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 追想行進華 —庭園の足跡—  作者: 玉袋 河利守
2章”貴方が選んだ形、拾い上げた物は
62/72

61” ただいま】


 

   ‥どうせ、手加減したんだろ?

   ‥‥‥。

   ‥ったく、俺には手加減無しなのによ。

   ‥‥‥。

   ‥困ったもんだ。

   ‥‥‥。

   ‥貰った服ボロボロになっちまった。

   ‥‥‥。

   


  右足に力を入れて、精一杯の力を込めて重心を保つ。左足をあげて老朽化が進んだ、木の階段を一段登る。次は左足に力を込めて‥‥どダァん!!



   ‥‥いてて、大丈夫か?ねぇちゃん。

   ‥‥‥。

   ‥‥重いんだよ。痩せやがれ‥

   ‥‥‥。

   ‥カッ‥‥カッカ。

   ‥‥‥。



  転んでしまった。幸い、腕の中で眠る彼女を落とす事はなく、抱え下敷きになる。手すりに頭をぶつけ鈍痛が襲う。片手で抱き抱え、もう片方の手で手すりを掴む。そして‥ずるぅ!



   ‥‥なんだ?‥ぬるぬるじゃねぇか。

   ‥‥‥。

   ‥‥またドッキリか?

   ‥‥‥。

   ‥そう言えば‥この世界に‥‥ふぅ、ふぅ。

   ‥‥‥。

   ケーキってあったんだな。‥ふぅ。ふぅ。



  立ち上がる為の手摺りが頭上にある。立ち上がる為の意思も心にある。ただ、血だらけになる手は手摺すらまともに掴めやしない。自分の血なのか、彼女の血なのか。もう分からない。



   ふぅ。ふぅ。ふぅ。‥‥、なぁ。

   ‥‥‥。

   ‥俺の爺ちゃん凄いんだぜ。‥ふぅ。

   ‥‥‥。

   花の触り方を‥‥ふぅ。‥教わった。‥‥。

   ‥‥‥。

   ‥俺の婆ちゃん凄いんだぜ。‥兎に角パワフルなんだ。

   ‥‥‥。

   ‥礼儀を‥重んじる人でよ‥言葉遣いも煩かった。


 

  生まれたての子鹿の様に、足を振るわせながら立てた。いつもなら何食わぬ顔で登っていた数段の階段。だが今では、どれだけ登っても終わりが見えて来ない。階段の軋む音と共に、彼の血がついた‥足跡が残る。



   ‥‥、そんな婆ちゃんが怠くて、すぐ逃げてた。(キシ

   ‥‥‥。

   ‥相当な悪だったんだぜ。俺。カッカ、(キシ

   ‥‥‥。

   ‥、連れが居てよ。(キシ

   ‥‥‥。

   ‥、馬宅ってんだ‥はぁはぁ、んで、それから‥‥(キシ

   ‥‥‥。



  長い長い世間話、彼の口元は止まり緩んでしまう。ようやくいつもの扉が見えてくる。何処ぞの誰かがいつも、蹴り飛ばして粉々にする入り口。


  

   ‥‥、はぁ、はぁ、なんでまた扉ねぇんだよ。

   ‥‥‥。

   ‥、姉ちゃんのせいで、扉を治すの得意になったよ。

   ‥‥‥。

   ‥‥‥

   ‥‥‥。  



  赤く燃えたぎる外の世界、扉の無くなった入り口からは赤い光が差し込む。この酒場で舞う物が火の粉か埃か分からない。彼はようやくそんな我が家に帰って来れた。今は夜だ。暗いこの部屋を外の業火が入り口から扇形に光を齎す。



   ‥‥まぁ、座れよ。

   ‥‥‥。  

   はぁ、はぁ。‥‥ふぅ。ふぅ。‥‥ふぅ。


  テーブルが一つ。挟んで椅子が二つ。この時間帯、本来ならば開店前にテーブルの上に乗る花瓶に花を添える。酒を飲んで無闇矢鱈に暴れない様、一輪の花を添えておく。すると、酔いが回った者でも、花瓶を倒さぬ様、謙虚になる。


  

   ‥、はぁはぁ。疲れちまった。‥‥水とってくるよ。

   ‥‥‥。

   ‥ふぅ、ふぅ、ヒュー‥‥ヒュー‥‥。

  


  そんな花瓶の中は空っぽ。彼が育てた花を選び悩み摘む。そしてここの店主が飾る。‥‥一つの椅子に座る彼女の腕は振り子の様に揺れ、首もしっかりと座っていない。花を添える元気はないみたい。



   ‥はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、

   ‥‥‥。

   ‥‥ふぅ。‥‥。



  台所、酒が並ぶ。下に手を伸ばしグラスを二つ。並べられる五万とある酒を無視して、厨房にある水が入った樽からグラスに注ぐ。静かな空間、彼の足裏にこびり着いた血が歩く度に異色な音をこの酒場に響かせる。



   ‥‥酒飲む元気も‥ねぇや。‥‥水でいいよなぁ(ペタ

   ‥‥‥。(バタァン!

   ‥。恩人がいるんだ。俺の事を診てくれた先生。(ペタ

   ‥‥‥。

   そこには、花畑があるんだ。‥魅せてやりたい。(ペタ

   ‥‥‥。

   馬鹿だけどあの島には良い奴が沢山いる‥(ペタ

   ‥‥‥。

   中でもよ‥‥一番おもしれぇ奴が—-(ばダァん!!パリィん!!



  血が滲む床、水と混ざり粘り気が無くなる。グラスは割れ、転んでしまった彼。立ちあがる為の手摺は周りには無く、意思ももう無い。大きな穴が空いた身体。それらを引き摺り、椅子から落ちた彼女の元に向かう。必死に向かう。



   ‥‥。なぁ、なんで俺を拾ったんだ。

   ‥‥‥。

   ‥拾わなかったら、今も平和に過ごせた筈だ、

   ‥‥‥。



  辛うじて動く腕を必死に動かして、近寄る。注いだ水がグラスから逃げたし、赤い水が必死に動く彼を追い抜き、倒れる彼女の元へ先に向かう。


  流れる赤い水を目で追い、輝きを失い不思議にも色すら変わった彼女の髪に着水。



   ‥‥。なぁ‥‥はぁはぁ、ヘレンには申し訳ねぇな。

   ‥‥‥。

   このまま‥‥ふぅ。‥はぁ、はぁ。‥二人とも死ねば‥

   ‥‥‥。

   ‥‥俺が生まれた世界に行けねぇかな。‥‥カッカッ

   ‥‥‥。

   ‥‥カッ‥カッ、‥そうだ。‥ゼフィーに頼まれた‥これ

   ‥‥‥。

   ‥‥大事な‥はぁはぁ‥物なら‥‥、、ぁ、、、‥‥。

   ‥‥‥。

   ‥‥。‥‥‥(カタン



  暗い部屋、外で燃える火が扉のない入り口から灯りを差し出す。黒く暗い部屋、赤い床に光。白い花瓶は倒れ、中に入っていた少量の水がテーブルを泳ぐ。


  彼がポケットから取り出した青いカケラ。それは彼女の大切な物。返して欲しい、そう頼まれた。だから、最後に力を振り絞り手の上に載った青い欠片を彼女に向ける。


 もう少し、もう少し、その距離で腕が落ちた。自分の体から解き放たれた大量の血と注いだグラスの水で出来た池に、飛沫を上げながら腕が落ちた。


 届かず、彼の瞳は色を薄めてゆき、呼吸すら聞こえなくなった。‥‥‥。‥‥



  ‥‥‥‥。‥‥‥————-アンタは律儀ねぇ。



 〝当たり前だろ?‥花を育てるには必要な事だ。〟

 「‥。まぁ、それもそうね。」

 〝この世界の花は光を好む。〟

 「そうね。光を浴びる為、空に向かって種は花びらを広げる。」

 〝茎を伸ばして、根性を出して、光に向かう。〟

 「‥‥、。でも、この大陸ではあまり花を拝めない。雨が降らないから。」

 〝はぁぁ。だよなぁ。雨乞いしたって降る素ぶりすら見せてくれねぇ。だからだよ。〟

 「?。」

 〝だから必要なんだ。花も生きもんだ。なら、一人じゃ無理なんだよ。だからこうして‥手伝うんだ。〟

 「‥‥。律儀ねぇ。」

 〝花には必要なんだ。それが。自然が齎した風。それに耐えながら日々、空に向かう。自分の力ではどうしても手の届かない時がある。だから必要なんだ。〟

 「‥‥‥。優しいわね。」

 〝‥優しくねぇよ。何度も助けられた。‥‥何度も救われた。‥〟

 「‥‥‥‥。」

 〝善意が無く見返りを拒んでも、俺は助けるつもりだ。それが礼儀だ。感謝だ。どんな理由でも残念ながら善意は帰ってくる。必ず。だからこうやって、空に手を伸ばす花に俺は‥‥


   

    ——『水』を流し、手助けするのさ——



                        ‥‥‥‥。【‥‥‥‥。馬鹿ねぇ。】

                        ‥‥‥‥。

【‥、そんな身体になって‥何してるの。】

                        ‥‥‥‥。

【なんでアンタが持っているの?】

 


  真っ暗な部屋、一部から差し込む赤い光と染まった床、白い花瓶が倒れ水が通った跡を残す。青い髪を浮かせ身体を動かし、足元を確認する。割れたグラス、血の池に溺れる弟。どうすれば、その身体で此処まで動けたのか。



                        ‥‥‥‥。【アンタは‥元いた世界で適応した身体。】

                        ‥‥‥‥。【加えて‥黒異路の力。耐えれる訳ないでしょ。】

                        ‥‥‥‥。

【‥、‥‥なぜアンタを拾ったと思う。】

                        ‥‥‥‥。

【残念ながら、理由なんてないの。】 

                        ‥‥‥‥。



  返答は無い。そんな男の肩に触れて、長く伸びた前髪を上げて、開いてしまっている目を見つめる。光の失ったその瞳からは、自分の血で真っ赤に染まった顔色に、線を引いた跡。



                        ‥‥‥‥。

【変わらない風景。変わらない帰り道。その道中、花を見つけたの。】

                        ‥‥‥‥。

【この大陸では珍しかった。だから花が咲く場所に足を動かした。】

   



  青い髪は輝きを出す。



                     ‥‥‥‥。

 【アンタがいたのよ。寝てたの。それで拾った。】

                     ‥‥‥‥。

 【意味なんてないのよ。アンタを見た時、ピンと来たの。それだけ。】

                  ‥‥‥‥。

 【恩なんて微塵も売ってない。勝手に作って返さないでくれる。‥】



  忽ち。真っ暗であった部屋に灯りが行き渡る。外の強い光すら押し除けて払い、強く優しくこの部屋が蒼く光を齎す。



              ‥‥‥。

 【そう言いたいけど、そうねぇ。花が好きなアンタには何言っても通じないか。】

              ‥‥‥。

 【私も花を好きになろうとした。でも、良さはあんまり‥‥。分かる?無理なのよ。アンタが楽しそうに花に水をやる姿が邪魔で‥集中できない。】

              ‥‥‥。

 【花では無くそれを愛すアンタが可愛くて仕方がない。‥アンタのお陰で今私は自由に身体が動く。‥また何百年も何千年先も存在し続けるのでしょうね。】




  瞳、まつ毛、長い髪、それらは輝きを放ちつつ、一箇所に集まり出す。全てが集まりきった後、彼女はその部位に手を当てて、右手に色を移す。



          ‥‥‥。

 【でもそれじゃねぇ。って、思うの。】

      ‥‥‥。

 【私をこうしてこの世に留めてくれた事は感謝する。夢があるから。だから‥‥』



  半透明になった薄い青色の髪、先ほどとは全く違う彼女の毛色。ただし、彼女の右手だけには先程の輝きが色濃く残っている。蒼い手、それを穴が空いた彼の肩にそっと触れる。



  ‥‥‥。

 『‥、‥‥』

 〝‥‥‥ぅ‥‥う‥‥はぁ、はぁ。〟

 『あら、おはよう。ぐっすり眠れた?』

  


  彼女が触れた直後、彼の身体はみるみると欠損した身体の箇所を修復させてゆき、なんと目を覚ます。



 〝‥おぉ、無事だったか。ふぅぅ。焦らせやがって。〟

 『‥‥‥ふふ、まだ動いちゃ駄目よ。ぽっかり穴が空いてるから。全く。何したのよこんな身体になって』

 〝‥‥はぁ、はぁ。え?あぁ、ちょっと転けたんだよ。〟

 『‥?、何言ってるのかしら。下ばっかり向いて歩いてる奴が転けるなんて目は付いてるの?』

 〝‥‥るせぇ。花があったんだよ。踏まない様に止まったら躓いたんだ。〟

 『‥‥そう。で、どうだったの。」

 〝‥‥‥踏めなかったよ。」



  笑い声を一つ。残る輝きは一つ。目は黒く、髪は黒く、長い髪の毛も色褪せ、彼の頬を摩る手だけが蒼く煌めく。



 「‥‥、なぁ、辞めてくれねぇか。」

 「‥、駄目。ねぇ、覚えてるかしら。」

 「‥‥?。」

 「‥私のやりたい事リスト。」

 「‥‥あぁ、覚えてるよ。だからその手を‥」

 「色んな事出来た。一緒に働いて、暮らして、趣味を聞いて、同じ席で一緒にお酒を飲んで話して、村の人達と一緒に騒いで、時には喧嘩して、膝枕してあげて。誕生日まで祝えた」

 「‥‥、なぁ、辞めてくれねぇか。」


 その手は輝きさを増す。


 「アンタのお陰で、夢が沢山叶えれた。〟

 「なぁ、頼むよ。』

 〝一つだけやり残した事があったの。この半年間、言えるタイミングはあったんだけど‥言えなかった。‥それともこの時の為なのかな。〟

 『お願いだ。辞めてくれ、』

 〝‥ずっと一人でこの家を行き来してきた。出て行く時も帰ってくる時も、一人で会話していたんだ。帰ってきても誰も居ないこの我が家に、声かけてたんだ。虚しいでしょう?〟

 『んなぁ、事ねぇ。だから、な、その手を離してくれ。』



  身体に起きる様々な変化。心臓の音は大きく聞こえ、視界は冴え渡る。呼吸は以前よりも軽く身体すらも軽い。うつ伏せになる身体を自分の手で起こし、またある変化に気づく。それは目。今までの手順を踏むか、惑わしの森でしか拝めなかった神起朧。それも夥しい数。個々にその粒子が輝いているだけなのに、質量が故に、場所が丸々変わったのだと錯覚してしまう。


  そして、もう一つ。そんな幻想的な空間をも、見向きもせず、ある一点を見つめる。視界が晴れ、血が回り思考が回り、気付いてしまう。細くなって腕、色を失った髪、美しい顔付きは見る影もなく。



 〝私の夢を最後に叶えてくれる?〟

 『駄目だ。駄目だ。約束はどうすんだ!!』

 〝約束、えぇ、しっかりと果たして〟

 『何言ってんだ!!シフォンが居なけれゃあ。』


    (トン。


 〝私達は私たちの考えで存在している。死なんて、人間が謳った念仏よ。私はしっかり約束を果たすつもり。此処で、待っているつもりよ。〟

 『‥‥二人で二人で存在する選択はないのかよ!』

 〝カッカッカ。我儘な弟ねぇ。元々一つ。私が水でアンタが受け皿。良い?私達は一つ。どうせ、長くは持たないの。本当なら今頃、消滅してるのよ。でも、アンタが私に手を伸ばしてくれた。勝手に恩を貰い返してきた。

 『‥‥‥‥駄目だ。駄目だ。』

 〝一人は怖いかしら。そうねぇ。怖かったわねぇ。でも大丈夫。ルガルド帝国には私の友達がいる。頭がおかしいけど気は合うと思うわ。ボロボロの塔で住み着く丸坊主眼鏡も。困ったら頼ると良い。〟

 『‥駄目だ。‥‥シフォンじゃないと意味がない‥なぁ‥なぁ‥』

 


 みるみるうちに彼女の目は灰色に、痩せこけた顔で笑顔を作ると、骨と皮膚だけになった腕を震わせながら、彼の頬へ。



  泣かないの。

 『‥‥‥‥。』

  何よりアンタはヘレンちゃんが居る。強い女の子よ。まぁ、泣かせる様な事があれば許さないけどね。

 『‥‥‥‥。』

  友達もいるじゃない。ね?だから、最後におねぇちゃんの夢。叶えて。

 『‥‥ふぅ、ふぅ、‥‥‥ふぅ、ふぅ。‥』

    アンタがいれば私も居る。それは忘れない事。

 『ふぅ‥‥ふぅ。‥‥』

     周りには頼れる友人がいる事。

 『‥‥‥。』

       約束を忘れない事。

 『‥‥‥。』

           

               


 気付けば、いつもの我が家、外を見ても火一つない平和な風景。壊れていた扉もしっかりと存在し、彼は何故かその扉を背に突っ立ていた。


 彼が見つめる先、不器用にも花を指で掴み、茎を折らぬように花瓶へ添える一人の女性。青い瞳にまつ毛、地に着くほどの長さを誇る青髪は全てを包み込む海の様に。


 いつも見ていた景色。いつも体験した日々。畑を耕し、花を植え、泥々になった彼を見て彼女は、真っ先に怒鳴る。これが絵に描いたオチ。我が家に帰ってくれば、怒られる。それか、用事で出掛けている。


 ただ、今日は珍しく、自分の育てた花を必死に折れぬよう添えていた。


 どうせまた、振り返り自分の姿を確認しては怒られるのだろう。そう思い、ゆっくりと足を動かす。


 だが、ピクッと彼女の身体が動いた。彼の足音が届いてしまった。気付かれた、怒鳴られる。


 そう思い、目を瞑った。漏れないようにギュッと瞑った。



 『直ぐ、服洗濯するからよ。』

         ‥‥違うでしょ。

 『え?』

         ‥帰ってきたら、言う事あるでしょ?

 『??。』

         はぁ、家族なら当たり前でしょ?

 『え、あぁ‥‥そうだな。そうだよな。夢だもんな。』 

         此処まで言わないと分からないとは、先が思いやられるわ。

 『カッカッカ!!そうだな!!じゃあドンとこい!!』



 『‥‥‥‥。』

           昼寝は程々にしなさいよ。


 『‥‥‥‥。』

            畑もしっかりと手入れしなさいよ。

 

 『‥‥‥‥。』

               お酒も飲み過ぎない様に。


 『‥‥‥‥。』

                  ヘレンちゃんを大切に

                        

 『‥‥‥だろ。』

                     それから‥‥


 『違うだろ。』

                       ‥‥‥‥。


 『‥俺は帰ってきたんだ。お家に。』

                        ‥‥‥。


 テーブルの上に置かれる花瓶に黄色い花を一輪添え終わると、笑顔で振り代える。



 『泣くか笑うかどっちかにしろよな。』

                        ‥。

『ありがとな、帰る場所、作ってくれて。』

                         ‥。

『ふぅ。‥‥】

                          翔。

【‥‥おう。‥‥。】


                     


                       おかえり。


【あぁ、

   


   

  

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