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4話

どれくらい歩いただろうか、勇都はようやくそこに着いた。

丸太で造られたその家は、お世辞にもしっかりとしたものだと言えなかった。使われている木材は不均一で曲がっており、隙間から仲が少し見える。きっと三角の屋根も同じようなもので雨漏りなんてしょっちゅうだろう。何故か鉄で作られているドアの上には【初めての方お入りください】と大きく書かれたこれも鉄の看板。この看板がなければ、入る気にはならないだろう。

ガンガンとノックをし「すいませーん」と声をかけると

「どうぞお入りなさい」

中から声が聞こえると同時に扉がゆっくりと横にずれた。

正面にはかなり高齢と思われる老人がローブのようなものを着て椅子に座っている。勇都が中に入ると、扉はまたゆっくりと閉まっていった。

何か話さなければならない。しかし初めて会う人と、さらにこんなおじいさんとどういう風に話せばいいのかわからない。

勇都が考え込んでいると不意に老人が話し出した。

「ゆうと君だね、待っていたよ」

「え?あの?どうして僕の名前を?」

とっさに名前を言われて焦ってしまう。それに待っていた?このおじいさんは僕がこの世界に来ることを知っていたのか?それとも…

「私は君のことを知っている。そこに理由はいらないよ」微笑みながら老人が言う。

「あのう。じゃああなたが僕をここに呼んだのですか?」

「さあ?どうだろうか。ここは夢と魔法の世界、君が進めばおのずと答えはわかるんじゃあないかな」

何を言っているんだこの人は。頭がおかしい。進む?どこに?というよりも、今確か

「魔法?この世界では魔法が使えるのですか?」

「そうじゃよ。現に君は今私の魔法がかかった扉を通ってきたじゃないか」

後ろを振り向くとそこには鉄扉。現実で自動扉になれていたせいか、さっきは疑問に思わなかったが改めてみるとそれらしい装置はついていない。

「さて、本題に入ろうかな」老人が再び話し始める。

「本題?」

「私の役目は君に、ここに来た人々にこの世界を教えること。そうすることできっと君は、夢と魔法の世界の意味を少しだけ理解することができるだろう」

そう言ってまっすぐと僕を見つめる。

皺と皺の間から覗き見える青い瞳は、宝石のように輝いている。少なくとも僕にはそう思えた。



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