砂漠の大都市
【大都市サンドピーク】
砂漠の民の現在の首都。砂漠のオアシスとは比べものにならないくらい、近代的な建造物が並ぶ
【動力研究所最深部 特等研究室】
うずたかく積まれた書物やメジャーやら秤やらがたくさんある研究室
ブラシをしたことがないようなぼさぼさの赤毛、小柄な、牛乳瓶底メガネをしたニキビだらけの、小柄な女の子が、あくびをしながら入ってくる。
服装はあちこちがうす汚れているダボダボの赤いローブ。
女の子は部屋の引き出しからルビーをあしらった炎の形のイヤリングを取り出す。
女の子:「今日も、元気に研究研究」
鏡を見ながらイヤリングをつける。
室内灯に映えるイヤリングは、燃えているように見える。
【大都市サンドピーク 目抜き通り】
歩きながら町を見学する一行
近代的な建物が並ぶ町並み
ヒューマ:「すごい、こんな町初めて見た」
サーラ:「砂漠の中にこんなすごい町があるなんて」
ベルタ:「この町をつくるのに、火の民と水の民が大きく関わっている」
サーラ:「火の民と水の民?」
ベルタ:「そう、火の民はこの地では、存分に研究に熱を上げることを許され、多くの研究者が招かれている。
彼らの力なくして、ここまでの発展はなかった。火の民が作る動力船やこのプラスチックのゴーグルはその一部。
砂漠の民は、その優れた工業力を水の民に提供することで、オアシスに必要な水を確保でき、水の民は制海権を手に入れることができている。
自然かどうかと問われれば難しいが、連鎖としては非常に良くできている」
ヒューマ:「水の民ってことは、ベルタも?」
ベルタ:「オアシスにいた老人を覚えている?」
うなずくヒューマとサーラ
ベルタ:「砂の民にもいろいろある。他の民族と共存繁栄なのか、伝統を守って名誉ある孤立を選ぶのか。それは、それぞれの生き方だ。それが加担なのか、共存なのか問われても答えは難しい。ただ、一部の勢力が伸び、反面衰えているのは確かだ」
ヒューマ:「太陽が消えて、火が盛んになって、砂漠が広がる・・・」
ベルタ:「急激な工業化が砂漠の拡大を招いたという声もあれば、運命だったとする声もある。だが、それはわからない」
ジェス:「とりあえず、炎上石を探そうぜ」
ジェス:「町が広いから、4人別々に情報収集っていうのはどうだ?」
サーラ:「知らない町で別々で行動するのは少し怖い」
ジェスは町のエリアを北東 南東 南西 北西に分けて四人で情報を集めるという案を出す。
サーラは広いのは分かるがバラバラになるのは良くないので全員で回る案を出す
ヒューマ:「じゃあ、最初はみんなで回って見て、
町に慣れて、話が足りないと思ったら、別々で回れば?」
四人全員で町を歩いて情報収集すると・・・
「炎上石は、火の民が持つエネルギーを凝縮したもので、世紀の大発明と呼ばれている。昼間は町の公文書館の1階で展示されている。だが、そこにあるのは偽物で、まったく形は違う。本物は動力研究所にあって、火の民の少女が所有している」
という話を得られる。
さらに
「公文書館の1階で展示されている」という話も聞ける
さらに手分けして町を回ると
ヒューマ:大した話を聞けない
サーラ:警戒されないからか、良い情報が集まる
ジェス:遠くからでも盗み聞きができるので、多く情報が集まるが、ガセも多い
ベルタ:水の民なので、決定的な情報が聞けるが、周辺情報に乏しい
【サンドピーク 場末の宿屋】
ジェス:「じゃあまず公文書館とやらに行ってみようか」
頷くヒューマとサーラ
【サンドピーク 公文書館 入り口】
公文書館へ入る一行
公文書館では
「炎上石は火の民が持つエネルギーを凝縮したもので、世紀の大発明と呼ばれている」という話が聞ける
雪の女王ユーベが見せてくれたのは、公文書館に置かれているレプリカだった。
さらに「本物はまったく違う形で、動力研究所で火の民の少女が所有している」という話も聞ける。
【大都市サンドピーク 宿屋の一室】
ベルタとサーラの相部屋に集まる一行
ベルタ:「夜も昼もあまり明るさは関係ないんだけど、やっぱり夜になってから忍び込みましょう」
サーラ:「じゃあ、盗むの?」
ヒューマ:「盗むのはダメだよ!」
ジェス:「世紀の大発明を、雪の魔女が欲しいって言っているから、くださいなって正面から話が分かると思うか?」
サーラ:「まだ話していないけど・・・」
ベルタ:「雪の魔女は、そんな単純な理由で『炎上石』をもってこいって言っているわけじゃないみたいね」
ヒューマ:「ほんとうに?」
ベルタ:「とにかく、夜まで休みましょう」
読了ありがとうございました。
まだ続きます




