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『ハズレ職業【鑑定士】と呼ばれた俺、誰にも知られない固有スキル《真実の眼》で世界の理を見抜き最強へ』  作者: ねこノにゃんたん


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第十七話 ハズレ職の少年

ご覧頂きありがとうございます!

楽しんで頂けましたら幸いです!


翌朝。


 アルトが冒険者ギルドへ入ると、昨日とは違う空気が流れていた。

 行方不明者を救い出したという噂は、すでに町中に広まっているらしい。


「おい、あいつだ」


「あの森から生きて帰った見習いか」


「運が良かっただけだろ」


 好奇の視線。

 疑いの視線。

 尊敬よりも、まだそんな感情の方が強かった。

 アルトは気にしないように受付へ向かう。


「おはよう、エミリアさん」


「おはよう、アルト君」


 エミリアは少し困ったような笑みを浮かべた。


「今日は大変かもしれないわよ」


「え?」


 その瞬間、ギルドの扉が勢いよく開いた。


「おい、ガキ!」


 昨日、アルトを馬鹿にしていた大柄な冒険者――ガルドだった。

 背後には仲間が二人いる。


「迷いの森を攻略した英雄様が来たぞ!」


 ギルドの中に嫌な笑いが広がる。

 カインが立ち上がった。


「お前、いい加減にしろ!」


「あ?」


 ガルドはカインを睨みつける。


「お前も運が良かっただけの見習いだろうが」


 アルトはカインの前に出た。


「何の用ですか?」


「簡単な話だ」


 ガルドはニヤリと笑う。


「お前、本当に実力があるなら証明してみろ」


 ガルドが依頼掲示板から一枚の紙を乱暴に剥がした。


「ちょうどいい依頼がある」


 依頼書には、こう書かれていた。


【緊急依頼】

西の農場で家畜が襲われる被害が発生。

原因不明。

至急調査されたし。

推奨ランク:E


「俺たち三人と、お前たち二人。どっちが先に原因を見つけられるか勝負だ」


「勝負?」


「怖いのか? ハズレ職さんよ」


 ギルドの空気が張り詰める。

 カインは今にも飛びかかりそうだ。

 だが、その時。


「受けます」


 アルトが静かに答えた。


「アルト!?」


「いいのか?」


 ガルドも少し驚いた顔をする。

 アルトは頷いた。


「僕は、鑑定士がハズレじゃないって証明したいんです」


 一瞬、ギルドが静まり返る。

 そして、誰かが吹き出した。


「ははは! 鑑定士が?」


「無理だろ!」


「夢見すぎだ!」


 笑い声が響く。

 それでもアルトは、まっすぐ前を向いていた。


 一時間後。

 西の農場。

 農夫たちは疲れ切った表情で立っていた。


「また羊がやられたんだ」


「足跡も残ってねえ」


「夜になると家畜小屋が壊されるんだ」


 ガルドたちはさっそく辺りを調べ始めた。


「どうせ狼だろ!」


「森を探せ!」


 しかし、アルトはしゃがみ込んで地面を見つめていた。

 《真実の眼》が静かに反応する。


調査対象:家畜小屋

破損原因を解析します。


 アルトの視界に、無数の文字が浮かぶ。


破損原因。

外部からの衝撃。

牙による損傷:0%

爪による損傷:0%

推定原因。

巨大な鈍器状の物体。


「牙じゃない……?」


 カインが首を傾げる。


「どういうことだ?」


 アルトは壊れた木材を触る。

 その瞬間、《真実の眼》が新たな情報を映し出した。


残留魔力を検知。

対象:地中。


「地面の下?」


 アルトは農場の地面を見つめる。

 すると、家畜小屋の裏に、不自然に盛り上がった土を見つけた。


「カイン、そこを掘って!」


「え?」


「急いで!」


 二人で土を掘り返す。

 すると。


 ゴンッ!


 硬い何かに当たった。


「なんだこれ……?」


 土の中から現れたのは、巨大な黒い鱗だった。

 その瞬間、《真実の眼》が赤く点滅する。


警告。

対象を特定。

【アースリザード】

推定レベル:15

状態:冬眠失敗。

危険度:高。


「まずい……!」


 アルトが叫ぶ。

 次の瞬間。

 地面が大きく揺れた。


 ドゴォォォン!!


 農場の中央を突き破り、巨大なトカゲの魔物が姿を現す。


「な、なんだこいつは!?」


 ガルドたちの顔色が変わる。

 アースリザードは咆哮を上げ、農場へ突進した。


「逃げろおおお!!」


 農夫たちが悲鳴を上げる。

 ギルドのベテラン冒険者たちでさえ、突然の事態に混乱していた。

 しかし、その中でただ一人。

 アルトだけが、《真実の眼》の表示を見つめていた。


攻略法を検索します。

成功率を計算中——


 ついに始まる。


 「鑑定士はハズレじゃない」と証明する戦いが。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

皆様に楽しんで頂けるよう今後も頑張ります!


評価や感想など是非いただけますと活動の励みになりますのでよろしくお願いいたします!


次回もお楽しみに!

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