表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/74

亮部屋

夜。

古畑家。

亮自室。

スマホから音楽が流れる。



ダンス動画。

海外のダンサー。

亮は画面を見ながら身体を動かしていた。



ステップ。

ターン。

リズムを取る。

止める。

もう一度。

「違うな。」



動画を巻き戻す。

何度も繰り返す。

いつもの夜。

好きなことをしている時間。

本来なら。

頭の中はダンスでいっぱいのはずだった。



でも。

今日は違う。



『ちゃんと頼れ。』

自分が言った言葉を思い出す。



「……。」

亮は動きを止めた。



スマホを置く。

ベッドに腰を下ろす。



浜中。



体育館横。

立ち眩み。

検査入院。

「毎年。」



あの言葉が引っかかる。

何となく。

何かあるんだろうとは思っていた。



でも。

実際に聞くと少し違った。

想像よりずっと。

深刻そうだった。



「……。」

亮は天井を見る。

心配。

そうなのだと思う。



でも。

それだけなのかな。



昼間のことを思い出す。



水風船。

数メートル先に落下。

二人で笑った。

逃げ回る浜中。

楽しそうな顔。



『浜中ってあんなに笑う事あるんだ。』

思わず口に出した言葉。



そして。

あの笑顔。

「……。」



亮は顔を覆う。



何だろう。

よく分からない。



その時。

スマホが光る。



クラスルーム通知。

クラスブログ更新。



「あ。」

今日、浜中だった。



亮は何気なく開く。



自分の弱さを認められないのは、

自分を信じすぎているからなんだって。


そう考えられるようになってからは、

弱い自分を多少認められるようにはなったかもしれない。


今日は楽しかった^_^



「……。」

読み終わる。

そして少し笑った。



「良かった。」

小さく呟く。



今日は楽しかった。

たったそれだけの文章。



でも。

浜中が書いたなら、

それは本音なんだろう。



亮はスマホを閉じる。

そして立ち上がった。



「よし。」

もう一度音楽を流す。

ダンスを始める。



でも。

身体は動いているのに。

頭のどこかには、

相変わらず浜中香葉がいた。



「結構忙しいな……。」

誰に言うでもなく呟く。



そして。

自分で言って少し笑った

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ