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8.ストーリー構成よりも大事な事

 次回に続くと書いたなら、書かねばならぬ。何故むきになって書いているのか……。


 これが分からない。


 ううむ、同じ志を持つ作者が出来る事。それも期待する事なのだが……。


 自分のやって来た事を、残しておきたいという気持ちもある。酷く独善的ではあるが、何かを語りたい。


 ……そういう時もあるだろう。


 何より創作の面白さを誰かに伝えたい、そういう事も必要ではないだろうか。


 毎日毎日、どんどんと投稿される作品達。……そこには「何か」になりたい人々の思いだけが詰まっている。それは否定しない。


 むしろ、もっと楽しんで書こうよ! と背中を押すような、そんな気分になる事だってある。


 とりとめもないが、ただ書く事にしよう。



 ともあれ「何かを書きたい」と言う純粋な気持ちで文章を考える人達がいる。……誰かに認められたいとか、有名になりたいという思いもあるだろうが、それでも良い。


 とにかく行動する事に無駄なんて無い。……そう思う。


 何を偉そうにと思われるかもしれない。だが、小説を書くという行為は、そもそもかなり異質なのだ。


 何か自分の考えを伝える時、これ程迂遠な方法も無い……。


 たかが、文字を並べるだけと言うなかれ。体験した人ならわかる、伝わらないこの思い。


 正直、文章を書くとなって色々と考えると何も浮かばない、もしくは書けないものなのだ。それなりの内容を考えるのは大変なのだ。そのための「テンプレ」である。


 「テンプレ」とは何か、と言うのはこれまでも語っている。別になろう系が特別な訳でも無い。


 決まった様式やパターンを使う、と言うのは古来からある。


 例えば『起承転結』である。創作論では必ず出る話題だ。個人的には「テンプレ」として、非常に優秀。むしろ優秀過ぎて、逆に問題になるレベル。


 個人的には、この『起承転結』はストーリーを伝えるのに非常に有用なため、多用している。


 長編だけでも無い。各章単位でも使えるし、一話完結や短編でも使いこなせる利便性。特に漢字圏での文化的バックボーンにより、使いこなせれば文章能力が跳ね上がる事は間違いない。


 問題があるとすれば、日本語以外での取り回しが宜しくない事位か。海外の映画などでは、この『起承転結』は通用しないらしい。それもバランスの問題であって、基本的な取り回しさえマスターしておけば、『序破急』や『三幕構成』への応用も出来る。


 ……是非、何か物語を作る時は意識したい。「テンプレなろう」は否定しておいてそっちは推奨かよ、と思うかもしれないが、日本人の基礎教養レベルの問題なので諦めよう。



 ストーリー構成とは? などと言う無理難題に答えを出すのは、素人には難しい。そう言うのは専門家の方が詳しい筈だ。


 ……とはいえ、何か有用な物も見いだせるのではないだろうか。色々と試行錯誤してきた中で、気が付いた事もある。


 ストーリーの本質とすれば、『作者が読者に何を伝えたいのか』に尽きると思う。どんなにストーリー構成がしっかりしていても文章力がある作家でも、これ無しで物語を考えるのは無理があるという事。


 ……よく考えよう。文章力が未熟だったとしても、「これだけは絶対に伝えたい!」と頭を使う事に無駄なんて無い。むしろ、構成を気にするよりもこちらが本題だろう。


 うん、間違ってはいないよな……。まずは原点を考えよう。もしも小説が書きたいと思った時の事を。


 まず『誰に何を伝えたいのか?』は、絶対に必須の要素である!


 それが上手く行くなら、どんな構成だって構わない筈だ。上手く行かないから『ストーリー構成とは?』と言う議論が起こる訳だ……。


 大事な事なので、二回言おう。『そもそも、自分が誰に何を伝えたいか? と言うテーマは、絶対に物語を考えるのに必要な事だ!』


 ……個人の話になる。色々なゲームをやっていたが、一番気に入っている作品がある。


「グランディア」と言う。まあ、知っている人も多かろう。念のために説明すると『冒険に憧れる主人公は、父親の残した精霊石の導きに助けられながら、世界の果てにあるという古代都市を目指す。軍部に精霊石を狙われながら、ただの少年は何処までも未知の世界を冒険する』と言うお話だ。


 何処が気に入っているのか。特別な力も持たないし、選ばれし者でも無い。ただのガキである。


 だが『世界の果て』のある世界で、それを超えたいと言う思いだけで突き進むのである。


 ……具体的な目標なんてない。ただ『冒険がしたい!』と言う気持ちだけが伝わってくるのである。


 内容自体は、普通の王道RPGと言える。主人公の少年は、少しずつだが『成長』するのだ。


 肉体的にも精神的にもだ。出会った仲間やトラブルの中で、少しづつではあるが成長していく。


 何故だか、それが妙に当時の自分にとって『ワクワク』したのだ。既に成人したいい歳をしたおっさんである……。今更何で、と言われても分からない。


 ゲーム機戦争の真っただ中、とにかく「製作スタッフは楽しそうだなぁ」と感じた事は覚えている。


 きっと製作者達も未知の冒険に向かうように頑張っていたのだろう。



 話が逸れた。まあ、誰でも好きなゲームの一つはあるだろう。……それで人生が変わるような人間だっている。自分もそうだ。


 ともかく、そう言う雰囲気と言うのは誰かに伝えたいと思う。あの時感じた気持ちは、世代も経験も異なる別の人に伝えられないか? と言うのが、自分が小説を書こうと思ったきっかけだ。


 今の作品でその『冒険のワクワク感』が再現されているかは、よく分からない。もしかしたら、酷い失敗をしているかもしれない。


 だが、それも含めて『冒険』なのだ。……これだけは、読者の人に伝わって欲しい。


 先も見えない、やった事のない出来事に直面した時に感じる『男のロマン』である。


 だから、私の作品では主人公がやたらと「ロマン」を最優先する、と言う理由なのである。


 ……書いていて恥ずかしいが、宣伝ついでだ!


 やはり、物語と言うのは出来そのものよりも『何が伝えたいのか?』だと思う。


 そうでなければ、何十万文字も書く事なんて出来っこない。


 だから、作者の皆さんもそう言う『真のテーマ』を探して、伝えるように頑張って下さい!


 応援します!

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