新たな契約、衝撃の事実
洞窟に入ってから数時間が経過してした。相変わらず成長の早いアリアとベルゼを相手に奮闘するアヤ。そして魔力回復の為に爆睡中のリーア。
「にしても、さっきのララ達は面白かったな」
昼時に休憩がてら食事をした際、お弁当を持って来てくれたララ達がリーアを見つけるなり、あたふたと動揺しまくっていたのだ。リーアは全く興味が無さそうだったが、この魔界で『リヴァイア=最強』というのは誰もが知る常識らしく、機嫌を損ねまいと必死だった。
その姿は正直めちゃくちゃ可愛かった。
「っと。アリア、気が乱れてるよ」
「は、はい! 申し訳ありませんですの!」
今アリアに課している修行内容は、【気法】の中でも一番難しい『気甲』という技だ。これは均一の気を全身に纏い防御力を高める-というもの。相当の魔力コントロールと集中力が無いと全く意味を成さない。だが、これを完璧に扱えれば、『魔力障壁』に匹敵する。
魔法を防ぐ『魔法障壁』、物理攻撃を防ぐ『防御障壁』、そしてその両方を纏う魔力で防ぐ『魔力障壁』。だが、魔力の少ないアリアの『魔力障壁』は、覚えさせたところで正直心もとない。
そこで、『気甲』の出番! -という訳だ。気というのは魔力コントロールさえ上手く出来れば、いくらでも集められる。当然、単純に同量の魔力と気に優劣をつけるのであれば、魔力の方が強力なのだが、魔力コントロールによって気の質を上げれば、魔力と同等に扱う事もできる。
「お師匠様、ど···どうでしょう?」
「······行くよ?」
「はい!」
-ボコォッ!
「がはッ!」
『気甲』状態のアリアの懐に一撃を撃ち込む。アリアが出来ている-と感じた時に、試験のような形で俺が攻撃を加える···という流れだ。しかし、流石に『気甲』は難しいようだ。これを繰り返して、アリアは既に数回壁に叩きつけられている。
「集まっている気は十分なんだけど、均等に纏えて無いよ」
「は、はい!」
「アリア、試しに俺がやってみるから、『気伝』で俺を感じてみて?」
「わかりましたわ!」
恐ろしいものだが、『気伝』はもうお手の物のようだ。ちゃんと目を開けたままで一瞬で感知を始めている。それを確認した俺は、周囲に漂う気を体の周りに引き寄せる。
「···す、凄い量ですわ」
いやぁ、久しぶりに『気甲』を使ったけど、意外と覚えてるもんだね。
なんて思いながら俺は『気甲』状態をアリアに見せた。すると、アリアは無意識に拍手をしていた。
「お見事ですわ! 今ならわかります、お師匠様の周りに一体どれ程の気が集まっているのか」
「俺は『気甲』が苦手なんだけどね。リーア、ちょっといい?」
感動してくれているアリアの前で俺は試しに攻撃を受けて見せることにした。その為に退屈そうに横になるリーアを呼んだ。
〘おぉ! なんなのだ? 遊んでくれるのか!?〙
「ちょっとだけね。俺に一撃入れてくれる?」
〘むっ! わかったゾ! 本気でいくのだ!〙
「待て待て待て! 本気は流石に厳しいと思うから半分くらいの力でお願いできる?」
俺の要求に少し残念そうなリーア。しかし、流石にこのめちゃくちゃ少女の本気は『気甲』で防げないだろう。何事も限度というものがある。【気法】はそんなとんでも技では無いのだ。
〘それじゃあいくのだ〜〙
すっごいやる気無くしちゃった!?
〘ほいっ!〙
-ボコォォォッ!
リーアが脱力気味に放った一撃。しかし、そんな手抜き感が半端ない一撃でも、その衝撃波で俺の後方の壁がめちゃくちゃな規模で抉られた。改めて規格外だと認識させられる。
······俺、もう一回戦っても勝つ自信ないんだけど。
なんて思いながらも、アリアに状況を説明した。
「どう見えた?」
「え、えっと。お師匠様の手前でリヴァイア様の拳が止まりましたわ!」
〘むっ! 本当なのだ? ちゃんと感触はあったのだ!〙
そう。これも『気甲』の利点だ。凝縮された気は肉体に近い感触がある。つまり、相手に攻撃が当たったと錯覚させる事ができるのだ。
「ね? 便利でしょ?」
「はい! これなら相手の油断を誘えるかもしれませんわ!」
〘むむむむむ! 不完全燃焼なのだ! 本気で殴りたいゾ!〙
おいコラ。空気を読みなさいお馬鹿さん。
「言うこと聞かないと構ってあげないよ?」
〘ッ!? お、大人しくしているのだ!〙
俺の言葉が効いたのか、リーアは驚きのあまりその場で数センチ飛び上がると素直にスタタターッ-とさっきまで寝転んでいた場所に帰っていった。うん。段々リーアの扱いが分かってきた。
「さっ、続けよっか!」
「はい!」
-一方。
「はっ! やああっ!」
〘っと。ふむ。中々動きが良くなってきたの! 最初の頃とは大違いじゃ。どうじゃ? ギアの方は?〙
ベルゼリアの言葉にアヤは立ち止まり、自分の両手両足を動かしながら確認をする。
「どうなんでしょう。重さに慣れないので、ずっと重たいままですけど」
〘まぁそうじゃろうな。エトが言うには常に一定の荷重が掛かる状態らしいからの〙
「でもなんだか、もう体の一部って感じです!」
〘ふむ。そうか。···よし! 続けるぞ!〙
「はい!」
ベルゼリアの合図と共にベルゼリアは姿を消した。アヤは息を整えながら集中力を高めていく。そして、地面の砂利がジリッ-と鳴った瞬間、その方向とは逆の方向に半歩退く。これは前にエトから習った予備動作の見極めの一種だ。高速で動くベルゼリアの姿は見えなくとも、着地の際の地面の音、そして空気の流れ、それらを冷静に見極める事は今のアヤならば可能なのだ。
〘ッ-!〙
ベルゼリアが姿を現し、アヤに向けて蹴りを放つ。しかし、アヤはこの時、前の修行時のエトと同様に右足に体重を乗せていた。その為、実際は半歩後ろにいるのだが、ベルゼリアは足が届く距離だと錯覚し、見事に誘導された。
「っと、ここっ!」
誘導したベルゼリアの蹴りを避けると、アヤは拳をベルゼリアに繰り出した。
〘まだまだ甘いのぉ!〙
しかし、ベルゼリアはアヤの攻撃を読んでいたようで、あっさりと翼で防ぐ。······が-
「氷属性魔法『氷牙』ッ!」
〘おぉっ!?〙
翼を前に出した事で背中がガラ空きになったベルゼリアに、アヤは後方から氷属性魔法を放った。これはベルゼリアが姿を消した瞬間に準備していたものだ。勢いよく鋭い氷の塊がベルゼリアの背後に襲いかかる。
〘ッ!〙
ベルゼリアは間一髪のところで攻撃を回避し、アヤから距離を取る。
「やっぱり速いですね」
〘いやぁ、見事じゃったぞ! 攻撃の誘導とは···。昔のエトを思い出してしもうたわ〙
「えへへ」
〘······何故お主が照れる!?〙
アヤはエトから教わった事で確実にベルゼリアを捉えようとしていたのが嬉しかったようだ。手加減しているとはいえ、最初の頃と比べるとベルゼリアをヒヤッとさせる場面が圧倒的に増えた。
〘ほれ、続きじゃ続き!〙
「はい!」
そして、修行を終えた俺達は洞窟前で帰り支度を整えていた。といっても談話をしているだけなのだが。
〘エト! 契約なのだ!〙
「あ、そうだったね。ベルゼ、いい?」
〘むぅ···。致し方あるまい〙
やっぱり残念そうなベルゼ。俺的にはベルゼとこのまま契約の方が気が楽なのだが、修行中にリーアが提案して来た事も悪くないと思っているのだ。というのも、リーアは俺と契約する条件として『もうわがままは言わない』、『エトの言うことは絶対に聞く』、『何を差し置いてでもエトの事を一番に優先する』-と言ってきたのだ。
そこまで言われれば、俺としても断り辛い。というか、逆に言えば契約しなければ、その条件の逆の事をしそうで怖い-というのが本音なのだが······。
なんて考えていると、まさかの魔王ルキフェルが自ら俺達の前に現れた。
「え? ルキフェルさんが来たんですか?」
〘まぁな。ちょっと立て込んで······ゴホン。小僧には助けてもらったからな!〙
······業務が面倒で来たな、この人。
「そ、そうですか」
〘ベルゼリア。いいんだな?〙
〘はい! 構わぬのじゃ!〙
〘分かった。小僧、強制解約の反動はお前には来ない。ただ、リーた······ゴホン〙
いや、もう隠さなくていいから。
〘娘との契約は特殊でな。王族の血族が契約する際は、族長が立ち会わなければならん。それにベルゼリアとは比べ物にならん程の痛みを伴う。覚悟はいいか?〙
「いいですよ」
俺の言葉に頷くルキフェルは、ベルゼに視線を移し、ベルゼリアの頭部を鷲掴む。そして-
〘汝、我が名の元に主との契約を破棄する〙
〘我、王の名の元に主との契約を破棄する〙
ルキフェルとベルゼが強制解約の言霊を放った瞬間、まるでガラスが割れるような音が響き渡り、ベルゼの悲鳴が辺り一面に鳴り響いた···。
数分後、目を覚ましたベルゼを俺はたまらず抱き締めた。
〘なっ!? エ、エト!?〙
「ごめんな······。痛かったよな······」
想像を絶する光景だった。ベルゼがあれ程の悲鳴をあげた所なんて見た事がなかった俺は、相当な痛みがベルゼを襲ったのだと理解した。故に俺はベルゼを抱き締めたのだ。
〘気にするな。不思議と気分は良いのじゃ。お主が詫びる事などないぞ?〙
「······うん。ベルゼ、契約を解除しても何にも変わらないからな。今まで通りずっと友達だぞ」
〘ふふふ。もちろんじゃ!〙
そして、ベルゼから離れた俺は次にリーアとの契約に取り掛かった。用意されたのはルキフェルが作り出した魔法陣。その中心に俺とリーアが向かい合うように立ち並ぶ。
〘エト! これからもよろしくなのだ!〙
「ちゃんと言うこと聞くんだぞ?」
〘もちろんだゾ!〙
〘それじゃあ始めるぞ!〙
ルキフェルの合図と共に俺とリーアは契約の言葉を交わした。
「汝。永遠に我に従い、我の力となれ」
〘我。永遠に汝に従い、汝の力となるのだ!〙
刹那-。
「っぬあああああああああああぁぁぁッ!!?」
〘エト! 頑張るのだ!〙
〘小僧! 意識をしっかり持て!〙
「エト君っ!?」
「エト様っ!」
〘エト! 魂が焼かれるぞ! 耐えるのじゃ!〙
痛い痛い痛い痛い痛い痛いッ! 何だこれっ!?
まるで心臓を歪な刃物で切り付けられるような痛みが俺の胸に容赦なく襲いかかる。意識が飛びそうだ。全身が弾けそうだ。身体中が熱いし痛いし気持ちが悪い。
「ッ! がハッ······はぁ···なん···だコレ」
〘エト。苦しいのだ? 痛いのだ? ······ごめんなさいなのだ······〙
「-ッ!?」
俺の姿を見たリーアが表情を曇らせていた。今にも泣き出しそうに潤んだ瞳で俺を見つめている。
待て待て。何やってんだよ俺は······。リーアが責任感じて悲しそうな顔してんじゃねえかよ。ダメだろそれは。そんな顔させちゃダメだろっ!?
「······ッォラァッ!!!」
心の中で叫び声をあげた俺は、どこから湧いたのか分からない気合いで、痛みやらなんやらの何もかもを吹っ飛ばした。
〘エト···? 大丈夫なのだ?〙
正気を取り戻した俺は、不安そうに俺の顔を覗き込むリーアに微笑みかけた。
「······うん。よっ···余裕余裕!」
〘やったぁ! さすがなのだ!〙
うん。やっぱりリーアは笑顔の方が似合っている。···と、そんな中、ふと自分の右腕を見ると、そこには尖った鱗が特徴的な太い蛇のようなものが刻まれていた。これがリーアの契約紋なのだろう。
にしても右腕全体とは······。やっぱりリーアって凄いんだ。
ベルゼは契約時に契約紋の大きさが強さだと言った。ベルゼの胸に浮かんだ大きさも驚いたが、右腕が埋め尽くされる程の大きな契約紋とは、流石は魔界最強だ。
「·········え?」
なんて思いながら不意に左腕を見ると、左腕も右腕と同様に契約紋で埋め尽くされていた。これには流石に驚いてしまった。両腕を合わせる-となるとめちゃくちゃデカい。
「エ、エト君?」
「ん?」
不意に呼ばれた俺はアヤに視線を向けた。すると、そこには驚きのあまり言葉を失っていたアリアとアヤ、そしてベルゼがいた。まぁ確かに驚くだろう。······と、思っていたが、彼女達が驚いていたのは両腕の件ではなかった。
「エト様···。その、背中に〝竜〟が······」
「え?」
俺はわけも分からず、アリアの言う通りに服を脱ぎ、背中を覗き見た。が、人体の構造上見えないので、『異空間収納』から手鏡を取り出して見ることにした。
すると···。
「······な、なんじゃごりゃあ!?」
そこに刻まれていたのは、俺の背中を支配している翼のない竜の姿だった。
······結果。
「全身······ですか」
〘えっへん! なのだ!〙
契約紋は俺の全身に刻まれていた。両腕両足、首に背中、胸部も腹部も全てだ。
というか、一体どんだけ強いんだよこのお嬢様は!?
素朴な疑問である。まぁともあれ、無事に契約を終えたので、俺達は解散する事にした。なんだか、最後の最後でどっと疲れてしまった。早くララ達に会って癒されたいものだ。
-エトが魔界で奮闘している頃、カナは聖籠の洞窟での修行に励んでいた。同行しているのは五峰の一人であり、召喚師のアイン・マテリアル。そして、カナと同じ一般科Sクラスのシスティーナ・イレイナだ。
「お二人共、どうですか? 精霊との交流は?」
黄緑色の髪が美しい少女、アイン・マテリアルがカナと赤髪の少女、システィーナに声をかける。三人は今、自身が召喚した精霊との対話を楽しんでいた。精霊邂逅の地-ということもあってか、この場所では精霊とのリンクが強まる。その為、カナも呼び出した水の精霊ネロと意思疎通が出来るようになっていた。
「はい! アインさん。本当に誘ってもらってありがとうございます!」
「だね。こんなにもハッキリ会話したの初めてかも」
カナもシスティーナも満足-といった表情だ。その表情にアインもホッとした様子で微笑んでいる。
《かなー! 遊ぼー!》
「あ、こらネロちゃん! 待ってってば!」
カナに構って欲しいのか、ネロはフワフワと浮かびながら、カナの周りをくるくると回っている。一方のシスティーナが召喚したのは風の精霊ベント。凛々しい顔立ちをした手のひらサイズの精霊だ。どちらかというと、男の子風の容姿をしている。
「ベント、私と契約してくれる?」
《もちろんさ、システィー。これからもよろしくね!》
「ありがとう、ベント!」
口約束ではあるが、ベントと契約の約束を交わすシスティーナ。その光景を見ていたカナは、自分も出来るのかな-と不安そうにネロを見つめる。当のネロはそんな事はお構い無し-と楽しそうにカナの前髪を引っ張って遊んでいる。
「どうやらお二人共、親睦は深まっているようですね」
二人を微笑ましく見つめるアイン。そしてアインは二人に契約をするかしないかを問いかける事にした。
「お二人共、契約はどうなさいますか?」
「もちろんするよ! ね? ベント?」
《まっかせて!》
アインの問いに笑顔で答えるシスティーナ。肩に乗るベントも大きく頷いている。しかし、カナの方は少し躊躇していた。自分が呼び出したネロはまだまだ幼そうに見える。それは先程からの行動や話し方でも分かる。
そんなネロを戦いに巻き込む-という事に抵抗があるようだ。優しい心を持つカナだからこその葛藤とも言える。
「ボクは······。もう少し考えます」
アインはカナの答えに黙って頷く。カナの心情を察したらしい。
《かな〜! 髪の毛キレイ〜!》
「うん。ありがとう」
《いゃあっ、あはははっ〜!》
前髪を触るネロの体を刺激するカナ。後ろではシスティーナが契約の儀を執り行っている。自分はどうするべきなのか、ネロと契約したとして、果たしてネロは幸せなのだろうか-そんな事ばかり思いながら楽しそうに笑っているネロに微笑みかける。
と、その時。
《かなー、えとわぁ〜?》
「·········え?」
突然のネロの言葉にカナは思考を停止させた。何故、ここでもう一人の兄ともいえる存在のエト・リエルの名前が出て来るのだろう。というか、何故この子は彼の名前を知っているのだろう-そんな思いがカナの頭に思い浮かぶ。
「ど、どうして名前···知ってるの?」
おもむろに問いかけると、ネロは不思議そうに答えた。
《聞いたから〜!》
その答えにカナは納得の表情を浮かべる。カナは自分達の会話を聞いてネロが彼の名前を知ったんだ-と考えた。まぁ実際は違うのだが、言葉足らずな話し方をするネロのおかげでそれ以上の詮索をする事はなかった。
「そっかぁ。でもおに···コホッ、エト君ならここにはいないよ?」
《なんで〜? 会いた〜い!》
「あ、会いたいの?」
な、なんでお兄ちゃんと会いたいんだろ······。
ネロの言葉がカナの心に引っかかる。エトと会ったのはあの一度きり、あの一瞬だけだ。なのにネロはそんなエトに会いたいと言っている。彼には精霊の興味を惹く何があるのだろうか、それとも自分の知らない所でエトとネロに何かがあったのだろうか-そんな事を考えたカナは、興味本位でネロに問いかけた。
「ネロちゃん、エト君と何かあったの?」
すると、ネロから返ってきた答えにカナは言葉を失った。
《えととの〝お話〟たのしかったから〜!》
えっ············。
「ど、どういう事?」
ネロは言葉足らずに語り始めた。初めてネロを召喚したあの日、カナが部屋に入った後にエトと〝会話をした〟事。そして、またカナの呼び掛けに応えてあげて欲しい-と言われたこと。
その事実を知ったカナは絶句した。エトは精霊と会話が出来たのだ。つまり、彼は〝召喚師〟の素質を持っていた。しかも、出会ったその瞬間に会話が出来たという事は、自分よりも遥かに精霊とのリンクが強い-という事になる。
「······うそ···だ」
なんで? どうして黙ってたの······? どうして言ってくれなかったの? ······ねえ。教えてよ······お兄ちゃん。
突きつけられた事実にカナは修行所じゃなかった。一人になりたかったカナは、アインに声をかけて聖籠の洞窟を飛び出して行った。
そんな事になっているだなんて、エトは知る由もない-。




