第5章:おめでとう!王が到着した。これで誇り高く死ぬことができる。
歩いていると、俺は手入れの行き届いた町の城壁が見えた。町の喧騒の後で、ここは町なのか…それとも都市なのか、俺は考え始めた。
「ブア!ブア! 〈ワクワクするな、オーラ!〉」
このガキは興奮していた。ハハハ。さっきまでじいさんに抱かれていた。地獄みたいに臭かったけど…幸い、前世でとあるカードゲームをかなりやっていたから、俺は慣れていた。
「ミャ… 〈ドルイドの王国に比べれば大したことない。〉」
俺は、猫人族の女に抱かれているオーラを見た。
「ブア!ブア! 〈じゃあ、着いたら一人紹介してくれよ。〉」
「ミャ… 〈お前には年を取りすぎている…〉」
「バウゥワ! バウゥ! 〈年齢なんてただの数字に過ぎないだろ…? 隠居してる32歳の貴婦人を口説くのを何が止めるっていうんだ?〉」
「ミャ… ミャミャ。 〈まず、お前はママって言うこともできない…それにまだ2歳になったばかりだろ…普通、この頃はよだれを垂らして寝てるもんじゃないのか?〉」
…「バウ バウ… 〈空がとても綺麗だ…〉」
「ロードはこの子をとても大事にしていて、ずっと話しかけているんですよ…でも私には分かりませんけど…ハハハ」
猫人族の女は場を和ませようとしたが、じいさんも魔術師も彼女には見向きもしなかった。
町に近づくと、ようやく俺たちは、さまざまな鎧を身に着けた大勢の人間を見た。最も上等で優雅なものから、最もぼろぼろで安っぽいものまで、ビキニやガーターまであった…
「ブア!ブア!…ブア! 〈ここは品性の欠如が溢れている…気に入った。〉」
「ミャ… 〈こんなに小さいのに、こんなにスケベで…〉」
俺は地面を見た。膨大な足跡のせいで、植物も草もほとんどなかった。これが日常なんだと理解した…
前方では、武器を手にした8人ほどの騎士が警備に立っているのが見えた。
「スカ…この日差しとこの人の多さじゃ、永遠にかかるぞ…」
魔術師の女はかなりイライラしていた。
「魔物の数が減っているのは分かってる…でも、これは普通じゃない…」
「ああ…それに、俺たちを通してくれるガラムも見当たらない…」
じいさんは列の最後の冒険者に近づいた。
「よう、そこの兄ちゃん、どれくらいここにいるんだ?」
「くそ、今は—」
男はイラついた顔をしたが、振り向いてスカを見ると、震え始め、汗をかいた。
「…ああっ、すみません、スカさん、気づきませんでした。」
「おい!スカに何を言おうとした?」
魔術師が男の首をつかんだ。俺は周りを見たが、なぜか誰も振り向いて男を助けようとしなかった。
「いや!何でもない!俺の間違いでした!」
男は魔術師を見て、滝のように汗をかいていた。
「落ち着け…アリヤ…こいつはただ少し緊張しているだけだ。ゆっくり下ろしてやれ…」
スカは魔術師を落ち着かせていた…その名はアリヤ…
「あの…すみません、もしご迷惑でなければ、私と一緒に入っていただけませんか?」
猫人族の女はさりげなくスカに近づいた。
「本当か?では」
スカはもう片方の手をアリヤの肩に置いた。
「見ろ、アリヤ、この仲間が中へ連れて行ってくれると言っている。よかったな?」
アリヤは男を放し、男は倒れたが何も言わず列に戻った…よく見ると、目を閉じて震えているのがすぐに分かった。
「本気か、スカ?こんな女を信じるのか?」
アリヤは猫人族の女に軽蔑の目を向けた。そこで俺は渾身の魅力を使い、彼女に向かって両腕を伸ばした。
「ガウ!ガウ! 〈さあ、美しいお嬢さん、あなたの王の前にひれ伏せ。〉」
「ミャア… 〈成功を恐れないってわけか…〉」
「チッ。さっさと済ませよう、スカ!」
女は俺を完全に無視して通り過ぎた…
「バウ… 〈無視された…〉」
「ハハハ、心配するな、坊主…大きくなったらまた挑戦すればいいさ!」
それから俺たちは猫人族の女についていった。
通り過ぎると、多くの人が遠慮なく俺たちに視線を投げてきた…
その中に、俺から目を離さない少年がいた…前に進むうちに見失ったが、彼の灰色の視線は頭に残った…
「すみません!すみません!手伝っていただけませんか?シン伯爵の代理で参りました、私は…」
猫人族の女が衛兵と話している間、俺は列の前方を見た。そこには冒険者だけではなかった。小さなウサギの子供たち—少なくとも俺は子供だと思う—を連れた猫人族の商人たちもいた。衛兵たちは一つ一つ品物を検査していた。
「彼らは全員お前の連れか?」
衛兵は俺たちをちらりと見た…
°°°°°° 衛兵の視点 °°°°°°
臭いじいさん、杖を持った野蛮人…小さな猫と、よだれを垂らした汚い赤ん坊…
°°°°°° 視点終了 °°°°°°
「では…冒険者プレートを見せてくれるか?」
衛兵はじいさんとアリヤに手を伸ばした。
「ほらよ!」
じいさんとアリヤはIDを差し出した。俺はよく観察できなかったが、それは金色だった。
衛兵はしばらくそれを見た。
「了解した…お見それしました…どうぞ…中に入ったら身なりを整えてください…」
「ハハハ、ああ、もちろんそうするさ。なあ、アリヤ?」
じいさんは大げさに笑った…でも俺は気にならなかった。公園でよく会っていた老人たちを思い出させたからだ。
「もう黙れ、スカ…」
アリヤは俺たちの前を歩いた。後ろ姿を見ると、彼女の体格はかなり高く、堂々としていた。スカがあんなに小さいのに、どうして娘はそんなに大きいんだ?
「おい、不公平だろ!」
「そうだ!俺たちは朝から並んでるんだぞ!」
「奴隷ペットの分際で!」
「黙れ!俺を誰だと思って文句を言ってるんだ?これ以上何か言ったら、追い出すぞ!」
衛兵は怒り出していた…少なくとも一目見た限りでは恐れるような相手ではなかったが、彼の騎士仲間たちは背が高く、何にでも備えて武器を構えていた…
俺たちが人混みから離れて中へ入ると、彼らの多くがまだ怒りながらも言葉を飲み込んでいるのを俺は見た。猫人族の女は一言も発しなかったが…彼らに言われたことに傷ついているようだった。
「ミャ… ミャミャ… 〈あんなことに心を痛めるな。お前はお嬢様のために高貴な立場で仕える、誇りある者だ。〉」
「はい…その通りです、ロード…」
猫人族の女はそれ以上何も言わなかった…
大きな門をくぐると、ついに俺たちは町を見た。活気があり、子供たちが市場を走り回り、家々は二階建てだった。親が子供を抱いている姿も見えたし、店で女が全力で剣を打っているのも見えた。チュニックを着た十代の若者たちもいた。古典的なRPGの魔法使いを思い出させた。
「ワァ~ ブア! 〈オーラ…すごくワクワクする!〉」
「おい、見ろよ、あれ気持ち悪いな…」
「本当だ…気持ち悪い混血みたいだ…」
「混血?でもただのじいさんだろ…」
「違う、あの、バカ…彼が腕に抱えてるもののことだ。」
歩きながら、俺はすべてに驚嘆した。町中を這い回り、見つけた汚れを何でも食べる粘液状の何かを見た。とても多様で、広場でアライグマの耳をした女が肉を焼いているのまで見た。
俺の腹が鳴った。
「ブア! バウ! 〈オーラ!腹減った!〉」
「ハハハ、坊やが腹を空かせてるな、ヒヒヒ」
じいさんは笑ったが、その時アリヤが彼の方へ振り向いた。
「スカ…そろそろ母さんのところへ戻る時間だ。子供は猫人族の女に預けて行くぞ。」
「本当か?…寂しくなるぞ、友よ」
じいさんは目に涙を浮かべて、俺を猫人族の女に渡した。
「バウ! 〈俺もだ、じいさん!〉」
それから俺は手を振って彼に別れを告げた。
「見ろよ、アリヤ、この子は—」
アリヤはじいさんを軽々と持ち上げ、すぐに運び去った。
「ハハハ、いい人たちのようでしたね…」
猫人族の女はようやくまた口を開いた。
「ではロード、お嬢様のところへお連れします。そこでお探しのものをお渡しします。」
「ミャ、ミャ。 〈それはありがとう。よろしく頼む。〉」
俺たちはたくさん歩いた…本当にたくさん。教会らしきものを通り過ぎ、そこで俺はあのくそケチな女神の顔を見た。唾を吐きかけてやりたかったが、遠すぎた…歓楽街だと分かるものをちらりと見た。
「ブア… ブア… ブーゥ。 〈オーラ…商品は確保した…あそこに入ろうぜ!〉」
「ミャ… 〈発情した野獣め!〉」
楽園を後にして、俺たちはついにシン伯爵の家…いや、屋敷に着いた。あれは、俺の父さんの質素な家を公衆トイレみたいに見せた。
「ワ!ワ!ワ! 〈オーラ、俺の家より大きい!〉」
「ミャ… ミャ… 〈リタの家の半分の大きさしかないけどな…〉」
「ブア! 〈嘘つき、あの酒場はそんなに大きくないぞ。〉」
「ミャ… 〈それは彼女の家じゃない…〉」
俺たちがたどり着いた正門には、誰も警備していなかった…猫人族の女は何でもないように扉を押し開け、俺たちは中へ入った。
「ごめんください!誰かいますか?」
誰も答えなかったので、女はそのまま俺たちを中へ連れて行った。歩きながら、俺は庭の花を見た。よく手入れされていて、赤、白、黄色などさまざまな色だった…
「バウ。 〈誰も答えないな、オーラ…〉」
「ミャ… 〈誰かいるはずだ…〉」
俺たちは二人で、何も気づいていない猫人族の女を見上げた。
猫人族の女は俺たちを気にせず、そのまま主扉から入った。最初に目に入ったのは、英雄的に剣を掲げた男の大きな像だった。
「ブア! ブア! ブーゥ! 〈見ろよ、オーラ、俺の像はあんな感じだ。ただし金製で、謙虚な空気を壊さないように息子に依頼して作らせるんだ。〉」
「ミャ? ミャア。 〈お前が謙虚だと? ドラゴニアンの方がお前より謙虚だぞ!〉」
「お嬢様?執事長?」
女は部屋中を探したが、誰も見つからなかった…
「まあ…では、そのエッセンスをあなたに渡しておきますね…」
俺たちは台所へ歩いた。何か豪華なものを期待した…でも、それは鍋とまな板がいくつかある小さな部屋だった…テーブルには小麦粉がこぼれ、たくさんの洗っていない食器があった…
「ブア! 〈なんてもったいない!〉」
「興奮するな、坊や。どれどれ…」
女はあちこち探し、台所の引き出しを一つ残らず開け、ついに光る小さな青い袋を取り出した。
「これです!ほら、坊や、あなたは任務を果たしました!」
女は俺にそれを渡しながら微笑んだ。
「ブア ブア! 〈ありがとう、俺の謙虚な仲間よ。〉」
「私の息子について説明を求めます!」
奥から叫び声が聞こえた。




