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2話

目が覚めると勇都は見知らぬ場所にいた。

石で造られた構造物、ベールで被われた町、ファンタジーのアニメでしか見たことのないような格好をした人々。何もかもが今までとはまるで違う世界が、目の前にはあった。

周囲を見渡そうとすると、急に勇都の後ろにあった扉が音を立てて閉まる。

「うお!」

変な声を出して後ろを振り向くも、そこにあるのは自分の住んでいたアパートとは程遠い外見をした石造りの一軒家だった。

改めて周りを見渡してみるがこのような風景に見覚えはなかった。しかし、この世界はよく知っている。今まで読んできたライトノベルやクリアしてきたRPGでよく出てくるような、言ってしまえばテンプレート的な風景だ。

これは夢なのではないかつ考えてみるが、夢にしては意識がはっきりしていた。

これはそんなものではない、本能がそう言っている。

僕はくそったれな現実から脱出することができたんだ。自由に生きる権利を手に入れることができたんだ。そう思うと自然と笑みがこぼれる。自分が一つのストーリーの主人公になったような気分だった。

しかし、ここにずっと立っていても何も始まらない。高笑いしたい欲望を抑え、歩いてみることにする。

普段RPGをするときにはこういう時にはすれ違う人や立っている人には、取りあえず話しかけて情報を得るのだが、これはゲームじゃない。話しかけるにはコントローラーでを操作するのではなく、自分が動かなくてはならない。

今まで見知らぬ人物に何もなしに話しかけるということなどもちろんやってこなかったわけで、いきなりできるはずがない。

あてもなく町の中心であると思われる大きな城に向かって歩き続ける。

すると

【初めてここに来た方↖】

標識が広場に出ていた。


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