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起動させないしガソタム〜おじいちゃんが地下にガンダムみたいな遺産を残していった件〜  作者: じょん-ドゥ
起動させないしZガソタム〜おじいちゃんの野望はまだまだ止まらない〜

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第31話:虚像の旋律、あるいは聖夜の調べ

 極上の料理を堪能し、お腹も心も満たされた頃、

 バロが再び優雅に一礼して指を鳴らした。


『皆様、今宵の宴の締めくくりに、

 心ばかりの演奏をお楽しみください』


 バロの合図と共に、居間の中央に眩い光が集まり、

 そこには本物と見紛うばかりの漆黒の

 グランドピアノがホログラムで出現した。


「……。次はピアノ? 本当に多才ね、バロは」


 私が呆れ半分に感心していると、バロの姿が

 燕尾服を着た一流のピアニストへと変化した。

 彼が鍵盤に指を置くと、スピーカーからは

 ホログラムとは思えないほど厚みのある、

 美しい旋律が流れ出した。


「わあ……、すごい。本当に弾いてるみたい」


 サキとチカがうっとりとその音色に聴き入る。

 真砂ますさんも、手に持ったワイングラスを

 揺らしながら、静かに目を閉じていた。

 奏でられているのは、おじいちゃんが昔から

 好きだったクラシックの名曲。

 

 執事のフリをしてはいるけれど、その旋律は

 おじいちゃんの優しい「魂」そのもののように、

 温かく私たちの間に溶け込んでいった。


 窓の外には冬の夜空。

 賑やかだったパーティが、バロのピアノによって

 穏やかで贅沢な時間へと変わっていく。

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