第13章:指、モンスター、そして冒険の始まり
しばらく洞窟を歩いた後、まばゆい光が辺り一面を包み込み、俺たちは広い通路と時折分岐点がある大きな迷宮のような場所にいた。
「エリーゼ、ここはセレス空間と呼ばれている。古い伝説によれば、初代魔王がドワーフの王との十字軍で創った場所の一つだ。」
師匠は前に立ち、前方を指さした。そこには4本の大きな脚を持つ生き物がいるようだったが、よく見えなかった。
「だが今では、なぜどうやって動き続けているのか不明だが、俺たちはここで大きな戦利品と素材を得られる!」
「さすが師匠、本当に物知りだ!」
俺は師匠をより一層尊敬の目で見た。王にとってこれ以上ない師匠だと確信した。すると背中が軽くなり、師匠が俺を抱き上げた。
「だからこそだ、愛しい弟子よ、私はお前をとても大切に思っている。だから教えてやる…」
師匠は俺を抱きしめ、
「生き残る術を!」
そして俺を前方へ力強く投げ飛ばした。
「ああああ、師匠!!」
俺はついに何か硬いものに激突し、少し目を回しながら顔を上げると、目の前に怪物がいた。片側が白、もう片側が青みがかった毛皮を持つ毛むくじゃらの生き物で、直立し、前に二本の大きな爪、そして目がX印になっていた。
「グルルルッ」
怪物が俺に襲いかかってきた。俺は地面にあったわずかな砂を掴み、圧縮して火で爆発させた。
炎は俺の体に広がり、肉を焼き、容赦なく引き裂いた。痛みは息が詰まるほどだった。失敗した、分かっていた、感じていた。だがこの敗北を受け入れる前に、俺は手を怪物の目のできるだけ近くに寄せ、再び砂を爆発させた。また俺の肉が剥がれ落ちた。
「グルルルブッ」
怪物は顔を覆って後退し、血が滴り落ちた。
「あああああ!!」
俺は叫んだ。痛みと絶望の中に、奇妙な快感があった。傷ついた手で全力で腕を動かし、近づこうとしたが、足が倒れた。言うことを聞かなかった。
「エリーゼ!!」
「お姉ちゃん!!」
「若様!」
「ミャオ!!」
怪物が飛びかかってきた時、師匠がその頭を貫き、壁に叩きつけて粉砕した。
彼女が振り返って俺のところへ来るのを見た…よくやった、王として当然のことをした。
「師匠—」
しかし彼女は俺を平手打ちした。何か間違ったのか?俺は…ただ当然のことをしただけだ?
「何てことをしたんだ!?攻撃して下がるだけだったはずだ、なぜそんなことをした!!?」
師匠は激しく俺を揺さぶり、涙を流していた。ミサが後ろから俺に飛びつき、アウラは必死に鳴いていた。
「坊や…正気か?」
男は俺を奇妙な目で見た。何か不快なことをしたかのように。俺は…あの状況で正しいことをしただけだ。
師匠は何か言ったが…遠くに、少なくとも俺は見たと思う、あの牛が首を振っているのを。本当に何か間違ったのか?
「ご…ごめんなさい、師匠…」
俺の体は震え、痛みが少しずつ広がった。
「…最も論理的だと思ったんだ…」
師匠はかなり失望した目で俺を見て、ひどく傷ついた俺の手を掴んだ。指が一本欠けていた。彼女の目は怒りと嫌悪を示していた。ミサは目を覆い、師匠は赤い液体をかけた。少しずつ肉が繋がり、ゆっくりと再生してすべての傷が癒えた。
「これはポーションだ…二度とこんなことをするな。」
師匠は立ち上がり、背を向けた。
「たとえ他人を見捨てることになっても…ただ…傷つけられるな…お前もあんな風に自らを傷つけるな…お前だけは…」
ミサが俺を抱きしめた。
「私が守ってあげる、お姉ちゃん!でももうあんなことしちゃダメ!」
ミサは強く抱きしめた。俺は彼女の頭を撫でて、もうしないと言おうとした…でもできなかった。彼女の涙を見て、何かが胸を痛めた。
「坊や…お前は怪物だ…」
男はただ前へ、師匠の方へ歩いた。ミサは俺の手を引いて彼らの方へ、アウラは俺の横を歩いた。
「ミャア 〈リタがやったことは間違ってる…〉」
「ああ、でも—」
俺が答える前にアウラが鳴いた。
「ミャア…ミャア 〈でも言い訳にはならない…エリーゼ、勝てないなら…後ろへ走れ〉」
アウラはもっと先へ行った。俺たちはしばらく、その後を追って迷宮の通路を歩き続けた。何度か分岐点を通り過ぎ、同じような景色が続く中、やがて橋のような場所にたどり着いた。大きな石の吊り橋で、正確には分からないが、底の見えない巨大な穴に架かっていた。部屋の壁や天井には奇妙な記号が刻まれた大きな緑色の壁が広がり、遠くには緑の毛皮に包まれた4本足の怪物が見えた。その巨大な舌を前に引きずっているようだった。
「もう十分だ!」
師匠は俺の手を取って前に立った。
「もうお前を投げたりはしない…お前はまだ準備ができていない…だがこれはやる。」
彼女は俺の手を取った。
「弓を持っていると想像しろ。」
手を位置に置いた。
「弦を引き、風が放たれると想像する。強くなくていい、ただ当たると想像しろ!」
俺は言われた通りにした。矢を放つと、空気はすぐに消えた。
「よし、もう一度だ!」
もう一度試した…ため息をついて放った。矢は飛んだが、途中で消えた。
「よくやった、エリーゼ!それでこそ私の弟子だ、できてる!」
師匠は俺を抱きしめた。俺は頭を振って思考を落ち着かせ、怪物を思い描いて矢を放った。その軌道はまっすぐで怪物に当たったが、何の効果もなく、怪物は俺たちに向かって走ってきた。
「ズズズルルッ」
怪物は巨大な舌を上下に動かしながら走った。
「下がれ、エリーゼ!」
師匠は俺が以前やったのと同じ動きをしたが、透明な弓と矢を展開して放った。矢は風を裂き、怪物の体に突き刺さった。怪物は後退したが、舌を空中に上げ、何度も回して後ろにやり、跳躍して前に進んだ。
「汚らわしい獣め!」
男が走り、腕の盾を光らせると、それが巨大な盾に拡大し、怪物にぶつかった。
「わあ!見て、お姉ちゃん!」
ミサと俺は驚いていた。師匠が怪物に向かって走るのを見て、俺はようやく我に返った。
師匠は男の肩に飛び乗り、盾の上でさらに跳び、拳で怪物を殴り、後ろへ吹き飛ばした。
「ズルルッ!」
怪物は再び舌を回し、虚空へ放って跳んだ。
「エリーゼ、矢を放て!」
師匠に従って弓を引き絞ったが、目標がなかった。獣が見えなかった。だが、巨大な緑のものが師匠の真上に跳ぶのを見た時、できるだけ多く放った。ほとんどは消えたが、二本が怪物に当たり、師匠が前に飛び出すのに十分だった。
「お姉ちゃん、私も!!」
振り返ると、ミサから大きな稲妻が飛び出し、ミサ自身は後ろへ押された。稲妻は怪物の舌に当たり、怪物は耳をつんざくような叫びを上げた。
「ズトリク、ズルルッ!」
怪物は舌を狂ったように振り回した。
「もらった!」
男は姿勢を整え、槍を放つと、それも巨大化して獣の舌に突き刺さった。
獣は師匠を飛び越えようと後ろへ跳んだが、師匠は跳んで怪物を殴り、虚空へ突き落とした。
「ズズルル!」
怪物は暗闇の中に消えた。
「わあ、痛い!すごく痛い!」
俺は振り返ってミサへ歩いた。彼女の手が少し傷ついているのを見て、震えながら彼女を掴み、背負って師匠のところへ走った。男の横を通り過ぎて彼女のところへ着いた。
「師匠!ミサが怪我をした、治してやってくれ!」
俺は師匠の目を見た。彼女は少し目を閉じ、俺の頬を撫でた。
「よし、よくやった!女性には常に優しくするのを忘れるな。」
彼女は微笑んだ。
「だが、もし誰かがお前に悪さをしたら、名誉を守るのを忘れるな!」
「はい!師匠!」
彼女は少しのポーションをかけたが、それは黄色だった。
「少し興味があるか?これは基本のポーションだ。お前に手にかけたのは高濃度ポーションでとても高い、分かったか?」
ミサの手はポーションの後で完璧な状態だった。いつ自分で作れるようになるのだろうか…
「素晴らしい集中力です、お嬢様。さすが王がそこまで敬意を払うわけです。」
男は片膝をついて頭を下げた。
「チッ、王の意見などどうでもいい。さて、これ以上迷惑をかけないうちに、名前を教えろ。」
師匠はミサの手を確認しながら男を一瞥した。
「ああ、失礼しました。クランと申します。」
男は名乗ったが、師匠はただうなずき、前の大きな扉へ歩き続けた。
青い鉄の扉に太陽の彫刻があり、そこに一文があった。「ここに来る者、愛、情熱、貪欲、あるいは野望のために来たる。生き残り望みを得よ、さもなくば死に忘れられよ。」
「なんてひどい文句だ。俺が王ならもっと上手くやる!」
間違いなくもっと上手くやる。
「心配しないで、お姉ちゃん。私たちが女王になったらやるから!」
ミサは俺の手を取った。師匠が扉を開けると、光が溢れ出た。外を見ると、青い空、草、木々、そして遠くに小さな池まであった。まるで外に出たかのようだった。
「驚いたか、子供たち?これが…魔王の創作物だ!」
師匠が最初の一歩を踏み入れた。
俺が最初の一歩を踏み入れると、目の前に小さな牛がいた。文字通り鼻の先ほどだった。
「さあ!怖がったり焦ったりするな、信じて、もう大げさにするな!」
「お姉ちゃん?なんでそんなおかしな顔してるの?ミサを励ましてくれるの?」
ミサは顔を近づけて笑った。
「うん…効果あっただろ?」
「うん。効いたよ、お姉ちゃん!」
俺はミサの手を取って中へ歩いた。空気は…驚くほど爽やかで、風も本物に感じた。草も。どうしてこんなことが可能なんだ?俺の世界では、モンスターカードの3Dアニメーションすら作れなかったのに。
「あああ、助けて!誰か助けて!」
近くで女の子の叫び声が聞こえた。師匠は一瞬そちらを見て、それから諦めたように頭を下げた。
「よし、お前…クラン、気を付けてミサを近くに連れて行け。俺はエリーゼを近くに連れて行く。アウラは少し離れてろ!」
全員が言われた通りにし、慎重に忍び足で歩いた。煙の方向へ歩き、しばらくして木々や茂みの間から、木に吊るされた狼か犬の女と、その下でスープを作っている4人の男たちが見えた。
「なあ…本当にやるのか?」
「いや。でも誰が知る?」
「絶望的な時には絶望的な手段が必要だ!」
「ハリエル…捕まえろ!」
根が地面から激しく出て、男たちのうち3人を捕まえ、口を塞いで話せなくした。最後の一人はすぐに斧を抜いた。
「くそっ!」
彼の斧が輝き、一撃で近くの木を割った。
「かかってこい、死ね!」
男は大柄で確かに強く、馬の仮面を顔につけていた。
「お前たちは下がれ!俺が相手だ!」
クランは盾と槍を持って男に近づき、ゆっくりと歩いた。
「お前?じじい、家にいるべきだったな!」
男は斧で地面を割ったが、クランは左に跳んでかわした。
その戦いを見ながら、俺はただ思った…あの槍は怪物と一緒に落ちなかったのか?




