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第一幕 王女誕生 第五場 南嶺国王の決意
翌朝、まだ日の出前、南嶺国王は城内の礼拝堂にいた。
薔薇窓から差し込む玻璃窓の七色の光のなかにあって猶、王の心は闇のように沈んでいた。
急ぎ、跡取りが必要というわけでない。だが、王女ですらないとなれば、これをどう捉えればいいのか、皆目見当がつかなかった。
神 よ
魔の子と知りつつ
あえて生かすも罪
尊いひとつの生命を
握り潰すも罪ならば
運命の女神の手になるタペストリの
紡がれるままに任せよう
この子の輝く容貌にかけて
その曇るを見るのはあまりに忍びなく
計り知れない霊力にかけて
その怒りに触れるは
あまりに恐ろしいことなれば
せめて〔目覚め〕を阻むため
せめて〔目覚め〕を遅らせるため
人の子の常と変わりなく
いやそれ以上に
讃えもしよう 愛でもしよう
行方の知れない実の子に
及ぶ危害がなくなるのなら
心の裡を見透かされぬよう
愛を装い抱きしめる背で
魔除けのしるしを切るとしよう
「嘘」を「真実」に塗り替えよう




