第9話 スローライフなのに週七日労働です
「畑を見たくないんです」
翌朝、輪廻転生庁の転生相談室で、ひとりの青年が深々と頭を下げた。
「それは……農作業がお嫌いになった、ということでしょうか」
「いいえ。畑は好きです。土の匂いも、芽が出たときの嬉しさも、最初の三日くらいは」
「三日」
「四日目からは、畑のほうが俺を見に来るようになりました」
意味がわからない。
雨宮ネネが顔を上げると、青年はくたびれた麦わら帽子を両手で握っていた。三十歳前後だろうか。日に焼けた頬に、眠そうな目。袖をまくった麻の上着には土が染みついたように見えるが、ここへ来ているのは現地で眠っている本人の意識だ。服の汚れまでそのまま再現されるのは、少々気の毒だった。
胸元には、藁で編んだ小さな鳥の飾りが揺れている。
「お名前をお聞きしてもよろしいですか」
「岡部圭太です。前世では営業やってました。だから今度こそ、誰にも急かされずに暮らしたかったんです」
ネネは端末へ名前を入力した。
転生先は第百八十三世界の北方農村。希望内容は《自然の多い土地での自給生活》。付与能力は《豊穣》。指定した土地に根を張る植物の生育を促す力で、光や水、土の養分まで無から生み出せるわけではない。
「それなら、希望に近い転生にも見えますが……」
「最初は俺もそう思いましたよ。小さな畑を作って、鶏を二羽飼って、昼寝して。ほら、スローライフってそういうやつでしょう」
「鶏の数はともかく、おおむね」
「でも現地に着いたら、村長が迎えに来て言うんです。『待っておったぞ、圭太さん。道具も畑も用意してある』って」
ずいぶん歓迎されたらしい。
「いい村の方なんですね」
「いい人たちです。飯はうまいし、よそ者の俺に親切で。だから初日は、畑を一つ手伝ったんです」
岡部は帽子を回した。
「二日目には三つ。三日目には隣村からも来ました。今じゃ目が覚めると、俺んちの前に順番待ちの列ができてます」
「列、ですか」
「ええ。畑の持ち主が、みんな整理券を持って」
ネネの頭の耳が、同時に立った。
「……整理券?」
「村長が作ったんですよ。公平にしないと揉めるからって。朝六時に配るんです」
生前の市役所でも朝六時から整理券を配ったことはなかった。ネネは思わず白瀬律の席を見た。教育係の白瀬は、こちらの会話を聞きながら端末に何か記している。
「効率的な運用ですね」と、彼は言った。
「白瀬さん、感心するところじゃないです」
岡部も苦笑したが、その目の下の隈は笑ってくれなかった。
「俺、スローライフのつもりで来たんですよ。なのに村でいちばん忙しいのが俺なんです。先週なんか、鶏より早く起きて鶏より遅く寝ました」
「週にお休みは?」
「ありません」
「半日だけでも?」
「先月、一回だけ休もうとしました」
「どうなりました?」
「玄関の前で、畑のおばあさん三人に『体調は大丈夫かい』って心配されました。申し訳なくて、結局行きました」
怒鳴り込まれるより困る相談かもしれない。相手の顔が見えている分だけ、断りにくいのだ。
ネネは受付票に《休暇がない》と書き、少し考えて《断ると心配される》を加えた。後者は苦情の分類欄にはない。だが、この青年を疲れさせているのは、むしろそちらのような気がした。
*
「豊穣の能力は、具体的にどのくらい使っているんですか」
ネネが尋ねると、岡部は自分の指を一本ずつ折り始めた。
「朝は豆畑。日が上がったら麦。昼前に根菜。午後は果樹園と、たまに隣の牧場の牧草。夕方は水路沿いの苗」
「……それを毎日?」
「雨の日は少し減ります。あの能力、雨が降れば楽になるってわけでもなくて、結局、畑の様子を見ながら使わないといけないんで」
端末の能力説明にも、水分と地力に応じて効果が変わるとある。育ちの悪い土地へ力を使いすぎれば、その後の管理が大変になる。魔法のように見えて、ずいぶん手間のかかる能力だ。
「働いた分のお礼はいただけているんですか」
「野菜とか卵とか、たまにお金も。村の人は払おうとしてくれるんです。ただ、断っても『これだけは持っていけ』って置いていくから、家の裏にカボチャの山ができてて」
「よく食べられますね」
「もうカボチャの夢しか見ません」
ネネは危うく笑いそうになり、唇を結んだ。
転生して働き詰めになった人に、夢の内容までカボチャだと言われたら、どんな顔をすればいいのだろう。接遇研修にはなかった。
「じゃあ、村の人が無理やり連れ出すというわけではないんですね」
「そこが厄介なんです。嫌な人が一人でもいれば、俺だって断りますよ。でも子どもが『圭太兄ちゃんのおかげでパンが焼けた』なんて言うんです。そう言われたら……」
岡部は帽子のつばをこすった。藁の一本が、ぱきりと折れる。
「俺が仕事を辞めたら、あの村は困ると思うんです。前は作物が育たない年も多かったらしくて。だけど俺は、もう畑を見たくない」
窓口の外では呼出ベルが鳴り、別の相談客が白瀬に何かを訴えていた。自分も仕事を抱えているくせに、ネネは岡部の寝不足そうな目が気になった。
この人に「働かなければいい」と言うのは簡単だ。けれど本人は、村で暮らし続けたいのである。誰にも頼られなくなってほしいわけではないのだろう。
「岡部さん。今日いちばん困っていることを、一つだけ選ぶとしたら何ですか」
「え?」
「畑の仕事を全部やめたいのか、毎日行かなければならないのを変えたいのか。対応の仕方が少し違ってきますので」
岡部は顔をしかめ、しばらく考えた。
「……休みたい、ですね。一日、誰にも起こされず寝たい。で、次の日には自分の畑くらい触りたいです」
「わかりました」
「そんなこと、役所に頼む話ですかね」
「お話を伺うことはできます。ただ、村の仕事の割り振りをこちらが勝手に決めることはできません。転生前にどこまで説明されていたかも確認して、必要なら現地の支援担当につなぎます」
岡部は「支援担当」と小さく繰り返した。
「それって、村長に俺のことを言いつけるんですか」
「違います。まず岡部さんが何を希望しているか、そこを確認してからです。連絡してもよいかどうかも、お聞きします」
自分の転生訂正申請を思い出した。何を望んだのか、本人にも確かな記憶が残っていない。だからこそ、聞き取りだけで話を進める怖さが少しわかる。
岡部は帽子を膝に置き、初めて背もたれに寄りかかった。
「そういうの、助かります」
*
平穏だったのは、そこまでだった。
「雨宮さん、豊穣能力の作用条件を確認してもいいでしょうか」
白瀬が書類を持ってやってきた。後ろには、記憶処理課から応援に来ている女神のミラがいる。淡い髪をきれいに結び、羽は廊下の狭さを気にしてきちんと畳んでいた。
「この方の登録に、現地の使用履歴がついています」とミラが言う。「反応範囲が説明書より広く出ている日があるようです」
「それって、能力の不具合ですか」
「そうとは限りません。地面に根がつながっている植物同士が、影響を受けた可能性もあります。検証が必要です」
岡部が眉をひそめた。
「そうなんです。一本の苗だけ育てようとすると、隣の列まで伸びるときがあって。だから使う前に畑を見て回るんです」
白瀬は端末を確認した。
「一応、施設管理課の許可が出ている検証用の鉢があります。小規模な実演ならできますが……」
「ここでですか?」
「相談室の奥の作業台で。作用範囲は狭くなるよう制限されています。記録を取るだけですし、無理にお願いはしません」
岡部は考え込んだあと、うなずいた。
「見てもらえるなら。正直、俺も自分の能力がよくわからないところがあるんで」
案内された作業台には、蔓性の観葉植物が一鉢置かれていた。小さな葉が四、五枚。名札には《検証用・培養土封入》と書いてある。
「土と水分の量は記録されています」と白瀬が説明した。「できれば、葉が一枚増える程度で止めてください」
「それくらいなら、たぶん」
たぶん。
ネネの耳が微妙に動いた。
「岡部さん。念のため、始める前に止め方も教えていただけますか」
「手を離せば、それ以上は力を流しません。ただ、いったん伸び始めたところは、ちょっとだけ続くことがあります」
「ちょっと、とは」
「畑で見てるときは、そうですね。葉っぱが二、三枚増えるくらいで……」
岡部は鉢の土へ指先を当てた。
葉が、ひとつ増えた。
「おお」とネネは声を漏らした。芽が開くところを早回しで見ているようだった。葉脈が細かく浮かび、薄い緑が少しずつ濃くなっていく。
続いて、蔓が伸びた。
岡部が慌てて手を離したときには、蔓の先が作業台の隣にある案内板の脚へ巻きついていた。
「……あれ」
「手は離されましたよね」
「離しました」
蔓は迷いなく案内板を登った。葉が一枚、二枚と増える。やがて上部の呼出番号表示へ届き、そこを覆ってしまった。
ピンポーン。
呼出ベルだけが元気に鳴った。表示が見えないため、待合の客が一斉に顔を上げる。
「いま何番ですか?」
「俺が先だったはずだぞ!」
「蔓が二十六番って言ってるように見えるんですけど」
植物に数字を読ませないでほしい。
「白瀬さん、これ止まるんですよね?」
「能力の出力は止まっていますが、伸びた蔓は消えません」
「それは見ればわかります!」
ミラが記録端末を構えた。
「興味深いです。発動は終了しているのに、成長した組織が通常の植物として残存しています」
「ミラさん、解説は後でいいです! 葉っぱが次の番号まで食べています!」
岡部は頭を抱えた。
「ほら、こうなるんです! 村でも、いつもこうだ。一本だけのつもりが、気づけば次の畑まで!」
しゃがみ込んだ青年の手を、ネネはとっさに止めた。
「岡部さん。もう能力を使わなくて結構です。いまは私たちの設備の問題ですから」
「でも俺が伸ばしたんですよ」
「施設側も、許可を出して準備した検証です。片づけは担当を呼びます」
そう言ってから、ネネは待合の方を見た。混乱は待ってくれない。呼出番号を表示できなければ、その間ずっと受付が止まってしまう。
「白瀬さん、先ほどまでの受付履歴を出せますか」
「出せます。まだ番号は確定しています」
「ミラさん、掲示の代わりに音声で案内できますか」
「機器側の表示とは連動していますが、手入力なら可能です」
「お願いします。私は待合の方へ行きます」
ネネは椅子の間を抜け、受付の前に立った。名札を整えてから、少し大きめの声を出す。
「みなさま、呼出表示が植物に覆われてしまいました。申し訳ありません。受付は止めず、しばらく口頭で番号をご案内します。番号札をお手元にご用意ください」
どこかから笑い声が上がった。
「植物に覆われたって、そんな説明初めて聞いたよ」
「私も初めてご案内しました!」
ネネは答えながら、白瀬が手元で示す受付履歴の順番を読み上げた。膝が痛む客がいないか、立ち上がれない客がいないかも、ざっと見渡す。昨日の佐伯の顔を思い出したからだ。
ひとりの小柄な女性が、「二十七番です」と手を上げる。ネネは番号を確かめ、窓口までの通路を空けた。案内板が緑で埋まっていることさえ除けば、受付は案外いつもどおりに動き始めた。
そのとき、施設管理課の職員が台車を押して現れた。蔓は成長こそ止まっていたが、支柱を巻き込んでいる。切るより支えを外した方が早いとわかり、職員たちは鉢と支柱をまとめて移動した。
番号表示が再び見えた瞬間、待合で拍手が起きた。
ネネは小さく一礼した。別に自分が植物を倒したわけではないのに、何だか勝ったような気分になる。
「……この職場、たまに祭りみたいですね」
戻ってきた白瀬が言った。
「祭りにしては、準備が足りません」
「その点は施設管理課へ報告します」
「できれば、次の検証は植物が登れるもののない部屋でお願いします」
ミラが真面目にうなずいた。
「検証用の鉢と表示機器は、離して設置するべきですね。植物が番号を読むことはありませんから」
「さっきは少し読みそうでしたけどね」
岡部が、ようやく笑った。
*
片づけのあと、ネネは岡部の前へ温かいお茶を置いた。
「すみません。相談に来たのに、余計な仕事を増やしました」
「いえ。むしろ能力の困るところが、よくわかりました」
彼の肩は、来たときより少しだけ下がっていた。力を使いすぎたのかと思ったが、疲れたというより、もう頑張らなくていいとわかったときの姿勢に見えた。
「岡部さん。村の人たちには、能力を一日にどのくらい使えるか伝えていますか」
「……ちゃんとは」
「休みたいと言ったことは?」
「畑が終わったら休むって、いつも言ってます」
「畑、終わるんですか」
「終わらないですね」
二人で顔を見合わせた。
ネネは端末を開いた。転生前の希望には、静かな農村で自給生活をすること、とある。勤労の義務を契約した記録は、現時点で見える範囲にはない。だからといって、村の依頼や口約束がすべて無効になるわけでもない。
「少なくとも、岡部さんの希望を『村の畑を毎日全部育てること』だと決めつけるのは違うと思います。現地でどんな約束をしているか、村の受入担当にも確認したいです」
「その……俺が悪者になるようなことは、できれば」
「勝手に責めるためではありません。村の方も、岡部さんが休めると思っていたのかもしれませんし」
岡部はお茶を一口飲んだ。湯気の向こうで目を細める。
「わかりました。支援担当には連絡してください。村長とも、ちゃんと話してみたい」
「ありがとうございます。では希望する休み方を、先に書いておきましょう」
「休み方?」
「できれば週に何日、何をせずに過ごしたいか。現地で相談するための整理です。ここで休暇を決定できるわけではありませんから」
ネネが紙を差し出すと、岡部は少し迷ってから書き始めた。
《週に一日は畑へ行かない。朝は好きなだけ寝る。昼は自分の畑を眺めるだけにする。》
「……最後、畑を見ていますね」
「自分の畑は、見たいんです」
先ほどの《もう畑を見たくない》という備考は、ずいぶん乱暴な要約だったらしい。
ネネは小さく笑い、用紙に《他人からの作業依頼を受けない日を希望》と書き足した。そうすると岡部も「それです」とうなずいた。
話す相手によって、同じ「休みたい」がまったく違う形になる。ネネは、それが少し面白かった。
*
問題は、岡部の転生記録の方にもあった。
白瀬が取り寄せた受入情報には、村の名前と土地の条件、最初に与えられた住居が記されていた。ネネは岡部の同意を得て、見せられる範囲の項目を一緒に確かめる。
「村長さんが迎えに来てくれたとおっしゃいましたね」
「はい。家まで案内してくれて、その足で畑も見せてもらいました」
「作業道具も、最初から?」
「ええ。俺の背丈に合わせた鍬まであって、親切だなと思ったんです」
白瀬が画面の一番下を指した。
「受入先からの事前準備報告があります。住居、農具、畑地の確保……ここまでは一般的な受入準備です」
「じゃあ、問題ないんですか」
「準備自体は、問題とは限りません。ただ、気になるのは、その次です」
そこには《豊穣担当者用・作業日程表》という添付書類があった。
「作業日程表?」
ネネが開くと、朝から夕方までびっしりと書き込まれた畑の名前が並んでいた。豆、麦、果樹、牧草。岡部が先ほど口にした順番と、ほとんど同じだ。
「これ……俺の今の予定ですよ」
岡部の声がかすれた。
日程表の作成日は、彼が転生先へ到着した日の三日前になっていた。到着前に迎えの準備をすることは、おかしくない。しかし、本人から働く日数を聞く前に、一週間の仕事が決まっていたのだとしたら話が違う。
ネネは紙の上端を見た。文書の分類番号の横には、四角い印が押されている。中に斜めの線が二本。以前、桐谷陸の記録と、自分の申請書で見た形だった。
また、あの印だ。
けれど今は、印だけを見て結論を出してはいけない。佐伯の件には印がなかったし、同じ印があったからといって同じ不備が起きた証拠にはならない。
「白瀬さん。この日程表は、岡部さんへ転生前に説明されたものですか」
「少なくとも、いま開いている説明記録には添付されていませんね。別の書類で案内されていた可能性はあります」
「なら、その書類を確かめたいです」
岡部は、さっき自分で書いた休日の希望を見つめていた。
「……俺、来てから一度も、働く日を選んでないんです。最初から『明日はこっちの畑』って言われて、それが普通なんだと思ってました」
ネネは返事を急がなかった。村が作った予定を知らされていたことと、本人がその予定に同意していたことは、同じではない。
「岡部さん。村の方と話す前に、まず、何を約束して転生したのかを確かめましょう」
岡部はうなずいた。帽子のつばを握る指先から、少しだけ力が抜ける。
「お願いします。俺、農業が嫌になったわけじゃないんです」
「ええ。休みの日くらい、自分の畑を眺めていたいんですよね」
「そうです。できれば縁側で、茶を飲みながら」
ネネも、それなら悪くないと思った。せめて相談が落ち着いたら、今日はゆっくり眠ってほしい。
ところが岡部の輪郭が薄くなり始めたとき、彼は突然、はっと顔を上げた。
「あ。そうだ。明日、村で収穫祭なんです」
「収穫祭?」
「俺、畑を育てる係です。朝から晩まで」
ネネは思わず目を閉じた。
「……収穫祭って、お祝いの日ですよね」
「はい。村じゅうで祝うんです。俺以外は」
その言葉を最後に、岡部の姿がふっと消えた。机の上に残ったのは相談票と、本人が書いた休日の希望だけだった。
白瀬が静かに端末を閉じる。
「現地支援担当への連絡を急ぎましょうか」
「お願いします。あと、作業日程表の説明記録も」
ネネは《週に一日は畑へ行かない》と書かれた紙を、丁寧に引継ぎ用の封筒へ入れた。書類の角には、まだお茶の小さな輪染みがついている。
番号表示の上から取り除かれた植物は、施設管理課へ運ばれた。待合は元の静けさに戻っていたが、ネネの頭には青々と伸びた蔓の姿が残っていた。
ネネは机の角に落ちていた葉の切れ端を拾った。指先に青臭い匂いが残る。岡部は、この匂いをいつから楽しめなくなったのだろう。
「雨宮さん、次のご予約です」
白瀬が端末を差し出した。ネネは嫌な予感とともに画面を見る。
《相談内容:農作物が育ちすぎて、収穫する人手が足りません》
「……白瀬さん」
「はい」
「まさか、同じ村じゃないでしょうね」
白瀬は受付情報を確かめたあと、少し間を置いた。
「同じ村です」
ネネの耳が、まるで次の勤務を拒否するかのように、ゆっくり後ろへ倒れた。
本人が休みたいと言っている一方で、村は収穫のための人手が足りないと言う。スローライフの行方は、まだまだ遠そうだった。




