勉強会日和とはこのことだ!(9)
「覚悟しなさいよ。ここに来たからには、嫌でも勉強の知識を頭に叩き込んで帰ってもらうから。あ、はい、絵玖ちゃん、これが二日分のノート。一応見やすくまとめてあるはずだけど、分からないとこがあったら言って」
「はい、ありがとうございます」
「お前、家庭教師バリに俺に教え込むつもりか?」
「当然、私はもう大半の復習を終えてるから。ミャンマーのを教えながら再復習することにするわ」
「マジかよ……」
「あんたは一人だと怠けるからね。怠けられない状況を作ってあげる」
「俺は決してそんなのを望んでいないんですが……」
「問答無用よ。あんたはテストで良い点数を望んでないかもしれないけど、私は切に望んでるの。学年リーダーの意地にかけて、あなたの成績を向上させるわ」
メガネをピシッと直して。
「お前、そのまま先生になれそうだな。マジで」
「大学に入学したら、塾のアルバイトを視野に入れてるわよ」
「うう、秀吾……俺は今日こいつに殺されてしまうかもしれんぞ……」
「助けてやりたいが、佑香にロックオンされたらそうそう逃げれないからな。絵玖の姿を時々見て、チャージしながら乗り切れ。俺も一緒に頑張るからよ、もちろん絵玖もだ」
「はい、頑張りましょう。亮くん」
「こんなに言ってもらえてるんだから、一人怠けてるなんておかしいでしょう? 気合い入れなさい、気合い」
「分かった、分かった」
「じゃあ、早速始めましょうか。絵玖ちゃん、分からなかったら私か秀吾に遠慮なく聞いていいからね」
「はい、分かりました」
「よし、それじゃあ開始」
――こうして勉強会がスタートした。
それぞれが自分の克服したい点に取り組み、分からなければお互いに知識を交換して自分のものにしていく。
一人で勉強するのもいいが、こうして集まって勉強するのも悪いものじゃない。
ダラけてしまうことがなくなるし、知識女王がいるからすぐに答えを提示してもらえるからな。
悩む時間が短縮されて、スピーディに進行することができる。
テストらしいテストを初めて受けると言う絵玖は、始めこそどういう風に進めていけばいいか迷っていたようだが、佑香のアドバイスを受けたことでコツを掴んだらしく、徐々に自分のペースで知識を蓄えていった。
自信がないとか言っていたみたいだが、見た感じ悪い点数を取ってしまいそうな様子はない。
自信がないと言っていたのは、単純に経験がないせいなんだろう。
俺も正直、最初は大丈夫かな? と思っていた。
世界史の教科書の落書きを目の当たりにしていたからな。
だが、それは杞憂だったみたいで安心した。
――一時間置きくらいに10分休憩を挟み、それを二回、三回と繰り返していく。
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