↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『目指すは最強! ~魔法オタクの異世界無双~』  作者: 穂乃果
第3幕 王都は魔法の宝箱!?
26/76

第26話「国王陛下! 金貨二十枚って串焼き何本分ですか!?」

挿絵(By みてみん) 翌朝。


「……うーん」


 私は鏡の前で、腕を組んでいた。


 昨日、アルディスさんから聞いた話では、国王陛下との謁見は今日の午後。

 つまり、午前中に服を選んで、身だしなみを整えて、それから王宮へ向かうことになる。


 ……よし。

 予定は完璧だ。

 問題は、どんな服を選ぶか。


「やっぱり、落ち着いた色がいいですよね……」


「ぷいっ!」

「ぷるん」


 エルとレイが、ベッドの上で返事をする。


「でも、地味すぎるのも……うーん」


 私は自分の銀髪を一房つまんだ。

 この髪に似合う色。

 それでいて、国王陛下の前でも失礼にならない服。


 ……よし。


「二人とも、お買い物に行きますよ!」


「ぷいぷいっ!」

「ぷるん!」


 エルが元気よく跳ね、レイがのんびりと揺れた。


 ……ふふっ。

 今日もよろしくお願いしますね!


     ◇


「おお、これなんかどうだ?」


 アルディスさんが手に取ったのは、赤い布地に金色の飾りがついた服だった。


「……ちょっと派手じゃありません?」


「そうか? 王宮なら、これくらい普通だろ」


「普通……ですか?」


「たぶんな!」


「たぶん!?」


 ……もう!


 この人に服選びを任せるのは、少し危険かもしれない。


 私たちが訪れたのは、王都の商業区にある仕立て屋さんだった。

 店内には、色とりどりの服が並んでいる。

 普段着から冒険者向けの丈夫な服、貴族の令嬢が着るような華やかなドレスまで。


 ……すごいなあ。


 服の種類も多いし、刺繍も細かい。


 この世界の人たちは、こういう技術も大切にしてきたんだ。


「お嬢様、こちらはいかがでしょう?」


 店員のお姉さんが、濃紺のワンピースを持ってきてくれた。


 銀糸で細かな模様が刺繍されていて、袖口には白いレース。

 胸元には、小さな青い宝石のブローチが留められている。

 そして、肩から羽織る短いケープ。


「……わあ」


 思わず、声が漏れた。


「綺麗……!」


「銀色のお髪によくお似合いになると思いますよ」


「……試着してもいいですか?」


「もちろんです」


 私は服を受け取り、試着室へ向かった。


 ……ふふっ。

 ちょっと、わくわくする。


     ◇


「……どうでしょう?」


 試着室から出ると、アルディスさんがこちらを振り向いた。


「おおっ!」


 私は鏡の前に立った。


 濃紺の布地に、銀糸の刺繍。

 短いケープが肩を覆い、歩くたびに裾が柔らかく揺れる。

 銀髪には、服と同じ色のリボンを結んでもらった。


 ……うん。

 これは、いいかもしれない。


「似合ってるじゃねえか!」


「本当ですか!?」


「おう! なんつーか、魔法使いっぽいな!」


「……それ、褒めてます?」


「もちろん!」


 ……ふふっ。

 まあ、いいか。


 私は鏡に向き直り、胸元をそっと整えた。

 そして、小声で呼びかける。


「……エル、お願いします」


「ぷいっ!」


 服の内側で、エルがほんの少しだけ位置を変えた。


「……もうちょっと上……はい、そこです!」


「ぷいっ!」


「レイも、お願いしますね」


「ぷるん」


 腰の後ろに回ったレイが、ゆっくりと形を整える。

 ……うん。

 胸元の形が綺麗に出て、腰のラインも自然になった。


 私は鏡の前で、くるりと回った。


「……完成!♡」


「何がだ?」


「な、何でもありません!」


 ……危ない危ない。

 国家機密は、厳重に守らなければ。


「ふふ。とてもお似合いですよ、お嬢様」


 店員のお姉さんが微笑んだ。


「ありがとうございます!」


 私はもう一度、鏡を見た。


 少しだけ、大人っぽく見える。

 でも、背伸びしすぎている感じはしない。


 ……うん。

 これがいい。


「これにします!」


「かしこまりました」


 こうして私は、王宮へ着ていく新しい服を手に入れた。


 ……ただ。


 お値段を聞いたときは、少しだけ固まった。


 ……うう。

 串焼き、何本分だろう。


     ◇


 午後。


 王宮へ向かう馬車の中で、私は何度目か分からないほど、服の裾を整えていた。


「……セリス」


「はい!」


「……大丈夫」


 向かいに座るネスラさんが、小さく言った。


「……陛下は、怖い人じゃない」


「そ、そうなんですか?」


「……うん。ちゃんと話を聞いてくれる」


 私は、ほっと息をついた。


「ありがとうございます、ネスラさん」


「……別に」


 ネスラさんは窓の外に目を向けた。

 隣では、アルディスさんが楽しそうに笑っている。


「ははっ! そんなに緊張すんなよ。陛下はいい人だぜ!」


「分かってますけど……国王陛下ですよ!?」


「おう!」


「おう、じゃありません!」


「はははっ!」


 ……もう。

 この人、緊張というものを知らないのかな。


 私は胸元に手を当てた。

 青い宝石のブローチ。

 その下では、エルが静かに形を保ってくれている。

 レイも、腰の後ろで大人しくしていた。


 ……二人とも、ありがとう。

 今日の私には、二人の協力が必要なんです。


     ◇


 王宮は、想像していた以上に大きかった。


 高い城壁。

 磨き上げられた白い石畳。

 広い中庭には噴水があり、その周囲には青い花が咲いている。

 そして、建物のあちこちに組み込まれた魔力回路。


 ……わあ。

 すごい。


 柱の内部を流れる魔力。

 壁面に刻まれた防護術式。

 天井から吊るされた魔法灯。

 ……これ、全部つながってるのかな?


「……セリス」


「はっ!」


 ネスラさんに呼ばれて、私は我に返った。


「……触らないでね」


「わ、分かってます!」


 ……そうだった。

 今日は研究じゃなくて、謁見。


 私は昨日の研究ノートを思い出した。


『※勝手に触らないこと』


 ……うん。

 ちゃんと守ってますよ!


     ◇


「アルセリア王国国王、レオニス・アルセリア三世陛下の御前である!」


 重厚な声が、謁見の間に響いた。

 大きな扉が開かれる。


 その先には、赤い絨毯がまっすぐに伸びていた。


 左右には、騎士や文官たちが並んでいる。

 そして、奥の玉座に座る一人の男性。

 落ち着いた金色の髪に、威厳のある顔立ち。

 派手さはない。

 けれど、その姿には、不思議と人を安心させる重みがあった。


 ……この人が。

 レオニス陛下。


 私はアルディスさんたちに続き、玉座の前へ進んだ。


 そして、教わった通りに膝を折り、頭を下げる。


「お初にお目にかかります。セリス・アルフィーネと申します。このたびは、お招きいただき、誠にありがとうございます」


 ……よし。

 ちゃんと言えた。


「うむ。顔を上げよ」


 穏やかな声が響いた。

 私はゆっくりと顔を上げる。

 国王陛下は、こちらを静かに見つめていた。


「そなたがセリス・アルフィーネか」


「はい」


「アルディスから話は聞いておる。随分と珍しい魔法を使うそうだな」


「……はい。少し、変わっているかもしれません」


「少し、か」


 陛下の口元が、わずかに緩んだ。


 ……あれ?


 何だか、含みのある笑い方だなあ。


「ネスラからも報告を受けておる。従来の術式とは異なる方法で、魔法を制御するという話だったな」


「はい!」


 ……おお。

 ちゃんと研究の話が伝わってる!


「ただ、まだ分からないことも多くて……」


「ふむ」


「昨日もネスラさんと一緒に考えたんですけど、従来の魔法と私の方法を組み合わせれば、もっと使いやすい制御方式ができるかもしれないんです!」


「……ほう」


 陛下が、ネスラさんに視線を向けた。


「ネスラ。そなたの見解は?」


「……可能性は、あります」


 ネスラさんは静かに答えた。


「……ただし、まだ理論段階です。安全性と再現性の検証が必要になります」


「なるほど。慎重な評価だな」


「……はい」


 陛下は満足そうに頷いた。


「よい。研究とは、可能性に心を躍らせるだけでなく、それを確かめる営みでもある。引き続き励むがよい」


「はい!」


 ……うん。

 この人、研究のことをちゃんと分かってくれる。

 なんだか、嬉しいな。


     ◇


「さて、セリス」


「はい!」


「そなたには、改めて礼を言わねばならぬ」


「……礼、ですか?」


「うむ。アルディスとの立ち合いの報告も受けておる。あの者が、あれほど楽しそうに剣を振るったのは久しい」


「陛下! そりゃ言いすぎですって!」


 アルディスさんが笑う。


「そうか? そなたが自ら相手の話を何度も持ち出すなど、珍しいことだぞ」


「……ははっ!」


 ……あ。

 アルディスさん、ちょっと照れてる?


「それに、ネスラもだ」


 陛下は静かに続けた。


「研究について、あれほど熱のこもった報告を寄越したのは、いつ以来であろうな」


「……陛下」


 ネスラさんが、少しだけ目を伏せた。


「……必要な報告です」


「うむ。もちろんだ」


 陛下は穏やかに微笑んだ。


 ……ふふっ。

 何だか、いいなあ。

 この人たち、ちゃんとお互いを見ているんだ。


「そこで、そなたに褒賞を与えたい」


「……え?」


「ネスラとの共同研究において、従来の魔法制御に新たな可能性を示した。その着想と成果を、王国として評価したいのだ」


 陛下が側近に目配せすると、小さな箱が運ばれてきた。


 蓋が開かれる。

 中には、金色に輝く硬貨が並んでいた。


「王国金貨二十枚。研究への貢献に対する褒賞として、受け取るがよい」


「……金貨、二十枚?」


 私は思わず瞬きをした。


 金貨一枚は銀貨百枚。

 銀貨一枚は銅貨百枚。

 つまり、金貨二十枚は……。


 銅貨、二十万枚。


 ……えっと。

 串焼き一本が銅貨三枚だから……。


「…………」


「どうした、セリス?」


 陛下が不思議そうに尋ねた。


「……ろくまん、ろくせん……」


「……む?」


「ろっぴゃく、ろくじゅうろく……」


「セリス?」


 アルディスさんが、隣から声をかけてくる。


 私は顔を上げた。


「串焼きが、六万六千六百六十六本も買えます!!」


「…………」


 謁見の間が、静まり返った。

 ……あれ?


「……串焼き?」


 陛下が、ゆっくりと聞き返した。


「はい! 一本銅貨三枚なんです! あっ、銅貨二枚余ります!」


「…………」


 アルディスさんが、隣で肩を震わせている。


「ぶっ……お前……国王からの褒賞を……串焼きで……!」


「だ、だって、分かりやすいじゃないですか!」


「ぶっはっはっはっ!!」


 とうとうアルディスさんが吹き出した。


 ……あ。

 しまった。

 ここ、謁見の間だった!


「も、申し訳ありません! 陛下!」


 私は慌てて頭を下げた。


「つい、嬉しくなってしまって……!」


 しばらくの沈黙。

 そして。


「……ふっ」


 陛下が、小さく笑った。


「ははははっ!」


 ……えっ?


「余も長く王位にあるが、褒賞を串焼きで換算されたのは初めてだ!」


「……そ、そうなんですか?」


「うむ。実に初めてだ!」


 陛下は愉快そうに笑っていた。

 ……よかった。

 怒ってない。


「しかし、セリス。そなたはその金を、何に使うつもりだ?」


「はい! 研究です!」


「……即答だな」


「魔道具も調べたいですし、珍しい素材も見てみたいです! それから本も買いたいです!」


「ふむ」


「もちろん、お風呂のある宿にも泊まりたいです!」


「……風呂?」


「はい! お風呂は大事です!」


 陛下が、また笑った。


「ははは! なるほど。そなたにとっては、研究と風呂が大切なのだな」


「はい!」


 ……あ。

 串焼きも大切ですけどね!


     ◇

「なお、褒賞はこれで終わりではない」


「……え?」


 陛下が、再び真面目な表情に戻った。


「今後、共同研究が進み、その有用性が確認されれば、成果に応じて追加の褒賞を与えよう」


「本当ですか!?」


「うむ。ネスラにも、研究に必要な設備と予算を認める。王国として支援する価値があると判断した」


「……ありがとうございます」


 ネスラさんが、深く頭を下げた。


 ……すごい。

 研究して、成果が出たら、また研究できる。

 なんて素晴らしい仕組みなんだろう!


「ただし」


 陛下が、少しだけ声を低くした。


「研究には、責任が伴う」


「……はい」


「人々の暮らしを豊かにする技術も、使い方を誤れば害をなす。ネスラと協力し、安全を確かめながら進めること。よいな?」


「はい! もちろんです!」


 私はしっかりと頷いた。


 ……うん。

 この人は、ただ新しい技術が欲しいわけじゃない。

 それが人々にどう使われるかまで、考えているんだ。

 国を治めるって、そういうことなんだろうな。


     ◇


「ところで、セリス」


「はい!」


「そなたは、これから何を望む?」


「……何を、ですか?」


「うむ。王国に留まり、研究を続けることもできよう。あるいは、別の道を選ぶこともできる」


 私は少し考えた。


 ……何を望むか。

 そんなの、決まっている。


「私、この世界の魔法を、もっともっと知りたいんです!」


「……この世界の魔法を?」


「はい! ネスラさんの氷魔法も、アルディスさんの魔法も、私の知っているものとは違っていて……すっごく面白いんです!」


「ふむ」


「それに、まだ会ったことのない魔法使いさんも、きっとたくさんいますよね!」


「もちろんだ」


「国が違えば、魔法も違うんでしょうか? 同じ魔法でも、使い方が違ったりするんでしょうか!?」


 ……ああ。

 考えただけで、わくわくする。


「知りたいことが、いっぱいあるんです!」


 陛下は、しばらく私を見つめていた。


「……そなたほどの力があれば、地位や名誉を望むこともできよう」


「……地位、ですか?」


「うむ」


「……それより、魔法を調べたいです!」


 私は思わず答えてしまった。


 ……あ。

 また即答しちゃった。


 けれど、陛下は怒らなかった。

 むしろ、少し楽しそうに目を細めた。


「……なるほどな」


 そして、ゆっくりと頷いた。


「よかろう。王国の研究院、大図書館、魔道具工房。可能な範囲で、そなたが学べるよう取り計らおう」


「……本当ですか!?」


「うむ。ただし、研究院には研究院の規則があり、工房には職人たちの仕事がある。相手の都合を尊重することだ」


「はい!」


「そして、他国の魔法についても……紹介できる者がおる」


「……えっ!?」


 私は思わず身を乗り出した。


「他国の魔法使いさんですか!?」


「うむ」


 すると、アルディスさんがにやりと笑った。


「陛下、カナメなんかどうです?」


「ふむ。魔族国の宰相か」


「魔族国!?」


 ……魔族の国があるんだ!


「おう! カナメって奴がいてな。魔法剣と召喚魔法が得意なんだ!」


「魔法剣!? 召喚魔法!?」


 ……なにそれ!

 めちゃくちゃ面白そう!!


「それから、シルキーって奴もいるぜ。魔法の話になると、あいつも止まらねえ!」


「会いたいです!!」


「ははは! まだ紹介状も書いておらぬぞ!」


 陛下が愉快そうに笑った。


「必要ならば、紹介状を用意しよう。ただし、まずは王都での研究を落ち着いて進めるがよい」


「はい! ありがとうございます!!」


 ……すごい。

 王都に来ただけで、こんなに世界が広がるなんて。


 私は胸の前で、ぎゅっと手を握った。


 ……ああ。

 楽しみだなあ!


     ◇


 謁見が終わり、私はアルディスさんたちと一緒に王宮を後にした。


「はああ……緊張しました……!」


「ははっ! 全然そう見えなかったけどな!」


「しましたよ! ものすごく!」


「串焼き六万六千本って叫ぶくらいにはな!」


「六万六千六百六十六本です!」


「そこ訂正すんのかよ!!」


 ……もう!

 大事な数字じゃないですか!


「……セリス」


 ネスラさんが、ぽつりと声をかけてきた。


「はい?」


「……明日、研究院に来る?」


「もちろんです!!」


「……そう」


 ネスラさんは、ほんの少しだけ笑った。


「……じゃあ、待ってる」


「はい!」


 ……ふふっ。

 明日も研究だ。


 王国の魔法も、まだ知らない魔法も。

 これから、もっともっと調べられる。


 私は新しい濃紺のケープを揺らしながら、王都の空を見上げた。

 銀色の髪が、夕陽を受けて輝く。


 ……さあ。

 次は、どんな魔法に出会えるんだろう?


     ◇


 一方、その頃。


 王宮の執務室では、レオニス国王が二通の報告書を机に並べていた。


 一通は、アルディスによる立ち合いの報告。

 もう一通は、ネスラによる魔法制御理論の研究報告。


「……不思議な娘よな」


 国王が、静かに呟いた。


 並外れた魔力制御能力。

 既存の術式に縛られない発想。

 そして、それほどの力を持ちながら、望むものは地位でも権力でもない。

 新しい魔法を知ること。

 ただ、それだけ。


「……陛下」


 側近が声をかけた。


「よろしかったのでしょうか。あれほどの才能を、王国に留め置かずとも」


 レオニスは、窓の外へ目を向けた。


「留め置けば、あの娘は王国のために働くやもしれぬ」


「……はい」


「だが、自由に学ばせれば、王国の外にある知恵まで持ち帰るやもしれぬ」


 国王は、静かに笑った。


「それに……」


 彼は報告書に目を落とした。


「アルディスも、ネスラも、あの娘と出会ってから実に楽しそうではないか」


「……確かに」


「人の才を見抜くことも大切だが、その才が周囲に何をもたらすかを見極めることも、王の務めよ」


 レオニスは、二通の報告書を丁寧に重ねた。


「さて……あの娘は、次に何を見つけるのであろうな」


 その声には、期待が込められていた。


 もっとも。


 数日後、魔道具、薬学、付与術式、魔法制御に関する報告書が次々と届けられることになるなど、このときの国王は、まだ知る由もなかった。


 そして。


 王国金貨二十枚という褒賞が、セリス・アルフィーネという少女にとって、どれほど素晴らしい研究資金になるのかも。


 ……いや。

 本人に言わせれば。


 串焼き六万六千六百六十六本分の、夢の始まりだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。