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一粒万倍

エイダの肉体と仙桃の種を手に入れて、’port(テレポート)で戻ってきた。アムリタは約1000年後、バナナは生命誕生後だ。

アムリタは多分神々とアスラ様方の戦いで一滴でも残るとは思えない。神々とは言えない袖は振れない時もある。期待せずに待とう。バナナは、きっと普通のバナナだからなあ…。ミスリル売買の方が儲かるよ。


だが、仙桃は別格だ。普通なら試行錯誤して種をダメにするもんだが、俺には農政全書(アグロノミコン)がある!


仙桃は3種類ある。貰ったのは一番安い奴だ。

太上老君に認められれば上位仙桃の種も貰える。太上老君は争いの少ない神なので約束が違えられる事はないだろう。


月面基地バイオスフィア3の気圧、温度、日照を調整して、アグロノミコンの該当頁を見ると……

土のバランスに普通の窒素、リン、カリウムの他に、幻想化した窒素、リン、カリウム、等が必要、最初に実を付けるのは3000年後、と。


長えな!おい!尚、上位の仙桃は実を付けるのに6000年、9000年掛かる模様。


まあこの位は誤差だ誤差。五百万年は無補給で暮らせるのだ。


懸念事項は、これをむさぼり食うサルのような奴がいるんだよ。孫悟空って言うんだ。アニメじゃない方な。西遊記のアレだ。確定した未来としてどこかの桃園はむさぼり食われるだろうな。悟空がこっちに来ないといいんだけど。


まあそんな未来はおいといて、気になるのは普通の物質と幻想物質両方が必要なことだ。これは変だ。物性物理で検証したように、「仲」がとても悪いはずなのだ。


まずはプロパティっと。んんん?項目がない。


とりあえずアグロノミコンに記載された土壌を用意して、発芽を待つ。

植物魔法で物性の監視をしながら待つこと数ヶ月。発芽した。

根はやっぱり物質と幻想物質を吸い上げている。

栄養状態を監視し、細胞が使用している物質、吸い上げる物質を計測する。土壌をコントロールする。


内部の12C(炭素12)を調べ続けたらおかしな事に気付いた。

3個の陽子と3個の中性子、3個の電子と、3個の幻想陽子と3個の幻想中性子、3個の幻想電子から構成されている。


内部で核融合が起きている。「仲の悪い」物質同士を組み合わせる形で。しかも放射線は……出てたよ。だだ漏れだ。これが成長率の悪さじゃないのか。核融合する高耐放射線植物なんて聞いたことないぞ。


核融合部分の挙動を見る。核力が働く近傍まで物質と幻想物質を近づけて核融合させてるな。強引すぎる。


今回はともかく、次回以降の種子では改良の余地がありそうだ。

今は、高エネルギー放射線を水素と幻想水素に置換して、余分な放射線を除去しながら様子を見ている。



******

三年経った。桃栗三年とはよく言った物だ。仙桃が実ったよ!栽培期間が1/1000に縮小できれば儲けもの。上位宇宙に鑑定依頼し、仙桃とお墨付きを貰った上で太上老君に売りに行った。


超好評だった。味良し時短よし、と言うことで高値で買って貰えた。一部はピューレで売って種を回収した。上位仙桃の種も貰えた。


大きな技術発展のワクワクと大儲けに笑いが止まらない。


「あの、マスター、私の出番は」


んー、言って良いの?現実体で毎晩イチャイチャしてたじゃない。


「そ、それはいいんです!そうじゃなくて!」


まあまあ、初仙桃開発は共同開発だった。幻想物質と物質を桃じゃなくてこちらで核融合を再現させたりして色んなサポートしてくれたしね、エイダ。


こうして大きな転機とニートへの道がやっと、徐々に開けていった。

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