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外伝 第3/6話 庇護あるいは歯の浮くような騎士
男たちを追い払った後、若き日の源造は、
震える女性に向かって静かに問いかけた。
「……なにか、ご事情が?
私に出来ることなら、お力になりますよ」
女性は、腕の中の赤ん坊を強く抱き締め、
ポツリポツリと、その重い過去を語り始めた。
「結婚して子供ができたまでは良かったのですが、
旦那が豹変して、お酒とギャンブルに嵌まり……。
しまいには私に、暴力を振るうようになったんです」
借金も返せなくなり、先程の男たちは、
実はその借金取りだったのだという。
「お金が無ければ仕事を紹介してやると言われて、
私、隙を見て逃げてきたんです……」
源造はふっと表情を和らげると、
自分の上着を、彼女の肩にそっと掛けた。
「わかった。とりあえず俺の家に来な。
匿ってやるよ。……赤ん坊も、
こんな寒空の下じゃ、かわいそうだ」
そのホログラムを眺めながら、私は眉根を寄せ、
耐えきれずに大きく、ため息をついた。
「……ねえ、バロ。今のはちょっと、
あまりにも歯の浮くようなセリフじゃない?
おじいちゃん、そんなキャラだったっけ?」
私の呆れた視線に、バロは平然と答える。
『認めたくないものだな若さゆえの過ち、というものを・・・』




