当日
翌朝。
⸻
カーテンの隙間から朝日が差し込む。
⸻
香葉はゆっくり目を開けた。
⸻
入院の日。
⸻
そう思った瞬間、
少しだけ胸が重くなる。
⸻
「……。」
⸻
枕元のスマホを手に取る。
⸻
通知。
⸻
LINE。
⸻
古畑亮。
⸻
「え。」
⸻
時間を見る。
⸻
午前一時四十三分。
⸻
「こんな時間まで起きてたの、、、」
⸻
思わず呟く。
⸻
トーク画面を開く。
⸻
昨夜送ったメッセージ。
⸻
私は私を生きる
終業式の時はありがとう^_^
退院したらまたタピオカ行こう。
この前の分まで飲むから。
⸻
その下。
⸻
亮からの返信。
⸻
『私は私を生きる』
正直よく分からない。
⸻
香葉
⸻
-_-
⸻
『でも。』
⸻
『浜中が浜中らしくいようとしてるのは分かった。』
⸻
香葉は少し笑う。
⸻
古畑らしい。
⸻
そして。
⸻
その下に続く文章。
⸻
『退院したらタピオカな。』
⸻
『今度はちゃんと飲めよ、、、笑』
『浜中の分、きたせんが持っていったから』
⸻
香葉
⸻
-_-b
⸻
北原先生の顔が浮かぶ。
⸻
絶対飲んだ。
⸻
あの人絶対飲んだ、、、笑
⸻
思わず吹き出す。
⸻
そして。
⸻
最後の一文。
⸻
短かった。
⸻
でも。
⸻
一番目を引いた。
⸻
『新しい私』
⸻
それだけ。
⸻
たったそれだけ。
⸻
でも。
⸻
香葉はしばらく画面を見つめていた。
⸻
新しい私。
⸻
昨日送ったLINE。
⸻
古畑なりの返事。
⸻
「……。」
⸻
少しだけ笑う。
⸻
不安は消えない。
⸻
怖いものは怖い。
⸻
でも。
行こう。
病院へ。
その先へ。
⸻
『新しい私』
⸻
香葉は小さく呟いた。
⸻
「悪くないかも☺️」
⸻
そして。
入院用のボストンバッグへ手を伸ばした




