表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔力使いのまったり冒険者クライド  作者: 大野半兵衛


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
96/98

第96話 闇の先に

 +・+・+・+・+・+

 第96話 闇の先に

 +・+・+・+・+・+


 暗い。

 俺は死んだのだろうか。

 また転生するのだろうか。

 それともこのまま闇の中に溶け込むように消滅するのだろうか。

 そんなことを考えていた俺の前に、一本の光の筋がさした。

 その光源へと吸い上げられていく。

 徐々に闇が晴れていき、そして眩いばかりの光の海に浮き上がった。


「ぶっはーっ」


 跳ねるように上半身を起こす。


「………」


 ひりつくような太陽の日差しを浴びている。

 喉が無性に渇いている。


「ウォーター」


 空中に浮かべた水の玉に口をつけ、喉を潤す。

 人心地ついたら、周囲が見えてきた。

 俺はダイヤドラゴンの上で寝ていた。

 そのダイヤドラゴンは、息絶えている。

 どうやら俺は勝った、ようだ。

 最後に生きていたものが勝利者なのである!


「ッシャーッ! 俺氏、勝ったぜ!」


 生き残った喜びと、強敵に勝てた喜びで、俺はガッツポーズを決めた。


 ダイヤドラゴンが激しく暴れたせいで、地形が変わっている。

 そんな地面に降り、ダイヤドラゴンを見上げる。

 見れば見るほどデカい。


「あの攻撃を無傷で躱せるようにならないと、SSSランク上位モンスターとの戦いは厳しいか……」


 SSSランクといっても、ピンからキリまである。

 ダイヤドラゴンは恐らくピンのほうだ。上位の上位、もしかしたら異常個体だったのかもしれない。

 こんなのと戦うには、ある程度の武術を身につけておいたほうがいいはずだ。

 回避行動にしても、攻撃の間合いにしても、俺は素人に毛が生えたようなものだ。


「魔力操作の次は武術を本格的にやるかー」


 ダイヤドラゴンはアイテムボックスに収納。

 あってよかった、容量無限アイテムボックス。

 これがなかったら、持ち帰ることはできなかったと思う。


 とりあえず、そろそろ期限なのでホルトンに帰るか。

 ダイヤドラゴンが異常の原因だった可能性は高い。

 討伐したので、これからはモンスターが外周部へ押し寄せることはないはずだ。

 ただし、すでに外周部に押し出されたモンスターが元の縄張りに帰るかどうかは、俺では分からない。

 その場にとどまり、縄張りにする可能性は否定できないだろう。


「そこら辺を踏まえ、報告だな」


 それはいいのだが、あれだ。


「俺、下半身露出してヘンタイじゃん!?」


 まずはお着替え。

 身だしなみは大事。

 ヘンタイはあきまへん。


「よし、完璧だ」


 防具にも少しはお金をかけたほうがいいのだろうか?

 だが、あの攻撃に耐えられる防具なんてあるのか?


「あるようには、思えないなー」


 青い空を見上げ、あの極悪な攻撃の数々を思い出す。

 今思い出しても身震いがするよ。


「よし、帰るか!」


 空を飛んで、ホルトンを目指す。




 ホルトンの冒険者ギルドに入ると、受付にエルさんがいた。

 今日も暇しているようだ。

 俺が何度も死ぬかと思うような目に遭ったというのに、呑気なことだ。


「エルさん、帰りましたよ」

「おう……ん? お前、何か変わったか?」

「はい? どこがですか?」

「いや、なんか雰囲気みたいな?」


 それは死の淵を何度も越えそうになったからだろうか。

 それとも、ただ単に俺が成長したからか。


「まあいい。報告を聞こう。こっちへこい」


 会議室へ入った俺は、エルさんにダイヤドラゴンがアースドラゴンを追いかけて食っていたことを報告した。


「そのダイヤドラゴンがモンスターたちを追いかけまわし、外周部へと追いやった可能性は否定できないな。で、討伐したのか?」

「はい。滅茶苦茶苦労しましたよ」

「フフフ。これでお前もSSSランクだな」

「そうなりますね」

「そのダイヤドラゴンを見せてもらえるか」

「デカいですから、広い場所があれば構いませんよ」

「訓練場では?」

「入らないでしょうね」

「そんなにデカいのか」

「はい。全長は200mくらいありますから」

「は? 200?」

「ええ、200mです」

「そりゃー王城の訓練場でも入らないな」

「そうなんですか?」

「知らんのか?」


 王城の訓練場なんて知るわけないよ。


「まあいい。それなら町の外……いや、止めておこう。大騒ぎになる」


 それが賢明ですね。


「外周部の高ランクモンスターの討伐はグランベルらにさせる。お前は王都にいって報告をしてこい」

「いいんですか? 結構広範囲ですよ」

「これ以上増えないのなら、構わん。徐々に沈静化させればいいんだからな」

「そうですか。了解です。俺は王都に向かいます。ああ、そうだ。プリママとアリス君らは帰ってきていますか?」

「いや、まだだ。だが、Sランク昇格試験には合格したと報告がきている。今頃は王都でショッピングでもしているのだろうさ」


 帰ってないのか。ダイヤドラゴンを引き連れてこなくてよかった。

 俺の選択は間違いではなかったようだ。




 家に帰った俺を、コールギウスたちが迎えてくれた。


「お帰りなさいませ、クライド様」

「「「お帰りなさいませ」」」

「今帰ったよ。留守中、何かあった?」

「特に大きなことはありません。細かいことは後程ご報告いたします。まずはお休みくださいませ。今、風呂を入れます」

「ああ、頼むよ」



ご愛読ありがとうございます。

これからも本作品をよろしくお願いします。


気に入った! もっと読みたい! と思いましたら評価してください。

『ブックマーク』『いいね』『評価』『レビュー』をよろしくです。


【告知1】

『魔法が使いたくて肉が食いたくて努力してみたら最強になっていた』1巻

 発売中


【告知2】

『不運な転生者は、溺愛してくれる家族への恩返しをやりすぎる!?』2巻

 7月発売予定!


【告知3】

『魔法が使いたくて肉が食いたくて努力してみたら最強になっていた』

 6月コミカライズ開始ピッコマ


【告知4】

『ガベージブレイブ【異世界に召喚され捨てられた勇者の復讐物語】』コミカライズ8巻

 7月発売


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ