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第61話 【ルルの小部屋】 運命の流れの中で
ドルジェで出会った子。魔族。なんであんなことしちゃったんだろう? ユリオも言った通り、すごく危険なことをしてしまった。
でも。
やらなきゃいけない、なぜかそう思った。
あの子が私に飛びついてきたときに。
そう。
だって、すごく温かく、そして信頼に満ちていた。あの子は、人間の母親のことを慕っていた。そして私もきっと助けてくれると信じていた。見放すわけにはいかなかった。
甘いのだろうか?
魔族。人間を欺き、誑かし、寇なす。異世界では、とにかくそう教えられた。私の魔法団も、長い歳月の間、魔族と戦ってきた。
でも。あのシンシア。魔族の娘を慈しむ母親の姿に、スフィリアの面影が見えたんだ。
別世界から飛ばされてきた私を拾い、優しく育て守ってくれた養親。
人間と魔族の関係も、変わっていくのだろうか。
大きな運命の流れの中に、私は巻き込まれてしまったのだろうか。




