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第15話:騎士の礼節、あるいは真砂の帰還
真砂さんが更衣室へ向かった後、
気まずい沈黙が流れる中、一人の大柄な候補生が、
「……これを使ってください」と私に何かを差し出した。
手渡されたのは、新品のジャージのズボンだった。
「あ、ありがとうございます……」
それを受け取りながら、私はハッとした。
ああ、さっきの失態を見て、
スカートの中が見えないように配慮してくれたんだ。
野田さんのあの厳しい雰囲気のせいで、
てっきり全員から侮蔑されていると思い込んでいた。
でも、実はみなさん、すごくいい人たちなのでは……?
「すまなかった。指導官に無礼を働いた」
ジャージをくれた隊員が、短く頭を下げた。
その誠実な態度に、私の心も少しだけ軽くなる。
そうこうしているうちに、更衣室の扉が開いた。
現れたのは、あのピンク色のスーツに身を包んだ
真砂さんの姿だった。
私と同じように、体のラインが露わになったその姿に、
周囲の男性隊員たちは、先ほどとは違う意味で
一斉に顔を背け、気まずい空気が再び漂う。
だが、真砂さんの瞳には迷いがない。
彼女は一歩ずつ、ガソタムへと歩み寄った。




