8月20日(木)「パイロマニア」
今まで発射テストは森で行ってきた。だが昨日見られてしまったので行けない。だからこれからは家で発射テストをする。風呂桶に水を溜め、火災報知器のないキッチンへ。
火がつかず撃てない問題の対策として、磁石を使う。パイプの外に磁石を取り付け、中にあるパチンコ弾の位置を調節するのだ。これで着火口が弾で潰されないようにできる。
弾の位置も完璧、火薬も絶好調。かつてない最高の状態で引き金を引いた。……白い煙と火薬の焼けたにおいが立ち込める。
が、弾丸は飛ばなかった。原因は火薬不足と磁力が強すぎたことだろう。なら火力でゴリ押せばよい。
パイプにいっぱい火薬を詰めた。銃を構えて引き金を引くが失敗だった。バーナーに粉が詰まってしまったのだ。
超天才的なことを思いついた。粉がダメなら花火をまるごとぶち込めばいいのだ。
パチンコ玉を抜いて、スパーク花火をぶちこむ。そして点火あああああ!!銃口からバチバチと危険な音をたてながら真っ赤な炎が飛び出てくる。
……花火は長い間燃え続けた。持ち手が熱くなりだした所で消火した。色濃く残った匂いが妙に甘い気がする。燃え終わった今でも心臓は鳴り止まない。
さらにガス爆発も試してみよう。数年前に作ったきりの毒ガスがある。洗剤の「混ぜるな危険」を混ぜたものだ。
塩素系洗剤と酸性洗剤。これらを混ぜ合わせると塩素ガスが発生する。ざっくり言うと、密室で吸いすぎたら死ぬ。
混ぜるな危険DXを引っ張り出す。液体は透き通っててて味は無かった。匂いは数年放置されても変わらず強烈だ。パイプを突っ込みガスを溜め込む。
トリガーを引くが燃えなかった。可燃性ガスじゃなかったのだろう。だが毒ガスの効果は抜群だ。既に目がチカチカして気持ち悪い。使えるだろう。
いったん冷静になると自分のしたことを後悔した。キッチンには煙と塩素ガスの匂いが混在している。まもなく母が帰ってくるだろう。それまでに家中の窓を開けてくる。これにて二十五日目の報告を終了する。




