表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
双貌日記〜天才作家 言葉紡の記録係〜  作者: pippo
1 僕と先生

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/58

準備

 それはそうと、明日に迫った取材旅行(結局、どこに何をしにいくのかは全くわからないが、面倒臭いので、先生にどこに行くのか尋ねるのはやめた)に向けて準備を急がなければならないので、僕はクローゼットからここ一年で使用頻度がグッと上昇した、大きなショルダーバッグを引き摺り出す。


 おもむろにタンスから何着かの服と下着を用意して、バッグに詰めていく。


 僕は服装には特にこだわりがないので、普段着は何着かを着回している。どこにいくのかはわからないが、パスポートを持ってこいと言われないだけ、国内であるということは保証されている。


 まだ四月の下旬であるが、近年の暑さは尋常(じんじょう)ではない。日本には四季と共に移り変わる風景というものがあり、それが古くは歌として表現されてきたと学校で習ったが、ここ数年の日本には、およそ四季と呼べるものはなくなってしまったんじゃないかと思う。


 日本の四季は、「春・夏・秋・冬」から、「はr・夏うううう・冬」となってしまったようだ。あまりにも夏が長すぎる。本来、暦の上では八月の上旬には、立秋となり秋が訪れるとされている。それより後は、残暑と呼ばれる。


 いやいや、夏さん。お残ししすぎですよ。某忍者学園の食堂だったら、確実に怒られているだろう。


 それに、春だって短すぎる。春はいい。春の香りとでも呼べるような多種多様の花が咲き、人々もその春の訪れを目で鼻で、五感で楽しむことができる。春は出会いと別れの季節とはよく言うが、あの形容し難い無常感や幸福感というのが春という季節をより一層趣深いものにしていると感じる。


 まあ、花粉症がなければ文句はなかった。


 けれど最近は冬が終わって、お、最近暖かくなってきたな。とか思っていたら、すぐに暑すぎるほどに暑くなってしまう。全く、勘弁してくれよと暑さには弱い僕なんかは、どこにもぶつけようのない空虚な怒りを抱いてしまう。


 余談が過ぎたが、さて、そんな愚痴をこぼしながらも、準備を済ませた僕は、明日の朝、集合時間に遅れるわけにはいかないので、早めにベッドに潜り目を閉じる。


 先生は、特に時間に厳しいということはない。どちらかといえば時間にはルーズな方である。でも、僕は時間前にはしっかりと準備を整えていたいタイプなので、早め早めの行動を心がけている。


 どうせ、先生はいつも通り遅れてくるんだろうな。


 そんなことを考えながら目を瞑っていると、すぐに深い眠りの世界へと意識は消えていった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ