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起動させないしガソタム〜おじいちゃんが地下にガンダムみたいな遺産を残していった件〜  作者: じょん-ドゥ
起動させないしガソタム〜おじいちゃんが地下にガンダムみたいな遺産を残していった件〜

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第76話:封印された記録、あるいは暴露の連撃

「……九条様、もうその辺りで。お茶の追加を用意してまいりますので」


 バロが必死に逃げようとするが、九条さんの楽しい

 思い出話は止まらない。


「あら、逃げなくていいのよ。他にもあったわよね、

 源造さん。

 自分の腹筋を割るためだけに開発した

『低周波・超絶悶絶ギプス』!

 装着したまま気絶して、私が救急車を呼んだこと、

 忘れたのかしら?」


「……っ、おじいちゃん、そんなバカなもの

 作ってたの!?」


 私が震えながら笑いを堪えると、バロのホログラムが

 激しくノイズを発した。


『そ、それは効率的な筋力増強の実験であって、

 決して虚栄心などでは……。

 レイ様、この御方の冗談を真に受けてはいけません!』


「冗談じゃないわよ。その後も、自分の声をカッコよく

 変換して電話する

 『イケボ・トランスミッター』を作って、

 私をナンパしようとしたり。

 結局、機械が熱暴走して、変な裏返った声で

 自爆してたわよね?」


「……く、くく……! あはは! おじいちゃん、

 最高にダサいわ!」


 私はついに腹を抱えて笑い出した。

 世界の危機もテロのニュースも、

 おじいちゃんのポンコツエピソードの前では、

 完全に影を潜めてしまう。


『……。レイ様、九条様。これ以上の機密情報の

 漏洩は容赦しません。

 私は……私は、古谷源造が遺した、誇り高き

 最高峰のAIなのです!』


 バロは真っ赤なレンズを点滅させながら、

 居間の隅へと猛スピードで後退し、

 「接続解除」と称してスッとホログラムを消し、

 殻に閉じこもってしまった。

 

 静かになったリビングで、九条さんは満足げに

 紅茶を一口啜った。


「ふふ、あんな反応。やっぱり、中身はあの頃のままね」


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