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8月17日(月)「下準備」
何故か母親も父親も家にいる。密造はまたお休みだ。昨日は耳が壊れるくらいうるさかったのに、今日は静かだ。スマホの画面ばかり見つめて誰も喋らない。此処に愛はあるのだろうか。
幸せな家族の思い出はいつが最後だっただろうか。いつも母が細かいことに怒って父を責め立てて平和が壊れる。
幸せが一つも無かった訳ではない。宮島に行った時やマリーナホップに行った時は楽しかったと覚えている。どれも小学校以前だったけれど。
それから母の機嫌を損ねないよう父は何も関わらないようになった。夜遅くにしか帰って来ないし、私と喋ることも月に一回あるかないか。私がお母さんからひどく怒られている時だって助けてはくれない。
「お父さんからも何か言ってやって!」
「ん?あー……りんちゃんも我儘を言うのは良くないぞ。」
嫌なことを思い出した。ひたすら花火を削る。今まで弾が飛ばなかったのは火薬不足かもしれない。火薬がもっともっと必要だろう。
背後から気配がする。まーた幻覚だ。今日と昨日だけでもう3回は見てる。無視して続行する。
小さじ一杯分ほど火薬を用意できた。少ないだと?いかんせん花火が硬くて削りづらいのだ。明日こそは発射テストをしよう。これにて二十二日目の報告を終了する。




