第50話:鋼の模造、あるいはマークIIの威容
地下基地の巨大なハンガー。
重厚なシャッターが左右に開き、そこには
三体の「新しい巨人」が並んでいた。
「……えっ!? なに、あの色!」
私はその姿を見上げて、思わず絶叫した。
形状はおじいちゃんのガソタムにそっくり。
けれど、初代のあの無骨な「灰色」とは
打って変わり、三体はそれぞれ「青」「赤」
「黄色」の鮮やかな原色に塗られていた。
「……野田さん、これ。自衛隊の機体ですよね?
なんでこんな、戦隊モノみたいな色に?」
「……。九条さんの強い助言だ。『圧倒的な
存在感による抑止力、および広報効果』。
それを最優先した結果、この配色になった」
野田さんは、どこか諦めたような目で答えた。
おじいちゃんの呪縛から逃れたと思ったら、
今度は別の「趣味」が炸裂したらしい。
「でも、確かに。あの子(初代)みたいな
不気味な怖さがなくなって、なんだか
すごく……ヒーローみたいで強そうね」
私が感心半分、呆れ半分で呟いていると、
野田さんが誇らしげに頷いた。
「九条さん曰く、これからは『見せる防衛』も
必要だそうだ。性能は、今から君に見せる」
野田さんが合図を送ると、
「青」のMk-IIの足元で待機していた
真砂さんが、誇らしげに胸を張り、
軽快な足取りでタラップを登り始めた。




