格安で有望な外国人選手
エスタディオ・テテーロ・バルガス野球場から、制限速度を超えないギリギリの速さで、空港に向かってもらっている。
「今まで拳銃で、おどされた事があったのか?」
「いや、今までなかった。俺は南米出身だから今まで目をつけられなかったが、吉田は日本人だから日本のスカウトだとバレて、襲われたんだと思う。あいつらも生活がかかっているんで、必死なんだよ」
生活が必死なのはわかるが、拳銃で襲われたらたまったものではない。
そんな話をしていると急に、タクシーが止まった。
「やべ、ガス欠だ」
タクシー運転手が、やばいことを言った。
ドミニカ共和国の人々は陽気でおおらかな性格の人が多いため、1日貸し切りがあるのに、ガソリンを補充していなかったのだろう。
「近くにガソリンスタンドがあるから、そこまで押していくしかないな」
「まじですか」
海外旅行でアクシデントはつきものというが、拳銃事件といい多すぎるだろ。仕方ないので疲れた体を動かして、ガソリンスタンドまで車を押していった。
ガソリンスタンドに着くと、店員と思われる1人の青年が近づいてきた。そして、タクシー運転手と何か話したあと、こちらに話しかけてきた。
「あの、日本のプロ野球のスカウトの人ですか、俺はマキシマム・タイソンと言います。昔にマイナーリーグで野球をやっていて、プロスペクトの選手になった事もあります。ぜひ、俺を日本のプロ野球球団に入団させてくれませんか」
またかよ。もういいよ。断ろうとしたが、一応鑑定をした。
フリー マキシマム・タイソン 25歳 左投げ左打ち
投手
野球脳F 成長 普通
最高球速157km/h 制球力E 体力B
変化球 高速スライダー3 チェンジアップ3 シュート1
投手能力 ピンチD 左打者E 右打者C 奪三振能力B
変化球のキレD 球のノビB 牽制F 一発
ピッチクロック対応B 四球出さないF
特殊能力 頑丈A 短気 熱い男 乱闘 暴力
マキシマム・タイソン 左投げ左打ち
投手
野球脳D 成長 普通
最高球速161km/h 制球力D 体力A
変化球 高速スライダー4 チェンジアップ3 シュート3
投手能力 ピンチB 左打者E 右打者B 奪三振能力A
変化球のキレD 球のノビS 牽制F 一発
ピッチクロック対応B 四球出さないE
特殊能力 頑丈S 短気 熱い男 乱闘 暴力
凄い能力だ。公式の記録で歴代で左投げで160km/hを超えた投手は、日本のプロ野球で2人しかいない。その中で外国人投手は1人しかいなくて、現役の選手は埼玉の投手しかいない。
鑑定能力がなかったら、相手にしていなかっただろう。
手に入れたいが、能力だけで選手を手に入れてはいけない。選手が問題を起こすと球団側は対処しないといけないし、ファンを失望させたりマスコミにたたかれる。
今年、ある球団が問題を起こして、大変なことになっていた。なので、何でガソリンスタンドでバイトをしているのかなど、色々な事情を聞かないといけない。
マキシマム・タイソンは髪型はドレッドヘアーで、顔はほっそりしていて、体も細いが筋肉はしっかり付いている、ドミニカ共和国出身の青年だ。
「何でメジャー球団でプロスペクトの選手が、ガソリンスタンドでバイトをしているんですか?うちの球団に入団するつもりなら、すべて話していただけますか」
「実は、アメリカで犯罪を犯してしまい球団を解雇され、ビザ発給も犯罪した事で永久停止処分を受けて、アメリカから国外追放されました」
まじか犯罪してた。
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