白い記憶(世界の真理2)
遅れ申した(最早定型文)
今回も説明パートになっています。。。つまらなかったりわかりにくかったら申し訳ないです。。。
次回は凛の過去を掘り下げた話を描きますね。
『召喚には2つの種類があるんだ』
顔を歪めたアルタイルがゆっくりと語り始める。
『1つは探知召喚。もう1つは魔応召喚と呼ばれるものだ』
突如空気が乱れる。
『魔応召喚というのは、人の放つ魔力反応を見つけてその反応をキャッチしてくる召喚方法……と言えば分かりやすいかな?』
どうやら今僕達が感じた空気の乱れが魔力の流れのようで、異世界……つまり地球の人間は基本的に感知することが出来ないようだけれど、極偶に感知できる人間がいるらしい。
そういった人間を捕まえるのに使われるのが、魔応召喚のようだ。
……ここで1つ僕は疑問に思った。
『魔力とは一体何なんですか?』
感知できる。だが見えない。そんな存在である魔力。それの正体は一体何なのだろうか?
『分からない』
それが答えだった。
『正体不明の気体。こちらの世界にしかない気体。俺達も正体を知りたいぐらいだ』
本当に魔力という存在は謎に包まれているものらしく、わかっていることは本当に少ないらしい。
その中でもここ、イーストース帝国は魔力の研究が盛んに行われているようで……。
『その結果、人間が持つことの出来る魔力の器たるものを見つけることが出来たわけだ』
魔力の器……それはいわば精神力と言い換えることも出来るようで、強い心を持つ人間はその分濃い魔力を持っているそうで、心が広い人間はその分大量の魔力を保有できるとのことである。
『そのことを僕達に伝えて良かったの?』
聞く限りではかなり重要な情報のようで、軽々しく伝えていいようなものでは無い……そんな気がした。
『君達に隠し事をするよりかは真実を1つづつ伝えた方がいいと思ってね』
無理やり笑みを浮かべるアルタイルを僕は少し不審な目で見ていた。
『話を戻そうか。魔応召喚は最も楽に呼べる方法ではあるけれど、俺たちの望む勇者を手に入れるのには適していなかったんだ』
勇者。
召喚された僕達がつまり勇者であるということなのだろうか。
『俺達が望んだ勇者を手に入れるべく行ったのが……探知召喚なんだ……探知召喚は魔力を多く持っている人間を1人選びその人間をこちらに強制的に引き寄せる魔法なんだよね』
どうやら魔応召喚には拒否権があるらしくその人の本質が今のこの生活に満足しているようであれば、召喚できないらしい。
そういった意味でも探知召喚は強制力、選別能力にも長けているようで更に今回の件で発覚したことだけれど周囲を巻き込む能力も発見された。
チラリと後ろを向いて今の内容をどう翻訳するかを暫し考える。
あー……つまり
「「「UFOキャッチャー?」」」
僕はそう伝えることにした。
難しくごちゃごちゃ文を並べるよりも伝わりやすい気がするし、僕も楽である。
久しぶりにUFOキャッチャーがしたくなってしまったけれど。
『さっきも言った通り、俺たちが望んだのは勇者たる素質……器を持つ人間だ』
まさか他の関係の無い人間を巻き込むとは思わなかったがな……と付け足すアルタイル。
『巻き込む?』
でもその言い方だとまるで特定の人物を狙っただけでそれ以外の人はお呼びではないような感じである。
『ああ。それが俺が非常に済まないと思っていることであるのだ』
アルタイル曰く、素晴らしい魔力反応を見つけたのでその人間を目的に探知召喚をしたらセットで3人付いてきたとの事であるようで、アルタイルはそれを非常に申し訳なく思っているようだった。
『できれば今すぐにでも元の場所に帰還させたいのだが……向こうに探知魔法がない限り、今は方法がないのだ』
魔法と言っても万能ではないようで、この世界の常識や知識などは後で教えてくれるそうみたいだった。
『もし、勇者たる器の人間が帰りたいと言ってその方法を見つけたら?』
『返さないね』
アルタイルが断定する。
『君たちからすればとんだ災難なのかも知れない。元の世界に帰りたいのかもしれない。だけどそれでも、君たち勇者にはこの世界にいて欲しい!』
困惑するみんな。そんなみんなを尻目に僕ははっきりと悟っていた。
(彼は1人の常識人であると共に、1人の王だったんだ)
それはさっきまで分かっていたこと。でも彼のセリフで再確認する。
『最低限……いや、この国で最も重要や存在として重宝しよう。元の世界に戻してくれみたいな無茶な願いでもない限りなんでも聞こう』
冷静に淡々と事実を確認するようにアルタイル
条件を切り出してくる。内容はつまり、国の全てが援助するから力を貸してくれ。というものだ。
僕達にそんな魅力があるのかは分からないけれど、アルタイルはどうしても僕達を手に入れたいようだった。
ただやはり、いきなりそう言われていいですよと言うのは違う気もする。だから……
『……分かりました。敵意がないって言うこと痛いほど伝わりました。ただ、僕一人では決めれる話では無いので……どこか違う場所で再度話し合いませんか?』
そう言って1度凛達を見る。
反応は様々だけれど、やはりまだ困惑やら驚愕の念は完全に抜けきっている訳では無いと思う。
まずは、ゆっくり時間を与えて落ち着かせて僕達だけで話し合ってからの方が僕はいいと思った。
それに、ここまで来てしまったら僕の正体についても教えなければならないだろう。
これからの事を考えて少し憂鬱な気持ちになりながらも何とか頭を整理してアルタイルの方を向く。
『わかった。確かに俺が少し焦りすぎていたな……基本交渉というのはもっとゆっくり行うものだ』
アルタイルのその言葉を聞いて少し安心する。
と同時にアルタイルが王侯語ではない共通語を用いて色々と周りの人間に命令を下していた。
どうやら第一関門は突破できたようだった。
『ーーーー!!!!!!!ーーーーーーーーー!!!!!!』
その声は扉を突き破る音と共に現れた。
マルクトの力による記憶の継承確認。
何度目かのループの開始を確認。




