打倒佑香! 期末テスト奮闘記(6)
はぁ~い、それじゃあ鉛筆を置いてくださぁい」
最後の数学も終わり、期末テストが終了した。答案が後ろから順番に回収される。
「じゃあ、ちょっと休憩入れたらショートホームルーム始めるから。ちょっと体の空気を入れ替えててね~」
ガラガラ。
「――はふ~」
横にいる絵玖が疲れたのか、机に上半身を放り投げた。
「疲れたな、三日間もテストが続くと」
「そうですね~。でも、全部終わってとりあえずホッとしました」
「どうだった? 初めてのガチテストの感想は」
「正直、とても難しかったです。でも、ちょっと点数がどうなって出てくるのか、ワクワクもしてます。他にも色々ありますけど、全部ひっくるめたら、受けることができてよか
ったなって思います」
「そうか。絵玖なりの全力は出し切れたのか?」
「そうですね。思い出せそうで思い出せなかった部分があるのは悔しいですけど、勉強した分だけの見返りはあるんじゃないかなって思います。――秀吾くんは? テストの出来栄えはどうですか?」
「うむ、個人的になかなか良い出来じゃないかと思う。数学を徹底的に行ったのが功を奏したみたいで、全ての埋めることができた。上手くいけば、ついに念願の一位を狙えるかも――」
「いつもより断然、自信に満ち溢れてるようね。でも、私も今回もなかなかの出来だと思うわよ」
「出やがったな、インテリメガネ」
「馬鹿にするか褒めるのかどっちかにしなさいよ」
「面倒くさいから混合してみた。悪い気はしないだろ」
「逆にふわふわして気持ちが悪いわ」
「まあ、それはさておき。佑香、今回はひょっとしたら、俺の方が上かもしれないぞ? いつも敗因の根幹だった数学が、今回はなかなかの出来栄えになったからな。差をほとんどゼロに帰すことができたはずだ。好勝負になると思うぞ」
「ふふ、そう。そうでなくちゃ勝負としては面白くないわね。でも、さっきも言ったけど、私も今回、かなり高得点を叩き出す自信があるわよ。前回よりもね。果たして、抜くことができているのかな~?」
「だと信じてる、俺は。そして――祈願を成就するんだ!」
「絵玖ちゃんは、どうだった? 上手くいった感じかな?」
華麗に俺の発言はスルーされてしまった。
「はい。2人程ではないですけど、力は出し切れたんじゃないかなって思ってます」
「それは何よりだわ。勉強会の成果が出せたってことね」
「はい。実際に、佑香さんに教えてもらったところも出てましたし、とても助かりました」
「間違って教えてなかったみたいで、よかったわ。結果、楽しみに待ちましょう」
「――そういえば、亮はどうなったんだ?」
「ああ、今は話せる状態じゃないみたいよ? 後ろ、見てみなさい」
言われるままに振り返る。
「……………………」
――真っ白に燃え尽きていた。全ての力を出し切ったのか、先の見えない絶望に打ちひしがれたのか。




