存在価値ない
所詮は底辺の学校クソ
教員すらゴミまじでいらないここ
こんなとこ無くなれや
「なんだこりゃぁ…」
さすがの栖春も驚いてしまった。書いてある内容がまさか学校の悪口だなんて思ってもいなかった。しかも綺麗に色まで分かれている。上から水色、朱色、黄色、紫色と色分けされている。
「もうちょっと字を綺麗に書いてほしい」
「…………ん?」
栖春は違和感を感じた。綺麗に色分けされている各文章、その色に何かを感じた。
この色の順番…何処かで見たな。なんだっけ…こういう時に忘れるのは本当にやめてほしいんだが…
「これ、あのロボットの色だね」
「…!それだ!!」
栖春は頑張って何の色の順番かを思い出そうとしたとき、和貴が一気に正解に導いてくれた。栖春は頭の中がごちゃごちゃだったのに、正解を聞いたときはスッキリしたような顔をした。
「じゃあ、ロボットを作ったやつが書いた可能性があるのか…」
「生徒で間違いはないね」
「…待って、裏にも筆圧を感じる」
栖春は裏を確認しようと紙を裏返しにした瞬間、音が聞こえた。また例の機械音だ。
二人は裏返そうとするのをやめて、急いで逃げる準備をした。
「いいか…まずは真ん中に行く。前から来たら後ろの、後ろから来たら前のドアから逃げるぞ」
「分かって
ドアが勢いよく開いた。後ろのドアからだ。
二人は急いで前のドアの方に走りドアを開けて教室から出ていった。それを見たファーストはすかさず二人を追いかけた。
「どこにいくの」
「わかんない…とりあえず走れ!」
現在時刻は一時五十五分。午前六時まではあとのこり四時間五分。




