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幸運の女神に呪われた末、貴族家に蔑まれた赤ん坊に転生したけど、俺の錬金術で頂点に立つ!  作者: 奇妙な旅人


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第8章:国王の新たな生活と革命に向けた準備!

「週に金貨二枚だって!? 高すぎるだろ、ふざけんな!ここは宮殿かよ!」


そんな怒鳴り声が一階から聞こえてきた。


目を覚ました俺は、しばらくぼんやりと天井を見つめていた。あれからさらに二年が経ち、俺は四歳になっていた。相変わらず師匠の酒場で暮らし、魔法を学びながら、子供らしい生活を送っていた……まあ、本人としては不本意なことも多いんだが。


服の山を避けながら師匠のところへ歩くと、そこには枕を両腕で抱きしめ、気持ちよさそうに眠っている彼女がいた。四歳の立派な騎士として、俺は彼女にシーツをかけ、幸運を願って額にキスをしてから一階へ降りた。


可愛い四歳児にして、俺はもう普通に話せるようになっていた。なぜか今でも女の子の服を着せられているけどな。


「三日だけ借りたいって言ってるんだ。本物の酒場だってその半額以下だぞ!」


階段を降りると、一番手前のテーブルに若い男と小さな女の子が座っているのが見えた。


「料金は先ほどから説明している通りです。私にはどうしようもありません。納得できる値段の宿をお探しなら、近くの別の酒場へどうぞ……」


ナルミはガラスのコップを拭きながら、男に向かって出口を指さしていた。少し疲れているように見えた。


「あら! 起きたの、エリーゼ? おはよう!」


ナルミはいつものように俺に微笑んだので、俺も微笑み返した。


「うん! 頑張ってるね、ナルミ! 俺も手伝うよ!」(王は民に優しくあるべきだからな)。


俺は箒を手に取り、床を奥から手前へ、左から右へと掃き始めた。集めた埃は錬金術で小さな塊に固め、ひとまとめにして袋へ放り込んでいった。


「わあ! それ魔法?」


俺より少し背の低い女の子が近づいてきた。


「私もできるよ!」


彼女は両手の指を二本ずつ立て、誇らしげな笑みを見せた。


「へえ……すごいな! 君はとても才能があるんだね!」


俺は掃除を続けた。幸い、客は彼ら二人しかいなかった。


「お嬢……ゴホン、ミサ、あまり離れないでください……」


男は明らかに呼び方を言い直した。俺は気づかないふりをして掃除を続けた。


「私もできるもん!」


女の子はもう一本の箒を取り、俺の隣で掃き始めた。


「見て! 見て! ミサの方が上手だよ!」


俺は女の子の掃き跡を見た。彼女は掃除をしているつもりらしいが、埃をあちこちに散らしているだけだった。


俺は彼女のそばにしゃがみ、散らばった埃を少しずつ隅に集め直した。それから小さな水晶片を取り出し、片手のひらに小さな炎を灯した。もう片方の手で水晶片を支え、精神を集中させる。炎の熱と錬金術を利用して、手元の材料を水晶へと変換していった。


(まだ完璧じゃない……材料も必要だし、工程も短くしないと……だが、これは王にとってはほんの小さなつまずきに過ぎない)。


「わあ! きれい! お姉ちゃん、それくれる?」


女の子は箒を放り出し、俺の背後から手元をのぞき込んだ。


「これ? 大したものじゃないけど。本当に欲しいのか?」


俺は水晶片の鋭い部分で手を切らないように気をつけながら、それを握り直した。


「うん! 欲しい! ソウスケにきれいにしてもらうの! だからちょうだい!」


彼女が水晶片を取ろうとしたので、俺は手を少し遠ざけた。彼女の父親に目を向けると、まだナルミと料金について激しく言い争っていた。


「頼むよ! 少し負けてくれないか? 埋め合わせはするって分かってるだろ」


「リタ様の決まりは絶対です。お金が足りないのでしたら、お引き取りください」


「ちょうだいよ!」


女の子はまだ水晶片を取ろうとしていた。いい子ではあるようだが、わがままなのか、それとも自分の感情をうまく扱えないだけなのか、俺には判断がつかなかった。


「ほら、見て」


俺は水晶片を両手で挟み、ゆっくりと形を整えていった。角を丸め、楕円形の胴体と小さな耳を作る。やがて、丸みのある猫の置物ができあがった。


「これが俺からの贈り物だ。これで満足したか? もう少し大人しく座っていてくれると助かるんだが」


「わあ……」


女の子は首を振り、それから得意げに胸を張った。


「あなたの捧げ物、受け取ってあげる!」


彼女は傲慢そうな目で俺を見た。


「こんなの私にしかできないんだから!」


「捧げ物? ハハハ……その通りだ、嬢ちゃん。君への捧げ物だよ!」


俺は女の子の頭を撫で、ピンク色の髪をくしゃくしゃにした。(これが彼女の人生で最も大切な思い出になると思うと、嬉しくなるな)。


「冒険者ごっこしない? 私が英雄で、あなたが怪物よ!」


女の子は両腕を振り上げ、俺を叩こうとした。俺はひらりと身をかわし、掃除を再開した。時々腕や背中を叩かれたが、気にせず箒を動かし続けた。


「ミ……ミサ、そんなことしちゃだめだよ……」


父親が振り向いて女の子を注意した。どうやらナルミとの交渉を諦めたらしい。ナルミは相変わらず不機嫌そうだった。


「やだ! それに邪魔しないで! お姉ちゃんと遊んでるんだから!」


女の子は父親を無視して、俺を叩き続けた。


「す……すみません……」


父親はあっさりと引き下がった。本当にダメな父親なのか、それとも娘に強く出られないだけなのか、俺にはよく分からなかった。


掃除を終えると、俺は箒を元の場所に戻し、ナルミの近くで少し休んだ。


「では、金貨二枚、ありがとうございます! 私についてきてください。お部屋をご案内します。エリーゼ、私がいない間、お店をお願いね?」


ナルミは笑顔を浮かべ、両手を合わせて俺に頼んだ。


「うん! 任せて、ナルミ!」


俺はカウンターの反対側へ回り、自分用に置いてある踏み台を引き寄せて、その上に乗った。これならカウンターの後ろにいても、客から俺の姿が見える。


正面の扉が開き、三十歳近い若い男が眠そうな顔で入ってきた。


「おはよう! あ、今日は一人なのか、エリーゼ?」


彼はカウンターに近づき、三本の指を立てた。


「今日のスペシャル三番をくれ。いい? その間、座って待ってるから!」


バンダナを巻き、木を貫く稲妻の紋章が入っただぶだぶのジャケットを着た男は、笑いながら後ろのテーブルへ向かった。


「分かった。ちょっと待っててくれよ!」


俺は笑顔で返事をし、店の隅へ向かった。壁にほとんど隠れるように設置された扉が、調理場の入り口だった。


「ミサも行く!」


どうやら女の子はまだ帰っていなかったらしい。俺が調理場へ入ろうとすると、後ろからついてきた。


「だめだめ! ここまでだよ、嬢ちゃん。大人は働かないと!」


俺は彼女を抱き上げ、テーブルまで連れていって椅子に座らせた。


「でもあなたも子供じゃない!」


女の子は椅子から降りようとせず、俺の腕にぎゅっと抱きついてきた。


「なあ、こういうのはどうだ? 戻ってきたら、もう一つ小さな贈り物をしてやる。いい?」


俺は彼女の両手をそっと包み、約束の印にした。


「へえ……お姉ちゃんは子供に随分気を使うんだな。ハハハ」


男が笑った。俺は恥ずかしさをこらえながら、調理場へ入るしかなかった。


中に入ると、俺は氷を少し取り出し、師匠がしまっていたチョコレートを少量用意した。それらを器に入れて両手で包み、目を閉じて慎重にエネルギーを流し込んだ。


小さな光がきらめき、胸にほんの少し痛みが走ったが、すぐに消えた。器の中にはチョコレート味のアイスクリームができあがっていた。見た目は少し茶色っぽいが、味は間違いない。


次に、冷凍庫からトルティーヤを一枚取り出した。もっとも、ここの冷凍庫は普通の冷蔵庫とは違い、大量の氷で満たされた部屋だった。ナルミによれば、氷はすべて師匠が作ったものなので安全で、ほとんど溶けることもないらしい。


俺は大きなチーズを取り出し、風の魔法で細かく削っていった。それから小麦粉を少し取り、トルティーヤの生地を用意した。手のひらに火を灯し、強すぎず弱すぎない火加減で生地を焼く。


料理を仕上げると、白米を少し皿に盛り、ビールを一本用意した。すべてをトレイに載せ、テーブルまで運んだ。


「おお! またうまい飯だ! 腕を上げたな、エリーゼ! いい妻になるぞ!」


「黙れよ、ハイド! ここはレストランでも酒場でもないって何度も言っただろ!」


俺はハイドに言い返してから、ミサの隣に座った。


「これが俺からの贈り物だ。大したものじゃないけど、食べてくれよ」


俺は彼女の前にチョコレート味のアイスクリームを置いた。


「やった! 新しい捧げ物、受け取ってあげる!」


彼女は嬉しそうにアイスクリームを食べ始めた。


「なあ、エリーゼ。まだ歌えるか? 歌ったら木の剣をやるぞ!」


「本当か?」


俺の目が輝いた。俺はすぐに立ち上がり、歌い始めた。


「帰らせてくれ! 俺を導いてくれる誰かをくれ! こんな弱さ、全部捨てたいんだ!」


俺は隣の椅子へ飛び移った。


「今日も明日も、君に捧げたいことがたくさんある!」


両手で双眼鏡の形を作った。


「これから出会うあんな状況は……きっとすごく変で、クレイジーで、そうなるんだ!」


俺はミサの肩をつかんだ。


「わ! お姉ちゃん……食べてるんだけど……」


ミサが困ったように抗議したが、俺は気にせず歌い続けた。


「出会った時から分かったんだ……何も役に立たないって!」


手のひらに小さな火を灯した。


「眠るたびに光が必要だ! いつ襲われるか分からない! もう二十四時間のクソ仕事だ!」


俺は冷たい床に寝転んだ。


「俺の体はもう限界だ! このくそ魔法を少し教えてくれ! 恥ずかしいもの全部捨てさせてくれ! そして壮大な戦いをくれ!」


最後は足で椅子を蹴って勢いをつけ、テーブルの上に飛び乗った。


「ハハハ、いいぞ、いいぞ!」


ハイドは笑いながら拍手した。


「ミランダに会ったら、その小さな剣をやるよ。ハハハ!」


「もちろん! いいぜ!」


(くそじじい……ただの木の剣のために歌わせやがって……)


「ハハハハ! 何やってんだ、この愚かな弟子?」


顔を赤らめて振り向くと、階段のところで師匠が腹を抱えて笑っていた。


「枝で作れる剣のために、そんなことしたのか? ハハハ!」


「(あ……そうだった)」


俺は頭を抱えてひざまずいた。


「俺はなんて馬鹿なんだ!」


「まあまあ、気にするな。子供の頃は誰でも馬鹿なことをする。来い、木の剣の作り方を教えてやる……」


師匠は笑いながら外へ出た。今日は白いシャツと体操用のショートパンツだけを身につけていた。


「ハイド! 埋め合わせしてもらうからな!」


俺はハイドを指さしてから、師匠の後を追った。


「根に持つ子だな。ハハハ」


「お姉ちゃんを笑わないで! 私だけが笑っていいの!」


外へ出ると、太陽が辺り一面を照らしていた。まだ早い時間なので、通りには人がそれほど多くなかった。


俺たちは酒場の隣に立つ木へ近づいた。それはどこにでもあるような普通の木だった。ただ一つ違うのは、なぜか誰も近づこうとしないことだった。


師匠はそこから三本の枝を折り取った。枝を手の中で握ると、木が形を変え、柄と刃を備えた三本の簡素な木剣になった。そのうち一本を俺に渡した。


「こういうふうに剣を作るんだ。正確な剣とは言えないが、一番近い形だ」


師匠は残った二本を手に持ったまま、俺にもう一本の枝を渡した。


俺は枝を手の中で転がし、形を整えようとした。難しかった。硬いものを液体のように想像し、目を閉じて手の中で形を作り上げるような感覚だった。


数分かけて、ようやく木剣が完成した。俺は誇らしげに師匠へ見せた。


「一番美しいとは言えないし……少し斜めだけど……まあ、そういう剣もあるにはある。次は火の飛ばし方を教えてやる。森へ行くぞ!」


師匠は俺の手を取り、通りを歩き始めた。俺たちは並ぶ店を通り過ぎ、やがて正門にたどり着いた。


「なあ、ジョンソン。門を開けてくれ。通るぞ」


「了解です……あなたと二人の子供ですか?」


「二人の子供? 俺は弟子一人しか連れてないけど……」


俺たちが振り向くと、ミサが俺の服をつかんで立っていた。どうやら、こっそり後をつけてきたらしい。俺たちは彼女がそこにいることに、まったく気づいていなかった。


「私も行く!」


彼女は、それが世界で一番当たり前のことのように宣言した。


「まあ……俺と、弟子と、そのチビだ」


師匠は小さな光る硬貨を衛兵に投げ渡した。衛兵はそれを受け取って笑った。


「おお……分かりました。門を開けろ、みんな!」


門が開き、俺たちは道を進んで森へ向かった。


師匠が前に言っていたように、森には薬用や食用になる植物や花がたくさん生えていた。しばらく歩いて街から十分に離れたところで、ようやく俺たちは足を止めた。


「見て、エリーゼ。今のお前はこうだ」


師匠は手のひらに小さな炎を作り、それを大きく広げたあと、少しずつ小さくして威力を弱めていった。


「わあ! 私もやりたい!」


ミサは師匠の周りを跳ね回っていた。


「そこでだ、エリーゼ。お前がやるべきなのは、水のように考えることだ。炎が一定の流れに沿って進むと想像しろ。よく見ていろ」


師匠の手のひらにあった小さな炎が球状にまとまり、そこから何本もの火の筋が散るように伸びた。ホースの先を指で押さえたときの水の流れに似ていた。


「見ての通り、炎をそのまま放つ者もいる。だが、手の中に球を保てば、こうやって形を変えられる」


師匠は炎の球を安定させてから、木に向かって放った。


轟音が森に響き、木の一部が吹き飛んだ。木は大きく傾き、やがて地面へ倒れた。


「わああ! 私もやりたい!」


ミサはまだ師匠のそばで跳ね回っていた。


「なるほど……だが、球を圧縮してから放った方がよくないか?」


俺は倒れた木を見つめた。炎を広げたときと、球にまとめて放ったときでは、破壊力に大きな差があった。


「その通りだ。効率的だろう。だが問題は、実戦では誰もお前の攻撃が終わるまでじっと待ってはくれないということだ。では、エリーゼ。同じようにやってみろ!」


師匠は地面に腰を下ろし、枝を編んで作った簡単な囲いの中にミサを入れた。彼女が勝手に飛び出してこないようにするつもりらしい。


俺はいつものように手のひらに火を灯した。


それから川を想像した……川の流れを想像した……だが、急に尿意を催したので、蛇口から流れ落ちる水を想像した。


そのとき、焼けた肉の匂いがした。


……焼けた?


「あああ、師匠! 俺が燃えてる!」


自分の体から炎が上がっていることに気づき、俺は慌てて走り回った。どうにかして火を消そうと、地面に転がろうとした。


「燃えてる! 燃えてる!」


ミサは腹を抱えて大笑いしていた。


師匠はため息をつき、俺の上に水の塊を落として炎を消した。


「攻撃も放ってないのに、自分が燃える奴は初めて見た……」


師匠は、地面に倒れ込んで完全に打ちのめされた俺を見下ろした。


(威厳ある王は、まさかこんな形で敗北するとは……)

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