↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
14/50

#8 絶対サイコー聖女服っ!

さあ皆さまお待ちかねの時間です!

 二十三日目の早朝。


 変わらずオシャレな格好だけど顔は流石に疲労困憊(ひろうこんぱい)って感じのナナカが、アタッシュケースみてーな道具箱を持って寺院にやって来たんだ。


「ごめん、遅くなってしまって。けどしっかり出来上がったわよ」


 疲れ過ぎて職人(クラフター)の体裁を保つ為の敬語が完全に吹っ飛んじまってる。


 けどそんなのはどーでも良くて、あーしはすぐにでもナナカを抱きしめてやりたい気持ちになってたよ。


「サンキュ、ナナカ。ホントにお疲れさま」


「三日前の、まさに作業的にも土壇場って時に、飛ばない猫の為の店から差し入れのスタミナ食が来てね。冒険者御用達のヤツよ。それのお陰で最後のひと踏ん張りを利かせられたわ」


 そーだったのか。店主のベルナードめ、粋なことしてくれるじゃねーかっ。


「早速着てみてくれるかしら? 服の仕様についても説明しておきたいし」


「おうっ。さあ、奥の間までエスコートするぜ」


 ………………。


 奥の間であーしは、ナナカのレクチャーを受けながら聖女服へと着替えていった。


 とーぜん着替え終わるまでは男子禁制。あーしとナナカと女修道士二人の計四人で、キャッキャいいながらやってたよ。


 ……よっし。


「デゼル、ドナキロ。もー入っていーぞ」


 外で待たせてた二人を呼ぶ。


「おお、これは見事ですな!」


「リノンちゃん、めっちゃ凄いんじゃい!」


 感動の声を上げてくれる二人に、あーしは微笑みながら、


「ドナキロ、そこは凄いじゃなくて『可愛い』、だろ?」


 足を一歩前に出して、腰をひねってポーズを決めてやった。


 さー、皆さんお待ちかね!


 こっからあーしの聖女服のことを、出した足のトコから伝えていくぜっ!


 軽量ながらも丈夫な皮素材で出来てるローファー靴。


 元女子高生のあーしにとってめっちゃ履き熟し易いローファータイプ、この時点でもー凄えだろっ?


 あーし自慢の細くて長い脚を包む、ナナカいわく八十デニール相当のツヤの無い(マットな)黒タイツ。


 アクセントとして木々の(つる)をイメージした、力強いラインの乳白色の柄が入ってる。


 ファリシア教の、人々の心に実りをもたらす者としての精神性を籠めてるんだぜっ。


 そのどっちかっていうと深めな色味のタイツに対して、反比例するかのよーな光沢したパールホワイト色のフレアミニスカート。


 インナーには胸から下ががっつりレース生地になってる、はっきり言ってエロスな黒のキャミソール。


 でもこれにもレースの上に、葉の付いた木の蔓の刺繍がふんだんに入ってる。


 上着(トップス)を着たらまったく見えなくなるってのに、そんな部分にまで力を入れてくれたことにひたすら感動が込み上げてくる。


 でもってお次に来るのがその上着(トップス)


 これがこの聖女服の、いわばメインに当たる。


 なんせナナカが言ってた二つの色が、めっちゃ鮮やかに彩られてるからなっ!


 基調となる方は鮮烈な彩度のクリムゾンレッド。形状はドレスのようでさ、その中にあっちこち装飾が施されてて、見る者の目を決して飽きさせない。


 胸の下辺りにはオレンジ色した蔓と葉、そしてその中に左右一つずつのぶわっと開いた花の刺繍。


 ドレスのスカート部に当たるところには前と後ろに二つずつ、それぞれ計四つの、太陽の放射光を表したようなオレンジ色の大きな飾り刺繍。


 前と後ろで、放射光の形に若干の違いがある。


 それはスカートの前側、腰辺りのところから大胆に開かれているという構造があった為。


 前側をそーゆー構造にすることで、先に言ったミニスカや脚のスマートな魅力との合わせワザにもなるってワケさ。


 そして裾の部分には逆にドレス的な広がり感を強調させていく、パールホワイトのフリル。


 このフリルは足先までもメリハリが効いてるって印象に繋がる大事なポイントなんだと、あーしはそー理解したね。


 肩周りの方に話を戻すわ。


 肩から手首の袖までは、けっこう布が細く絞られてる。袖の辺りには同じくオレンジ色の舞い散る花びらの刺繍が付いてるから、華やかではあるけれどな。


 脚のタイツの部分も合わせて、マジで全体的にスマートさを重視したフォルムになってるけど……。


 それは最後の解説箇所となるアウターの、ツヤ無し(マットな)ホワイト生地の外套(オーバーコート)に合わせた構造だからでもあるんだ。


 このオーバーコートは、めっちゃシンプル。そこそこの厚さの生地で出来てて、背中側の装飾は無く白一色。


 前側の開いた両サイドとフードにだけ、金の縁取(ふちど)りが施されてて、更に(ふち)の中に紋様が刻まれてる。


 コイツだけは、可愛さってよりはカッコイイって感じの雰囲気が出てるかな。けどだからこそ、コイツを羽織ることで聖女としての慎み深さなんてものも生まれてくるのかもしんねーな。


 上着(トップス)まででもしっかり着込んでる形になるのに、その上でコイツを羽織ることも問題無く出来るのは、さっき言った肩付近の服の絞りがあるお陰だぜ。


 ――ごめん、長くなったな。


 けどこれで一揃え全部、解説し終わったわ。


 どーかな、この聖女服。正直あーしはめっちゃ好きだよ。だってこの服には、本当に色んな思いが乗せられてるから。


 そうさ。これが正真正銘あーしの為の、そしてナナ・クゥというブランドの全力の聖女服なんだっ!!


 ――#8 おわり!――

リノンの魅力にご興味頂けたなら、⬇︎にあるブックマーク登録と評価をよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。