人見知りモード!・解除!(2)
二枚に塗っているところから、今日も俺の家で一緒に朝食を食べるようだ。
一人で食べるのも何か味気ないし、まあいいだろう。
「いただきます。……うん、今日も美味いな」
「本当? 朝ご飯は一日の力の源だから、しっかり食べなさい」
「本当に、お母さんみたいだなお前。俺のお母さんよりお母さんしてる」
「お母さんよりお母さんって……」
「だって、こんな風にしっかりした朝ご飯を作ってくれること少ないぞ。朝が早いってのもあるけど、すごい時は朝ご飯って走り書きの横にバナナ一本置いてあることもあったし」
「バナナは栄養価が高いからね」
「だとしてもよ……ご飯のスイッチだけでいいから入れていってほしいと思うのだよ。これって、俺が高望みしすぎてるだけなのか?」
「ま、まあ家庭にもそれぞれ個性ってものがあるわけだし。大目に見てやるしかないんじゃない? 代わりになるか分からないけど、時々私が朝ご飯作ってあげてるし」
「まあな。それに関しては本当に助かる、まだ料理が上手くなってる実感が掴めないからな」
「そんな簡単に掴めたら苦労しないわよ。料理程、経験がものを言うことはないし」
「今度、俺でもできる簡単レシピ持ってきてくれ。できれば夕飯に食いたくなるようなものを」
「いいわよ、適当に見繕って持ってきてあげる。……あむ」
大きな口でトーストを齧る佑香。
女の子でありながらもこの食べっぷりは見てて気持ちが良い。
……ああ、そうだ。せっかくだし、昨日のことを伝えておこう。
「なあ佑香。ちょっと須貝のことで伝えておきたいことがある」
「ん? 絵玖ちゃんのこと? 何? ……まさか、友達になるのをあきらめさせてくれとか言うんじゃないでしょうね?」
「いや、そんなこと言わねぇって。言わないからそのバターナイフをこっちに向けるのは止めてくんなまし」
「そう? じゃあ、何のこと?」
「ああ。俺、昨日須貝……絵玖と正式に友達になることができたぞ」
「……………………え? 本当?」
「本当」
「…………マジで?」
「マジだ」
「えええええええっ!? 本当に!? な、何が理由でそんな――」
予想通り、いや、予想以上に驚いているな。
まあ、普通はこういう反応になるだろう。
「頭でも強く打って、人見知りセンサーが狂ったりでもしたの?」
「狂ってくれるのなら、それを試してみるのも悪くないかもしれないが、そうではない。ちょっと色々あってな――」
俺は掻い摘んで、昨日の放課後の出来事について説明をした。




