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LINE
香葉はスマホを見つめる。
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少し考える。
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そして文字を打つ。
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どんな明日が来ようと
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私は私を生きる!
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そう決めた
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終業式の日はありがとう^ ^
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退院したらまたタピオカ行こう。
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あの時の分まで飲むから^_^
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送信
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既読は付かない。
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もう夜だ。
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きっとダンスしてる。
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お風呂かもしれない。
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香葉はスマホを置く。
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そして天井を見上げた。
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来週から入院。
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少し怖い。
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でも。
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今日は不思議と一人じゃない気がした。
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その頃。
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北原誠。
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自宅
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リビングのテーブル
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「……。」
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目の前には、、、
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タピオカ、、、。
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北原はそれを見る。
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タピオカを見る。
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また見る。
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「これ。」
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昼間。
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タピオカ屋。
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香葉が座ったまま動かなくなった時。
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誰も飲まなかった。
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そして。
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そのまま持って帰って来た。
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「……。」
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捨てるのもなぁ。
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担任はストローを刺す。
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ズズッ。
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「うん。」
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数秒。
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「甘っ‼︎」
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思わず声が出た。
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「何だこれ!」
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「高校生はこんな甘いの飲んでるのか!」
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さらに一口。
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「うん。」
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「美味いな、、、。」
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結局飲む。
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しかも全部飲む。
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そして。
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「退院したらまたタピオカ行こう。」
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そんなLINEが送られていることなど、
知る由もなかった。
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翌日。
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北原家のテーブルの上には、
空になったタピオカカップだけが残されていた。




