遺伝子改造(チートコード)
太上老君から与えられた仙桃には、プロパティ変換のオート化、物質と幻想物質の核融合、肉体変換技術、あと多分それ以外にも色々仕掛けがあるんだろうが、まあ生物兵器とも呼べそうな存在だった。
「仙桃を元とする開発方向は二つですね。
一つは、仙桃を遺伝子組み換えして、安全な植物へ改変することです。
もう一つは、機能を解析し、技術の入手を目指す道です。」
あと一つ、全部忘れて仙桃売買だけで食ってく道もあるね。
「あまり強度の高い放射線を浴び続けると、ミスリル筋魔法石といえども劣化します。また、我々の肉体もメンテナンスが必要となるでしょう。」
まあ、機能解析には強く惹かれるけど、遺伝子改造を優先しようか。通常物質と幻想物質の核融合体(以降、魔物質)だけで育てれば、仙桃樹から放射線が出ないことは確認済みだ。
「スイートルーム」内で植物魔法を併用しながら、通常物質だけで育てる。プロパティ変更が起きる前後に働いている機能を一つ一つ確認する。
巻き戻しとスロー再生を繰り返せばどこで反応しているかは絞り込める。
「マスター、変換モジュールを見つけました。」
この変換モジュールがどの遺伝子から作られているかを逆に辿る。コア部分を見つけてその部分のDNAを種子から破壊。
通常物質だけからは生育しなくなった事、幻想物質と通常物質、または魔物質からは生育すること、出来た仙桃の果肉が仙桃であることを確認して一息。
ゲームのチートと同じだ。差分とセーブデータから望みの結果を拾ってくる。
ゲームならメモリを覗いて、買い物前後のデータを見比べてやればお金のデータが分かる。金額データを増加してやればゲーム内でお金に困らない。今回はメモリを覗いてプロパティ変更をへし折ってやった。
同じように核融合部分、幻想物質のみで生育する部分を破壊し、魔物質だけからしか成長しない仙桃を作り上げた。
恐るべきテラフォーミング植物がひ弱なモモに大変身だ。
まあ、基本的には植物だし、コア部分を破壊しただけだから、進化の拍子に戻る可能性はある。
だが、とりあえずテラフォーミングしてくる植物を無理矢理手懐けた。より安全化して、交配でテラフォーミング機能を食い潰す仙桃の種を作ったらより高額で売れるだろう。
まあ目先の目標は遺伝子改変と、完成品を太上老君に叩き付ける事かなあ。文句も言いたいし、孫悟空対策にも魔物質でないと芽吹かない仙桃核は売れそうだ。
一息ついたら、今度は破壊した部分の詳細解析をしないとなあ…
リアル面で体調崩してたのと仕事と内容自体も含めて難産だった…
今週もこの一話です。




