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王族の行進

地球にダンジョンが産まれたら ~地下12階:スライムの王族と大豆の変幻~


第七十三章:王族の行進


「……地上に戻れば、あの嫉妬に狂った群衆が待っている。なら、このまま進むのが一番『安全』だな」


天は悟りを開いたような表情で、地下11階への階段を下りた。

そこには、これまでとは比較にならない魔力密度の中で、神々しく輝くスライムたちが鎮座していた。


【対象:キングスライム、銀スライム、金スライム】

【ドロップ:王のゼリー(全ステータス永続上昇)、銀の雫(魔法防御UP)、金の雫(幸運UP)】


「天さん、あいつら硬いわよ! 物理耐性がすごい!」


「俺に任せろ。……『無銘・天』、経験進化の力を見せてやれ」


攻撃力1000を大きく越えた刀が、銀と金の体躯をバターのように切り裂く。

飛び散る「王族の雫」を、天は一滴残らず無限収納に回収した。


第七十四章:同化大豆の変幻自在


さらに進むと、奇妙な植物型の魔物が群生していた。


【対象:同化大豆】

【特性:周囲の魔力に同化し、八つの姿へ派生する】

【ドロップ:①枝豆、②醤油、③味噌、④豆乳、⑤豆腐、⑥おから、⑦納豆、⑧湯葉】


「……嘘でしょ。醤油に味噌、納豆まで!? ダンジョンって、発酵のプロセスまで省略できるの!?」


凛が目を丸くする。天は狂喜乱舞した。

これまでの「肉」と「魚」に加え、ついに「和食の魂」とも言える調味料とタンパク源が揃ったのだ。


「これがあれば、料理の幅が無限に広がる……! 椿さん、大豆の魔石を確保してくれ。豆腐や湯葉は崩れやすいから、俺が直接収納する」


「お任せください、天様。この『おから』も食物繊維が豊富で、ダイエットに良さそうですわね」


第七十五章:地下12階、春の訪れ


12階に足を踏み入れた瞬間、空気が一変した。

冷たい迷宮の中に、瑞々しい土と芽吹きの香りが充満している。


【対象:春の息吹の魔物たち(植物系)】

【ドロップ:アイヌネギ(行者にんにく)、たらの芽、コシアブラ、ウド、こごみ、蕗の薹、蕗、若竹、クレソン】


「……山菜だ。しかも、どれも魔力を吸ってパンパンに張っている」


天は、ウドやタラの芽に刻まれた解体線を見逃さず、丁寧に採取していく。

若竹の瑞々しさと、蕗の薹の心地よい苦味の香りが、探索の疲れを癒やしていく。


第七十六章:地下12階の「和の極み・大豆山菜懐石」


その夜、安全地帯で作られたのは、もはやダンジョンの中とは思えない「和の芸術」だった。


先付: 湯葉とクレソンの和え物


揚げ物: たらの芽とコシアブラ、若竹の天ぷら(スライムの塩で)


煮物: 蕗と揚げ出し豆腐の味噌煮


主菜: キングスライムのゼリー寄せ(醤油ジュレがけ)


飯物: アイヌネギと納豆のスタミナ御飯


「……っ、天さん……この蕗の薹の苦味、春の味がする……!」


凛は天ぷらをサクッと噛み締め、涙を浮かべた。

椿もまた、豆乳スープを啜りながら、陶酔の表情を浮かべる。


「醤油と味噌の深いコク……。天様、これこそが日本人の、いえ、私たちが求めていた究極の安らぎですわ」


【大豆山菜懐石:実食完了】

【天の恩恵:LV 15 → 18。精神耐性UP。鑑定の精度向上】

【凛の恩恵:魔力のキレが神速へ。S級の予兆】

【椿の恩恵:美肌効果(神話級)。記憶力UP】


「……地上じゃ、山菜も高騰してなかなか買えないってのに」


天は、豆乳を飲み干しながら確信した。

このまま進めば進むほど、自分たちの食卓は豊かになり、身体は鋼のように、精神は黄金のように研ぎ澄まされていく。


「安全マージン……。今の俺たちなら、15階までは『庭』みたいなもんだな」


三人の絆(と食欲)は、地下12階の深い闇を、黄金色の大豆の光と、鮮やかな山菜の緑で塗り替えていた。

プロンプト

このまま進むか…11階

キングスライム

銀スライム

金スライム

同化大豆

派生

①枝豆

②醤油

③味噌

④豆乳

⑤豆腐

⑥おから

⑦納豆

⑧湯葉


12階

アイヌネギ

たらの芽

コシアブラ

ウド

こごみ

蕗の薹

若竹

クレソン

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