第14話 野営無双
オレの左手には龍の形をした痣がある。それは決してただの痣などではなく黒龍との契約の証だ。(前回までは聖龍とか言ってなかったっけ?)
あれはオレが厨……中二の時に交通事故に遭い生死の境を彷徨った(気になっている)時に異世界の龍神がオレの生命を惜しんで救ってくれたのだと今も考えている。(思うだけなら自由だよね? それに設定が少しずつ変わってきてるの判ってるのかな)
あの時に異世界への転生を垣間見た(ような気がしている)オレは何時向うの世界へ再召喚されても困らないようにと、こちらの世界の知識を学び続ける宿命を負っている。
さて、前回の調査(?)により異世界での料理問題に対する一定の回答を見出せた(と思っている)オレだが、向こうの世界で様々な冒険や依頼をこなす時に必ず必要となる技術がある事に気がついた。
――そう、野営である。
こちらの世界でなら近くのホームセンターへ行けば手軽に揃える事が可能なキャンプ用機材の品々だが、果たして異世界の道具屋程度でもこちらと同じクオリティの物を求める事が出来るのだろうか?
――例えばテント。
ハーレムパーティの女子たちとの部屋割りをどうするかなど数多くの問題が予想されるが、大きさや防水性能それに虫の侵入防止といった性能は必須だと言える。勇者の多くがアイテムボックスを使えると資料には記載があり、持ち運びについては全く考慮する必要がないので出来るだけ大きくて居住性を優先したものを用意しておきたい。
実際に野営する時に困るのは雨と寒さ対策で、これは現地で手に入る素材を元に撥水性に優れた油などを錬金合成すれば何とかなると思う。出入り口を覆うシートの内側にメッシュ状に編み込んだ防虫布でも張っておけば寝てる間に蚊に刺される心配も減るだろう。
それにアイテムボックスの魔法さえあれば枕や毛布も人数の分だけ持って行けるし、鍋やフライパンそれに食器類を忘れる心配も無い。いやー心配して損した。こっちの世界だったら荷物が多すぎて身動きが出来なくなるところだった、危ない危ない。
『よくぞここまで辿り着いたな勇者ど……なぜそんなに大きな荷物を背負っておるのだ?』
「何を言っているんだ魔王よ! これでもハーレムパーティ女子たちに必要な物ばかりを厳選して持って来たんだぞ。みんなの着替えに食材は予備も要るだろう、あとフライパンにコップに歯ブラシ、それからお菓子やデザートに化粧品なんかも必要だし、お風呂用品とか生理用品なんかも忘れたら大変じゃないか。それにボードゲームやトランプが無いと寝る前に時間を持て余してしまうし、それに…………」
『もうお主一人で来てはどうかと予は思うのだが?』
……オレの苦悩は続く。
(;´・ω・)「ここへ来て、まさかのアイテムボックス無しとか?!」
( ゜Д゜)「人生とは重い荷物を背負って坂道を登るようなものだがや……」
これまでの戦績
1勝10敗(不戦敗9・完封負け1)
1引き分け・無効試合2




