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吸血鬼が憩える保健室  作者: 坂持


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駄目だ、佳の行動を制限する権利は私には無い

 あんな話をしてすぐに夏休み——てことはならず、まずは期末テストからだ。


 当然私は全教科百点を取れるし、先輩も同じだろう。問題は佳だ。一応勉強を見てあげたり、なんなら教えてあげていたけど、中間テストの結果を思い出すと心配でならない。


 赤点を取れば当然夏休み中に補習がある。そして補習になってしまうと、アルバイトの日が限られてしまう。それはちょっと佳からすれば避けたいことのはず。だって佳には友達も多いし、遊ぶ約束もしているだろうから。


 佳はプール行くの? 友達と? 佳は普通に可愛いし、ナンパとか大丈夫? そういう場所に行ったことないから、ナンパなんてことが実際に存在しているのか分からない。私が行けば当然されるだろうし、でも恐れ多くて声をかけられなかったりする。でもプールとか海とかは開放的になれる場所だし、その人物の生活範囲から離れているだろうから愚か者も多いか。


 えー、行かせてもいいの?


 駄目だ、佳の行動を制限する権利は私には無い。く~、これは佳に補習を受けさせて夏休みの期間を違う違う‼ なんてことを考えているんだ私は‼


 だぁぁぁぁもぉぉぉぉぉぉぉぉぉなんか暇すぎて変なこと考えちゃう‼ どうせ家帰っても考えるから今の方がいい? もう分からん。


 かといってテスト終わるまで動けないし、テストだから別に陽にやられることないし。私はこうして頭が勝手に動くのに耐えなければならない。他のことを考えればいいんだろうけど、私の人生なにも無さすぎるというか今現在の私の人生に佳がかなり関わっているせいで佳のことしか考えられない。


 佳と共に過ごす高校生活。一日の時間で佳と共にいる時間はそれ程多くないけど、学校にいる大半を保健室で過ごしているか眠っているから、結果的に佳といることが多い。


 保健室で過ごしているんだから不知火先生との時間が多いはずなんだけど、普通に喋ったりしてるんだけど、先生との話……、あれ? 先生と私はなにを話しているんだっけ?


 う~ん、考えても思い出せない。多分思い出せない程、ありふれた、なんてことのない話をしていたはず……。


 そもそも先生ってどんな……? 車通勤でコンビニ弁当の若い先生だけど……、それ以外を知らない。あれか、生徒と違って先生のプライベートは見えないからか。だから話してもいまいち共感というか、印象に残らないのかな。やっぱりいくら私が超絶美人だとしても、大人と子供は違って、若いけど大人の先生と私では見ているものが違う。というのもある気がする。


 おっ、佳のこと考えずに別のこと考えられている。


 この調子のままとりあえずテストの時間が終わるのを待つことにしよう。次は英語だから、今のテストの反省を生かしてわざと時間かけたり、問題文をじっくり読めばちょっとは時間を潰せるはず。


 五十分のテスト時間、この数学のテストを終えるのに十分、残りが四十分。そして先生のことで頭を使って時間を消費できたはず。残り時間は三十五分‼ 全然進んでなかった‼

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