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『目指すは最強! ~魔法オタクの異世界無双~』  作者: 穂乃果
第6幕「絶望情報強度 ― Despair Information Intensity ―」
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第67話「絶望は、道を選ぶ」

英雄たちの奮闘によって、各地で救援が進む竜人国。


しかし、影を倒しても、次々と新たな救援要請が届きます。


守るべき場所は増え続け、避難する人々の道にも危険が迫る。


そして、影たちの動きにも、少しずつ奇妙な変化が……?


第67話「絶望は、道を選ぶ」、お楽しみください!

 竜人国北部、南方中継拠点。


「……三か所?」


 私は、天幕の机に広げられた地図を見つめた。


 ネスラさんが、街道へ順に指を置く。


「西で荷車が立ち往生。東の第三救護所は通信が不安定。北の避難路には、新しい群れ」

「北の数は?」

「……数百。西は少数だけど、荷車が動けない。東は、まだ分からない」


 数百。


 さっきの大群を見たあとでは、その数だけで驚けなくなっていた。


 でも、そこにいる兵士さんたちには、十分すぎる数だ。


「西へは、カナメさんが?」

「うん。ルカさんも、先に道を調べてる」


 ネスラさんが、二人の位置へ印を置いた。


 街道で助けた人たちは、この中継拠点を経て南へ進んでいる。護衛の兵士さんたちも、引き継ぎを終えたばかりだ。


 エルドさんのことで、救護班には身体の異常も確かめてほしいと伝えた。


 その途中で、次の要請が届いた。


「セリスさん!」


 天幕へ、シルキーさんが入ってきた。


「王都から続報なのです。ここより南の街道でも、避難民の一団が襲われたそうなのです!」

「……南も?」


 ネスラさんが顔を上げる。


「護衛が撃退したそうですが、荷車が壊れたのです。お兄様が、代わりの輸送隊を手配しているのです」


 私は地図を見た。


 北から逃げている。

 それなのに、逃げた先にも影がいる。


 エルドさんの顔が、頭をよぎった。


 前線を抜けてきた影ばかりとは、限らない。


「その一団で、身体の異常が出た人は?」

「今、確認してもらっているのです」


 私は頷き、ミライを机へ向けた。


「届いている記録を、時間順に並べて」


 まず、何が起きているのか知りたい。


 そうしなければ、次にどこを守ればいいのかも分からない。


     ◇


 同じ頃、北の丘陵地帯。


 アルディスは、斜面を横切る影の群れを見下ろしていた。


 数は数十。

 先ほどまで戦っていた群れに比べれば、少ない。


 だが、その進路が気にかかった。


 数体が、丘の上へ顔を向ける。

 アルディスが剣の柄へ手を置いても、近づいてこなかった。


 群れは丘を回り込み、南東へ進んでいく。


「……そっちか」


 その先には、中継拠点へ向かう街道がある。


 アルディスは斜面を駆け下りた。


 先頭を斬る。

 続く二体を、返す刃で払う。


 黒い身体が崩れる間に、残る影が左右へ分かれた。

 数体は腕を振り上げ、他の個体は脇を抜けようとする。


「俺を倒す気はないのか?」


 返事の代わりに、黒い腕が迫った。


 剣が走る。

 続けて踏み込み、抜けようとした影を断つ。


 最後の一体が崩れたとき、通信魔道具が光った。


『アルディス殿。北の群れが避難路へ接近中でござる』

「分かった。今、南東へ向かっていた群れを片づけた。こちらへ来ず、街道へ抜けようとしていた」

『迂回したのでござるか』

「そう見えた。中継拠点にも警戒を頼む」

『伝える。西は、こちらで開く』


 通信が切れる。


 アルディスは、群れの向かっていた先を見た。


 以前にも、救護馬車を狙った影がいた。

 だが、今の動きは、目の前の相手を避けてでも進もうとしていた。


「……急ぐ理由でもあるのか」


 剣を握り直し、北へ走り出した。


     ◇


「ここ、重なっています」


 私は、地図に浮かぶ印を指した。


 影の目撃地点。

 襲撃された荷車。

 救援を求めている拠点。


 その下へ避難経路を重ねると、幾つもの印が街道に沿って並んだ。


「人が通る道の近くに、集まってる……」

「……人がいるから、報告が来る場所でもあるね」


 ネスラさんの言葉に、私は頷いた。


 誰も見ていない森の中に、もっといるかもしれない。

 この地図だけで、全部の動きが分かるわけじゃない。


 それでも、荷車や救護所が繰り返し襲われているのは確かだった。


 通信魔道具が光る。


『西の道、開いたにゃ』

「ルカさん!」

『怪我人はカナメが運んでる。荷車も、動かせるものから出発したよ』


 私は、止まっていた一団の印を動かした。


「よかった……!」


『ただ、次の列は橋へ来させないで。橋桁が落ちてる』

「崩れたんですか?」

『うん。それで先の一団は、南の迂回路へ入った。その出口で襲われたにゃ』


 ルカさんから、経路の記録が届く。


 橋を渡れなければ、荷車は細い坂道へ入る。

 途中で引き返すには、一台ずつ向きを変えなければならない。


「逃げにくい場所ですね」

『護衛も、前後へ並ぶしかなかったみたい。カナメが横から入らなかったら、時間がかかってたにゃ』


 私は橋の印を見つめた。


「……橋は、影が壊したんでしょうか」

『それは、まだ分からない。古い傷みもあるし、荷車が通って落ちた可能性もある』


 ルカさんの声が、少し低くなる。


『でも、橋が落ちれば人がどこへ行くかは、私にも分かるにゃ』


 ネスラさんが、地図の坂道を指でなぞった。


「……待っていたなら、ここは狙いやすい」

「はい」


 影が道を壊したのか。

 使えなくなった道を、利用したのか。


 そこまでは分からない。


 でも、ただ近くの人へ飛びかかってくるだけなら、この場所で待つ必要はない。


『先の道も見てくる。次の分岐を確かめるまで、新しい列は入れないでね』

「分かりました!」


 通信が閉じた。


 開いた道に、緑の線を引く。

 その先には、まだ色を付けられない区間があった。


 助けられた。

 でも、送り届けるまでは終わらない。


     ◇


 竜人国東部、第三救護所。


「通信は?」

「まだ不安定です。騎馬伝令は出発しました」


 年配の神官が頷いた。


 門の外にいた影は、護衛隊が撃退した。

 しかし、治療用の明かりは、ときおり細く揺れている。


「歩ける方から、出発の準備を。搬送を待つ方には、付き添いを残してください」


 若い神官が寝台を回っていく。


 奥で眠っていた竜人の女性は、先ほど腕の治療を終えたばかりだった。

 傷は閉じている。呼吸も落ち着いていた。


 毛布を掛け直そうとして、神官の手が止まった。


 手首に、黒い筋が見えた。


「……先生」


 呼ばれた年配の神官が、寝台へ寄る。


 二人は、今朝届いた報告を思い出した。


 傷の深さに合わない黒い筋。

 痺れ。

 身体の輪郭の変化。


「痛みますか」


 神官が声をかけると、女性は目を開けた。


「……少し、指が痺れます」

「いつ頃から?」

「さっきから……。疲れたせいかと」


 神官は、努めて声を変えずに答えた。


「場所を移して、もう少し詳しく診ましょう。ご一緒に来られた方も、お呼びします」


 若い神官へ顔を向ける。


「搬送を優先します。観測担当にも連絡を」

「はい」


 寝台の脇へ、担架が運び込まれた。


 門の外からは、影を撃退した兵士たちの帰還を告げる声が聞こえていた。


     ◇


 東からの伝令記録が届くと、私は椅子を蹴るように立ち上がった。


「同じ、黒い筋……?」


 ミライに読み込ませた記録には、女性の腕の状態が添えられていた。


 まだ話せる。

 痺れはある。

 輪郭の崩れは、確認されていない。


 エルドさんのときより、早いかもしれない。


「行かなきゃ」


「……セリス。東の担当を確認する」


 ネスラさんが通信魔道具へ手を伸ばす。


 待っている間にも、進んでしまう。

 そう言いかけて、唇を噛んだ。


 私が走り出せば、ここにある記録を送る人が一人減る。

 現地へ着くまでに、してもらえることもあるはずだ。


「ミライ。エルドさんの観測記録を。治癒と結界を使った前後も、一緒に」

『該当記録を抽出します』


 シルキーさんが天幕へ戻ってきた。


「第三救護所には、ドーン様とルシャナ様が向かうのです。こちらの救護は、後続の神官隊へ引き継いだのです!」

「……お願いします。これも、送ってください」


 私は表示を示した。


「傷を治しても止まらなかったこと。結界で周りの干渉を弱めても、あのときは変化が続いたことも」


 シルキーさんが、真剣な顔で頷く。


「伝えるのです。今回は、兆候を早く見つけられた可能性があるのです」

「はい」


 治せると分かったわけじゃない。

 それでも、前と同じように見逃さずに済んだ。


 今、できることを渡したい。


「移動前と移動後で、腕の状態を記録してもらえますか。場所を離れたあとに、変化があるか知りたいです」

「……その記録は、次の人にも役立つね」


 ネスラさんが、送信する項目へ書き足した。


 私はようやく、椅子へ座り直した。


     ◇


「こちらも、見てほしいのです」


 シルキーさんが置いたのは、中継拠点の観測記録だった。


 影が接近する前。

 護衛が撃退した直後。

 そして、現在。


 干渉の値は上下している。

 でも、影が消えたあとも、低い状態へ戻ってはいなかった。


「……残ってる」

「ええ。指輪を使った術式の比較でも、補正が必要なままなのです」


 それ自体は、もう知っていた。


 警備所でも。

 エルドさんのいた林でも。


 でも今、その場所には休んでいる人がいる。


 私は、天幕の外を見た。


 荷車から下ろされた老人が、水を飲んでいる。

 眠ってしまった子どもを抱え、母親が腰掛けていた。


「影を倒したから、ここで休めるって……」


 言葉が止まった。


 疲れた人を、歩かせ続けることはできない。

 治療も、食事も必要だ。


 けれど、敵がいないことと、この場所へ留まってよいことは、同じではないのかもしれない。


「ミライ。エルドさんの身体と、ここの干渉を比較して」

『共通する変動を検出。ただし、この環境で同様の変容が起こる条件は確定できません』


「……うん。まだ、分からないよね」


 私は地図へ視線を戻した。


 危険だと断定して、全員を外へ追い立てるわけにはいかない。

 でも、何も確かめず、次の人たちまでここへ集め続けたくはなかった。


「次の休憩場所、もう観測してありますか?」

「……南の広場は、ここと比べれば反応が弱い。道の確認も済んでる」


 ネスラさんが答えた。


「じゃあ、移動できる人から、そちらへ。歩けない人は荷車を回してもらって……」

「治療を中断できない方には、観測役を付けるのです」


 シルキーさんが引き継ぐ。


「ここへ来る予定だった列にも、先に知らせるのです」


 地図の経路を書き換える。


 倒すべき敵だけを見ていたら、気づけなかった。


 影が去ったあとにも、確かめなければならないことがある。


     ◇


 北の避難路では、アルディスが最後の影を斬り伏せていた。


 黒い輪郭が消える。

 その向こうで、兵士たちが荷車を押し始めた。


「今のうちに進め! 分岐まで俺がつく!」


 指揮官が頷き、列へ命令を送る。


 アルディスは、道端へ目を向けた。


 群れの一部は、戦いの途中で林へ散った。

 追えば斬れる。


 だが、彼が追えば、この列との間に距離ができる。


「……そちらまで付き合う気はないぞ」


 剣を握ったまま、荷車の隣へ戻る。


 しばらく進んだところで、遠い木々の隙間に黒いものが見えた。


 近づいてはこない。


 同じ方向へ、動いている。


 アルディスは通信魔道具を取り出した。


「北の列は動き出した。だが、林に残った影が並走している。次の分岐へ、先に見張りを頼む」


 返答を待ちながら、歩幅を列に合わせた。


 剣で道は開けられる。

 それでも、荷車が進む速さまで変えられるわけではなかった。


     ◇


 竜人国、王都。


「西の一団は、移動を再開しました。北も、アルディス殿の護衛で南下中です」

「よい。到着先へ知らせよ」


 アルゼイン王が頷く。


「東の第三救護所は?」

「ドーン殿とルシャナ殿が到着されました。異常の出た方を優先して搬送しています。ほかの滞在者も、状態を確認してから移すとのことです」


 救援は、届いていた。

 兵も英雄も、役目を果たしている。


 だが、地図から救援要請の札が消えるたび、別の場所へ新しい札が置かれた。


「南方中継拠点からも、受け入れ先の変更要請です。敵を撃退したあとも、干渉が残っていると」


 王は差し出された記録へ目を落とした。


「人が影へ変わった現象との関係は?」

「未確定です。ただし、共通する特徴が観測されています」


 王は、椅子の背から身体を起こした。


「拠点の報告を分けよ」

「分ける、と?」

「敵を排除したか。道を通れるか。人を留めて休ませられるか。それぞれ、確認できた範囲を記す」


 軍務官が頷いた。


「討伐済みの報告だけで、安全と扱わぬよう徹底します」


 王は、兵力の駒を見渡した。


 西へ送った部隊は、荷車を護衛している。

 北の兵は、避難民とともに下がっている。

 東では、負傷者の搬送に人手を取られていた。


 いずれも、必要な仕事だった。


「救援を終えた部隊も、すぐには戻せぬか」

「送り届けるまでは、離せません」


「……分かっている」


 王は、橋と分岐点へ目を移した。


 影が狙っているのは、城門ばかりではない。

 道を塞がれれば、人々は止まる。

 人々が止まれば、守る兵がそこへ必要になる。


「我々が駆けつける場所を、知っているようだな」


 軍務官は答えなかった。


 アルゼイン王は、命令書を引き寄せた。


「受け入れ先と経路の確認が取れた一団から出す。行き先のないまま、次の拠点へ押し出してはならぬ」

「はっ」

「教国と獣人国へ、引き継ぎ可能な地点の追加を願え。王都へ来る必要のない者まで、ここへ集めずに済むように」


 書記が筆を走らせる。


 王は、窓の外へ目を向けた。


 門をくぐる荷車が見える。

 無事に着いた者たちがいる。


 その事実を確かめてから、再び地図へ向き直った。


     ◇


「影を確認! 北東の林から接近中!」


 天幕の外で、声が上がった。


 私は立ち上がる。


 北東には、これから南の広場へ移す人たちが残っている。


「ネスラさん!」

「……聞こえてる。南側の引き継ぎを確認する」


 私はミライを構えたまま、地図を見た。


 北東へ行けば、影を倒せる。

 でも、その間も南へ向かう荷車は動いている。


 ここを守っていた私たちが離れれば、誰かが代わりに入らなければならない。


 天幕へ、レスターさんが入ってきた。


「南の護衛は、こちらで引き継ぎます。部隊も配置につきました」

「お兄様と、わたくしに任せるのです!」


 シルキーさんが杖を手に取る。


「土の壁の切れ目も見てあるのです。荷車が抜けるまでは、こちらを通さないのです!」

「……お願いします」


 レスターさんが、私の顔を見た。


「早く戻ろうとして、無理に急がなくていい。こちらにも、守れる者がいます」

「そうなのです。セリスさん一人で、両方を見る必要はないのです!」


 私は、二人を見返した。


 魔族国と教国の魔法師団長。

 さっきも、一緒に街道を守ってくれた人たち。


「……はい!」


 ネスラさんが、通信魔道具を確かめる。


「北東の護衛隊には連絡した。避難する人は、西側の壁へ寄せてもらってる」

「行きましょう!」


 天幕を出ると、兵士さんたちが盾を並べていた。


 遠くの木々の間に、黒い影がある。


 私はミライへ魔力を送った。

 同時に、地図の上で今いる場所へ印を付ける。


「ここは、観測を続けて。私が離れたあとの変化も、記録に残して」

『固定観測器との記録照合を継続します』


 影を倒す。

 人を逃がす。

 逃がした先も、確かめる。


 やることは、増えた。


 それでも、一つずつ進めなければ。


     ◇


 北東の影は、土壁に沿って回り込もうとしていた。


「ネスラさん、右を!」

「……任せて」


 氷が、地面を走る。


 足を止めた影へ、私は光の術式を重ねた。

 外側へ逃げようとした一体も、ミライの示す軌道へ収める。


 青白い雷が弾けた。


『対象群の消失を確認』


「周りは?」

『観測範囲内に、活動中の対象を確認できません』


 私は杖を下ろした。


 兵士さんたちの向こうで、荷車が動き出す。

 抱えられていた子どもが、こちらへ顔を向けた。


 手を振ると、小さな手が振り返された。


 ……よかった。


 今回も、間に合った。


 通信魔道具から、シルキーさんの声が届く。


『こちらも最後の荷車が通ったのです! 広場の護衛へ引き継ぐのです!』

「ありがとうございます!」


 私は、地図を開いた。


 北東の襲撃地点へ、討伐済みの印を付ける。

 その隣には、まだ干渉を示す線が残っていた。


「……ネスラさん」

「うん」

「今度は、ここに休憩場所を作らないように伝えましょう。道として通る間も、変化を見てもらいたいです」

「……伝える」


 消せたものと、消せていないもの。


 同じ地図に、両方が残る。


 そのとき、新しい連絡が入った。


『南東の分岐で、黒い人影を確認。避難民の列へ近づいています』


 私は、今度はそちらへ目を向けた。


 さっきまで何もなかった道だった。


     ◇


 北の林で、影が立ち止まった。


 木々の向こうを、荷車の列が進んでいる。

 その傍らには、剣を下げた男がいた。


 一体が、枝の間から街道へ出た。


 男が振り向く。

 剣が閃き、黒い身体が崩れた。


 林の奥にいた影は、進まなかった。


 やがて、列とは異なる方角へ動き始める。

 木々の間を抜け、南東へ。


 遠くで、青銀色の雷光が弾けた。


 別の群れが、そこで足を止めた。

 先頭の数体が消えたあと、残りは丘の陰へ降りていく。


 その先には、細い道があった。


 まだ荷車は来ていない。

 轍だけが、草の間へ続いていた。


 影たちは、その道沿いへ散った。


 さらに北。


 風が枝を揺らす中、木々の根元で黒い揺らぎが重なっていた。


 近くを通る影は、足を止めない。

 街道へ、林へ、遠くの物音へと流れていく。


 その揺らぎだけが、同じ場所に残っていた。


 集まっては散っていた黒が、ほどけなくなる。


 枝の影が動いても。

 遠くの雷光が消えても。


 そこにだけ、黒さが留まり続けていた。

最後までお読みいただき、ありがとうございます!


今回は、各地で奮闘する英雄たちと、少しずつ変わり始める戦況のお話でした。


どれだけ強くても、同時にすべての場所を守ることはできません。


そしてセリスたちが気づき始めたのは、敵を倒すことと、人々の安全を確保することは、必ずしも同じではないということ。


……それにしても、影たちの動き、何だか妙ですよね?


ただ襲いかかってくるだけではないような……。


セリスたちの戦いは、少しずつ新しい段階へ進んでいきます。


次回もお楽しみに!

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