第六話 エルニャの好奇心
店の前の除草をしているサーシャ達だが、朝から蒸し暑かったので、エルニャと一緒に一旦店の中で休憩をする事にした。
エルニャ「あら、何だか見た事の無いパンがある」
シャード「それは今朝、試しに作ってみた新作。外国で流行ってるらしいの」
エルニャ「何て言うパンなの?」
シャード「ヴィエノワ」
エルニャはその新商品のパンに興味をそそられた。
エルニャ「一つ貰っていい?」
シャード「いいわよ」
エルニャは、そのパンを一つ手に取って匂いを嗅いだ。
そして一口食べてみた。
エルニャ「あ、美味しい!此れ普通のパンと作り方と違うでしょ」
シャード「分かる?そのレシピ手に入れるの苦労したんだから」
サーシャ「この前、わざわざお城に頼んで、外国の情報聞いて来たの」
エルニャは新商品を気に入ったらしく、それを食べながら話す。
エルニャ「でもその甲斐あったんじゃない?凄く美味しいわよ」
サーシャとシャードは洗面所で手を洗い、砂糖入りの冷たいミルクティーを三人分入れた。
奥の四人用のテーブルの席に座って話をする。
エルニャ「で、東の森にはもう行かないの?」
サーシャ「あんまり行きたくないよね?」
シャード「あんな薄気味悪い所、行くもんじゃ無いわよ。行ったって意味無いし」
エルニャ「相当懲りたみたいね」
シャード「行けば分かるわよ!」
サーシャ「あ、でも行かない方がいいわよ!一人じゃ危ないから」
エルニャ「うーん、でも興味あるんだけどねぇ」
その時、店のドアベルが『カランコロン』と鳴った。
お菓子とパンの材料がズッシリと入った大きな箱をオリバーが重そうに運んで来た。
オリバー「はい、ここ置いとくよ!今日は忘れないでもらって行くよ。代金よろしくね!」
サーシャ「はーい」
オリバーは荷馬車に新聞を取りに行き、また戻って来た。
オリバー「はい新聞」
サーシャ「ありがとう。これお代ね」
オリバー「確かに。じゃあまたね!」
サーシャ「ご苦労様」
サーシャが新聞をテーブルの方に持って来た。
エルニャ「見せて」
エルニャが新聞の記事を見る。
エルニャ「ん?…」
サーシャ「何か書いてある?」
新聞の一面にはこう書いてあった。
『怪奇現象の正体を暴きに行った男子中学生、行方不明に!』




