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犯罪奴隷になったので生きていくために闇組織の首領になる事にした  作者: 城之内


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第12話 四つの犯罪組織



 つまり異能(ギフト)持ちの人間をたくさんテイムすれば、僕はあらゆる力を持つ最強で万能の存在になれるという事。


 いや、僕だけじゃない。テイムした仲間に異能(ギフト)を振り分けられたら。


 そこも気になる。実験したい事が増えた。


 とにかくもっとたくさんの異能(ギフト)持ちが必要だ。


 僕はチンピラ達を脅迫してこのスラム街、ひいては王都で幅を利かせている犯罪組織やマフィアを聞き出す事にした。   


 ヒュドラ以外の組織に関しては彼らは総じて口が回った。


 【ノストラ・ファミリー】。古くから根付くマフィア。

 主な収入源は違法薬物の密売や高利貸し、人身売買。


 【狂狼】。傭兵崩れや盗賊が数多く揃ったならず者集団。法外な用心棒代や強盗、暗殺など武闘派らしい手法が得意。


 【彷徨う目】。

 特徴的な装束に身を包む異国の組織。少数精鋭ながらあらゆる情報に精通しており、その情報を売買して一定の勢力を築いている。


 最後に王都最大の勢力を誇る【ヒュドラ】。

 闇市の開催の他にも色々と手広くやっているのだろう。

  

 父も在籍していた王国騎士団の三分の一が買収されているらしい。


 だがそのヒュドラの幹部やアジトについての情報になると、全員がぴたりと口を噤んだ。


 僕より組織の方が怖いのか、それだけ忠誠心があるのか。


「……まあいい、明日には喋りたくなっているでしょ」


「舐めるなよ、ガキ。俺達は絶対に仲間は売らねえ。ヒュドラに喧嘩を打った時点で、お前らは終わりなんだよ。今だけだ、良い気になってられるのは。必ず組織がお前達に報復する!」


「いや、君達の方が終わりでしょ。そのガキからカツアゲしようとしたら、逆にボコられて逃げ帰ったって、組織の上の人に報告したら?」


 僕達はどこからどう見ても子供だ。


 その僕達に負けた彼ら下っ端の後始末をしに、王都最大の勢力を誇る組織の幹部がわざわざ出張ってくるだろうか。


「こ、コイツらはともかく、俺は下っ端じゃねぇッ、いずれは幹部にだってなれるんだ! 俺の言う事なら幹部の方々だって――」


「いや、自惚れすぎ。無理だよ、だって異能(ギフト)が一等級なんだもん。お前は何者にもなれない。ここで僕達に組織の情報を流す程度の価値しかない」


 僕はワイルと呼ばれた少年の縄だけ風魔法で切った。


「……い、いいんすか?」


「ああ。ただ僕達を裏切れば容赦なく殺す。君の唯一の才能、調理の異能(ギフト)を奪ってね」


 そう釘を刺すと、ワイルは何度も首を縦に振った。


 他の面々は骨折や火傷が当たり前なのに、彼は擦り傷くらいで、どうやら碌に戦闘に参加していなかったようだ。


 裏切り者がと罵る仲間達。後ろめたいのか、ワイルは顔を背けて仲間達をチラチラ見つめた。


「もし情報を吐かないようなら魔鼠、何人かは《《食べていいよ》》」


 実は先程から、魔鼠は腹が減ったと思念で訴え続けていたのだ。丁度良いのでチンピラ達を処理してもらう。


 魔鼠は肉なら何でも食べるらしい。動物は勿論、人も食べられる。


 この体格だから、餌の調達は中々大変そうだ。今後は色々考える必要がある。


 より組織の情報に詳しい坊主頭の青年ルードだけは必ず残すようにと伝えて、僕もそろそろ休む事にした。


「ま、待て、分かったッ、頼む助けてくれ!」


「悪魔め……お前は子供の皮を被った悪魔だッ」


「ああ、母ちゃん……ごめん」


「うぅ、うっ、うぁ……」


 それぞれの悲痛な反応を尻目に、僕は酒場の中に戻った。ワイルは奥歯を噛み締め、後に続く。


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