オールG(最低能力)の選手と話そう
「ふーふー」
私の荒い息がグランドにこだまする。
先ほどの叫び声のせいで、みんなが私に注目している。
練習をしていた高校球児達も手を止めている。
高校球児達の練習をプロのスカウトとして、邪魔してはいけない。
その事だけが、フリーズした頭でまず考えられた。
「すいませーん。ちょっと変なメールが来てびっくりしちゃいました。ごめんなさい。私の事は気にせず練習を続けてください」
「わかりました。練習を再開するぞ!声出していこーう」
PP学園のキャプテンらしい人が気合いを入れると高校球児達は、練習を再開した。
「先輩、メールなんて見てな、うっぷ」
余計なことを言う岡田君の口を押さえた。
そうだ今は岡田君じゃなくて、重要なのは安井君だ。
安井君の髪は黒髪の短髪で、顔は二重瞼で目がクリッとしていて滅茶苦茶イケメンで、体は細くスポーツをしている人には見えない。
安井君は私の声にびびってしまい固まっている。とりあえず優しく話してみる。
「大丈夫ですか?大声出してごめんなさい。マネージャーの安井君、野球をした事はありますか?」
私は1番に聞きたかった野球経験を聞いてみた。
「ないです。野球部のマネージャ-しかした事はありません」
野球経験はなかった。だから能力が成長していない。
「何故、野球をしなかったんですか?」
「あの、僕は高校2年生まで病気で入院していて、手術して病気は治ったんですけど体は他の人より弱いです」
安井君の現在の能力の頑丈Gと回復Gなのは、体が弱いからのようだ。
「それでも野球が大好きなので1日だけ体験入部したんですが、監督に野球のセンスがないから辞めろと言われてしまって、それでも野球がしたいと言うと野球部のマネージャ-を紹介され、ちょっとでも野球に関われるならと野球部のマネージャ-をしています」
安井君の現在の能力はオールG(最低能力)なので、野球をしても下手だしセンスがないように見えるが、本当のセンスは最高で野球も天才だし、経験値も10倍あり成長した未来の能力は、化け物クラスの能力である。
安井君の能力は成長しないと化け物クラスだとわからない。わからないから野球部のマネージャ-に監督がしてしまった。だから全然能力が上がってない。
私がたまたま鑑定スキルを使用しなければ、彼は埋もれていただろう。
私しか見つけられなかった能力だ。これこそ鑑定スキルの力だ。
さて問題はオールGの能力の選手をどうやってドラフトで、指名してもらえるように球団のお偉いさんを説得するかだ。
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