冒険者編4 ~ 薬草採取 ~
今回は今までに比べると半分ほどしかないので短く感じられるかもしれません。
この長さでいくのか、前ぐらいの長さでいくのか、まだ迷っているのでしばしお待ちください。
街を出て4時間、それらしき植物に鑑定をかけながら探し歩き回っていた
「ロシナ草だったよな・・・意外と見つからないものだなぁ」
魔森に近づき過ぎない程の場所で何十回と鑑定を使いながら探しているがなかなか見つからない
「エウゲンさんは街の近くに生えていると言っていたし、ここら辺に生えてるとは思うんだけどな・・・特徴とか聞いてくれば良かったな」
鑑定で探せば大丈夫だろうという甘く考えていた事を後悔する
休まず歩き回っていたせいか喉が渇いたためボックスから木のコップを取り出し水球で水を注ぐと水分補給する
ギルドカードを取り出し時間を確認するともうお昼時になっていた
「とりあえず探すのは昼ごはんの後にするか」
近くにあった岩に乗ると朝マリアンから貰ったお弁当を取り出す
「それにしても魔法やスキルは便利でいいな。 朝貰った弁当もmボックスに入れてたから出来たてのままだし」
弁当は防水加工の様なものが施された木の箱に鶏肉と野菜が挟まれたパンが2つ入っていた
「おぉ! パンが固いのが難点だけどハンバーガーみたいで・・・うん、美味しい!」
あっという間に食べ終わりゴロンと寝転がる
寝転がり見える空は地球と変わらず綺麗な青、地球にいた頃と変わらない空の色
変わらないはずなのに美しく見える。 自分が今生きる希望に満ちているからだろうか
朝の戦いから自分の実力も少しは把握できた。 マリアンは元高ランク冒険者だっただけあってとても強かったが見えない程ではなかった。
ハーフの奴隷達を助けるという目標に、更に力を磨き経験を積む、コレが新しく出来た目標だ。
自身の身を守る力を貰い、加護を貰い強くなる為の後押しをしてもらった。
この世界に来てすぐに護る対象が増えたが後悔はない。
しかし護りたくても力が無ければ守る事はできない。
魔物や人、自分や彼女たち危害を加えてくる存在は少なからず居るだろう
ターナ達は魔森に居るから大丈夫だろうがアンジュは違う、彼女は自分が護らなければならないのだ
そしてアンジュの体の事、あの傷を治す方法も見つけなくてはならない。
知識が流れてこない今、自分の力で探すしかない
何故流れてこないのかは分らないがきっと何かあったのか、向こうにも何か考えがあるのだろう
今最も優先すべき目標は自身が強くなる事、危害を加えてくるモノを退け、守りたい者を守る為に・・・
次にハーフ奴隷の購入資金を貯める事、希望者は魔森の拠点へ連れて帰りマルガ達と同じ様に自由に生きて欲しい、生きるという事を楽しんで欲しい
最後にアンジュの体を治す事だ。
アンジュだけではなくこれから先同じ様に怪我をした者を治す為にもより強力な回復魔法覚えておいて損は無いだろう
ステータスが上がった事で確かに力は強くなり、長い間走っても前ほどの疲労は無かった。
垂直飛びの距離も伸びていたし足も速くなった
どこか無意識に制限をかけているのか、意識的に力を込めないといけなかった
蟷螂刀で敵を斬った時もあくまでも地球にいた頃の全力で振りぬいただけで殆ど蟷螂刀の切れ味と加護『武芸の極み』のおかげだった
実際マリアンと戦った際、制限を外すようにより速く動く事だけを意識してやっとできた事だった
確かに現在のステータスで制限が効かないよりは良いのだろうがキチンと制御できるようにならなければ強者に襲われた時遅れを取ってしまうだろう
「普段は今のままでいいけど、切り替えれるようにならないとな」
寝転がっていた岩から飛び起きる
「集中して・・・フン!!」
昔テレビで見た居合いのマネをし、寝転がっていた岩を斬りつけると ギンッ! と音が響いた
蟷螂刀は岩の中頃で止まり、完全に切る事はできなかった
「う~ん・・・これはちょっと違うな。 何というか、斬ったというか力で押し込んだというか・・・」
マリアンと戦った時に見た様々な斬り方真似し素振りしながら違和感のある場所を違和感無く振れる様に修正していく
さらにテレビや漫画で見た斬り方なども試していると、後ろから何かが近づいてくる気配がした
「おい、人族がこんな場所で何をしている?」
振り返ると其処には犬耳の生えた女とトラ柄の耳の生えた女が武器をこちらに向けて立っていた
「何といわれると・・・薬草を探してて、昼休憩ついでにこの武器の練習をしていました」
そう答えるとまだ警戒しているのか構えている武器に力が入ったのが分った
「薬草? ロシナ草でも探してたのか?」
「はい、ロシナ草を探してたんです。 エウゲンさんは近場に生えてると言ってたので近場を探してたんですが、なかなか見つけれずいい時間だったので昼休憩をしてたんです」
「エウゲンさんを知ってるのか・・・分った。 怪しいヤツじゃないみたいだな
ミリアム、ロシナ草を出してくれ」
そう言うとトラ耳の女性が腰に下げていた袋から白い花の束を取り出した
「コレがロシナ草よ、葉は傷薬の材料になるから需要が多いの
花は他の素材と合わせる事で解熱薬になるわ」
丁寧に説明してくれるトラ耳の女性の手に持っている花をしっかりと記憶する
「エウゲンさんが認めたなら問題ないと思うが・・・変な事はするなよ」
「ロジーナは心配しすぎよ。確かに人族だけど今まで見て来た人族とは違う匂いがするわ」
犬耳の女性を嗜めながら袋にロシナ草を仕舞うトラ耳の女性
「親切に教えてくださり、ありがとうございます。
俺は亜人族とか人族とか種族で差別するつもりは無いです。
それに亜人族の知り合いも居るので亜人族に敵意は無いですよ」
「フン! どうだかな!」
「もう、ロジーナは頑固なんだから・・・でも貴方を、というよりは人族をよく思ってない人は多く居るわ。 気をつけなさいね」
「えぇ・・・昨日、街中での住民や冒険者達の反応でそれは理解してます」
昨日ジロジロと見てきた冒険者達や露店をしていた亜人族たちの嫌なモノを見る目を思い出す
「そう、ならいいわ。 私達はもう街へ戻るから、気をつけてね」
「ロシナ草はもう少し行った場所にある、魔物はあまり出ないが気をつける事だ」
そういい残して街の方へ歩いて行く二人にお礼を言う
せっかく教えてもらったので言われた方向へ向かってみる事にした
ミリアムとロジーナに教えてもらった方向に1時間程歩くとようやくロシナ草を見つけることが出来た
「おぉ・・・やっと見つけた」
ようやく見つける事が出来たと感動しつつ、群生しているロシナ草の葉だけを採取していく
「確か20枚だったな。 それ以上は5枚毎に上乗せだったか・・・とりあえずは、40枚ほど採取して帰るか」
エウゲンに防具屋を教えてもらう約束もある為、早めに街へ帰るつもりだったのだが、思いのほかロシナ草を見つけるまでに時間がかかってしまった
40枚の葉を採取しボックスへ仕舞うと走って街へと戻る事にした
行きは見落とさないように歩いて移動していたせいか、かなり時間がかかってしまったが、30分ほどで街まで帰ることが出来た
「あぁ、貴方は今朝の・・・薬草採取に行かれていたと聞いていましたが採れましたか?」
門へ近づくと、朝門番をしていた兵士が話しかけてきた
「えぇ、沢山取れましたよ。 無事初依頼達成です! 」
そう返しながらギルドカードを渡すと、よかったですねと笑いながら検査を終わらせ門を通してくれた
「エウゲンさんに戻ってきたと伝えてくれませんか?」
「そういえば防具屋を教えると言われてましたね。 少々お待ちください」
そう言うと近くに居た兵士に駆け寄ると何か声をかけすぐに戻ってきた
「今呼びに向かわせたので直ぐに来ると思いますよ。 えらく気に入った様子でしたからね」
「あ、ありがとうございます」
言葉の通り5分も経たず出てきたエウゲンは朝着けていた鎧ではなくラフな格好をしていた
「おぉ! 無事に戻ったか暁! 今日は午後から休みを貰ってな、待っていたぞ!」
ハッハッハ! と笑いながら近づいてくるエウゲン
「そんなに簡単に休んでも良いんですか?」
「問題ないさ! 寧ろ休みを取れと上が五月蝿くてな、丁度よい機会だったわけだ。 防具屋に案内した後はゆっくり飯でも食べようじゃないか」
ニコニコと嬉しそうに笑いまた背中を叩かれたがコレが彼のスキンシップなんだろうと諦める
「それで、防具屋は何処にあるんですか?」
「まぁ、そう慌てるな。 とりあえず薬草をギルドに届けて依頼を完遂させてからでいいだろう? まだ街に来たばかりで大変だろうから色々と案内してやろう。
なに、私が一緒に歩いていれば暁が無害な人族だと分ってくれるさ」
彼なりに気をつかい、俺が街で生活しやすいようにしようと考えての行動なのだろう、ここは素直に好意を受け取っておこう
「ありがとうございます。 じゃあギルドにいきましょうか」
「そうだな、そういえば昨日居た奴隷の子も呼ぶといい。 奴隷と差別する者達も多いが俺が連れていく場所はそんな奴等の店じゃないから安心していいぞ!」
「じゃあギルドによって報告してから迎えにいきましょう。 泊まり木って宿なんで直ぐ近くなんですよ」
「あの宿に泊まっているのか。 なら尚更、暁が無害だという信憑性が増すな!
この街の人間であの宿の主人を知らない人間は少ない、実力も人を見抜く目もな」
「そうだったんですか。マリアンさんが凄い人だってのは今日の朝体験しました・・・」
「ハッハッハ、あの脳筋の事だから何かしら理由を付けて戦わされたか? 根は良いヤツなんだがな、まぁ許してやってくれ! 時間は・・・16時かちょうどいい、それじゃあ行こうか!」
ギルドへ向け歩き始めたエウゲンの後に遅れないように続く
この先に面倒事が目を煌かせながら待機しているとも知らずに
次回 3月 25日 0時
もし気に入っていただければ評価をお願いします。
文章など至らない点は多々あるとは思いますが、ストーリーだけでも気に入っていただければ嬉しいです。
また別に息抜きに書いていたモノをアップするかもしれませんが、此方の更新を止めるような事はしませんのでご容赦ください。




