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田舎のおばあちゃんの家の話  作者: マオ・ウミ


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第10話 キャッシュレス

 おばあちゃんの家は結構な田舎にある。

 買い物はスーパーが一番近いらしいんだけれど、車でも20分以上かかる距離にある。

 買い物に行くのも大変だ。

 そんなおばあちゃんの家のある村には、移動販売車が週2回公民館の所に来てくれるらしい。欲しいものがあればちょっと割高だけれど、頼んでおくと大体次回か翌週には仕入れてきてくれるらしい。


「おばあちゃん、普段買い物とかどうしてるの?自分は車で来ているから、ちょっと遠いけれど、ショッピングモールかアウトレットモールでも一緒に行こうよ」


「ありがとうね~。遠出してショッピングも楽しいかもしれないけれど、なんだか気後れがしちゃって、疲れるから、遠慮しておくよ。」


「じゃあ、行きたくなったら、遠慮なく言ってね。」


「ありがとうね~。その時はちゃんと言うからね。まあ、食べるものとかは移動販売車で間に合うんだよ。でも、最近困ったことになってね~」



 そういうと、おばあちゃんはゆっくり話し始めた・・・。


 つい最近までは、現金のみでの販売だったのに、キャッシュレス決済に変わるらしい。


(自分にしてみれば、そんな大変なことに思えないんだけど・・・)


 おばあちゃんはスマホを持っていて、自分が色々設定していたから何とか使えたらしいけど、近所の人はスマホもクレジットカードも持っていない人がいて大混乱になっているらしい。


 おばあちゃんがどうしてキャッシュレスにしようとしているのか移動販売車の店員さんに聞いたところ、


「この村に来ると売り上げがおかしいんだよ。販売記録はちゃんとあるのに、レジにお金がない。たまに葉っぱが入っていたり、ものすごく古くて汚れた硬貨が混じっていることがあって・・・」


 相当困っているらしい。


 こんなことが続くと、この村に移動販売で来ることができなくなるので、キャッシュレス導入することにしたとのことだった。


 おばあちゃんは何かを想い出したかのようにこうつぶやいた。


「そういえば、移動販売車が来るようになってから、タヌキもキツネも毛並みが良くなって、なんだかコロコロになっていたね~」




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