第六十四話 ガーの弱点
ブックマーク件数が1000を超えました。評価者数のほうも200人を超えてました。
いつも読んでくださりありがとうございます。
ガーとの戦いを一言で表すなら、「キツイ」だ。
水中にいるため炎系のスキルは使えないし、鱗のせいで雷系のスキルも効きづらい。
さらに【物理耐性】まであるので、肉弾戦でも俺のほうが不利だ。
それにガーの一撃をくらっただけで、当たり所によっては致命傷になる可能性が高い。
これだけ見れば、俺に勝ち目はないように見えるだろう。
確かにガーのスキルは万能だが、弱点がないわけではない。
そこをうまくつけば、ダメージを与えることは可能なはずだ。
ガーがもう一度【ダーツフィッシュ】で突っ込んでくるが、上昇してそれを躱す。
またもや攻撃が空ぶったガーは、大きな音を立てて着水した。
このまま水面から飛び出すだけでは、攻撃を当てることはできないと判断したのだろう。
ガーは水面から顔を出し、口をパクパクさせた。
それと同時に、俺の周りに直径三メートルほどの巨大な水球が五つも現れた。
この水球は【ウォーターボール】だろうが、大きさがゴブリンメイジが使ってたのとは段違いだ。
この水球をぶつけてくるのかと思ったが、ガーは【ダーツフィッシュ】でまた俺のほうに突っ込んできた。
難なく躱すことはできたが、水球を使って攻撃してこなかったのには驚いた。
何のために水球を作ったんだろうか?
そう考えていたら、ガーが飛んでいった勢いのまま水球の中に突っ込んだ。
しかし水球は割れたりせず、それどころかガーは水球の中を泳いでこちらを向いたあと、もう一度勢いをつけて突っ込んできた。
【ウォーターボール】の予想外の使い方には驚いたが、何とか躱すことができた。
本来の【ウォーターボール】は水圧がそこそこ高い水を相手にぶつけてダメージを与えるスキルだが、使い方によってはああいったこともできるのか。
ガーの攻撃はそれだけでは終わらず、水球から水球へと移りながら連続して【ダーツフィッシュ】で攻撃してきた。
水球のほうもガーが突っ込んだ先へと移動してガーを受け止めるので、こちらのほうもかなり厄介だ。
このせいで、ガーの連撃が止まることはない。
しかし、この攻撃方法にも弱点がある。
その弱点とは、魔力の消耗がとても多いということだ。
ただでさえでかい【ウォーターボール】を五個も生み出しているのに、それを移動させたり維持したりでガーの残り魔力はすごい勢いで減っている。
あと三分ほどもすれば、水球はなくなるだろう。
一分ほどガーの攻撃をよけ続けることで、ガーの連撃に慣れてきた。
どこから突っ込んでくるのか、次はどうするのかが読める!
ここからは俺も反撃する!
一方的に攻撃し続けることができるのはここまでだ!
ガーが突っ込んできた瞬間に、躱しつつ【ファイアーアロー】を放つ。
【ファイアーアロー】はガーの鱗を突き破り、浅くだが身の部分に突き刺さった。
これがガーの弱点その①だ。
ガーの鱗は電気や物理に対してはめっぽう強いが、魔法攻撃に対しては水と雷以外はそれほど強くない。
水中にいるときは炎系のスキルは効かないが、空中にいる今なら炎系のスキルでもしっかりとダメージを与えることができる。
普通だったらすれ違いざまに当てるのは難しいが、ガーの【ダーツフィッシュ】に慣れたおかげで簡単に当てることができている。
そのあともガーの攻撃をよけつつ、ちょっとずつだが【ファイアーアロー】で確実にダメージを与えていった。
あと三十秒もすれば、ガーの連撃は終わるだろう。
その瞬間に一気に決着まで持ち込むつもりだ。
今の段階でガーの残り体力は、274/452だ。
それと状態異常が、憤怒になっていた。
俺に攻撃することができないのと、一方的にダメージを受け続けたことでブチ切れたのだろう。
攻撃が激しくなったのは少しきつかったが、冷静さを失ってくれたのはありがたい。
ガーの攻撃をよけながら、池の端のほうへと徐々に移動していく。
冷静さを失ってるガーは俺を追いかけて飛び回りつつも、池の端のほうへちょっとずつ近づいてきた。
この辺まで近づけさせれば大丈夫だろう。
ちょうど誘導が終わるタイミングでガーの魔力が底を尽いた。
水球が次々とはじけて消えていく。
ガーは自分がいる水球が消える前に、俺のほうへと口を開けて突っ込んできた。
これまでと同様に噛みついて来る気だろう。
ガーが口を開けて突っ込んでくるのが予想できていたので、すぐに魔力を多めに込めた【サンダーアロー】を口の中めがけて放つ。
冷静さを失っているガーは、自分に迫りくる【サンダーアロー】に気づかない。
【サンダーアロー】はガーの体内に深く突き刺さった。
これがガーの弱点その②だ。
電気に強いのは、あくまで鱗の部分だけだ。
だから、今回のように鱗に覆われていない口内を狙えば、雷系のスキルで充分なダメージを与えることができる。
【サンダーアロー】を放ってから、すぐにガーの軌道からそれつつ【フレア】を発動させた。
俺の目の前に青い火の玉が発生し……爆発した。





