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双貌日記〜天才作家 言葉紡の記録係〜  作者: pippo
違和感

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重要な仕事の依頼

(ここからは僕の語り)


 日も完全に落ち、先生の部屋には、先生、僕、ホームズさんの3人のみである。


「なるほど。それが、君たちが取材してきたことの全てだね。」


「はい、あらかたのことは説明できたと思いますが。」


 僕はメモから視線を上げてホームズさんの方に向きを変える。


「ええ、ワトソン君の言うとおりですね。今回の収穫はこれくらいでしょう。」


 ホームズさんの言葉に安心して、そっと胸を下ろす。


「会社側もストーカー被害のことを認知していないというのは、やはり不自然だね。それに、いろいろなことも繋がってきたよ。」


「色々なこととは?」


 僕の問いに、先生はニヤリとした笑みを見せる。


「今回君たちに一番突き止めて欲しかったことは、月夜君があの事務所に入ることになった経緯だった。だが、それだけじゃなく、事務所に入った後の経過まで知ることができた。これは非常に大きな収穫だろう。」


 確かに、芸能人の月夜さんについて色々なことが知れたけど。今回のことには関係があるんだろうか?


 僕の疑問は胸の中で膨れ上がる。


「さて、ホームズ君は、この前言った例の件についての調査を引き続き頼むよ。」


「了解しました。お任せください。」


「もしも、手が必要だったら、休屋君に依頼してくれ。彼も彼で忙しいとは思うが、強力な助っ人を手に入れたようだからね。」


「ほう。強力な助っ人ですか?それは楽しみですね。」


 ホームズさんの期待とは裏腹に、休屋警部の助っ人ということで、僕には一抹の不安があるが、それは口には出さないでおこう。


「では、僕も引き続きホームズさんと行動すればいいですか?」


 僕は先生に質問する。しかし、先生は人差し指を僕の顔の前で左右に振りながら「チッチッチ」と舌を鳴らす。


「君には、非常に重要な仕事を頼みたい。この仕事は君にでなければできない上に、その成否が今回の事件の解決の成否に直結すると言っても過言ではない。いや、直結すると断言してもいいだろう。」


 なぜかとびきりのプレッシャーをかけてくる先生。


「そんな重要なことを僕がですか?先生も一緒じゃダメなんですか?」


「君一人だからこそできることなんだよ。」


 先生はフッと笑みを僕に見せる。


 その不適な笑みが僕をどんどん不安な気持ちにさせる。


 どうか変な仕事じゃありませんように。


 僕は軽く瞳をつぶり、普段はあまりしない神頼みを珍しく敢行したのであった。


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