始動!
如月学園攻略メモ
IA制度
生徒1人1人に査定値とランキングをつけている。
目的は競争意識を高めるため?→これだけではない気がする
査定値の算出(暫定)
必須8科目と選択2科目の合計にAテストの結果を数値化して考慮したもの。→Aテストの結果はかなり査定値を左右する?
テスト形式はかなり特殊でAテスト以外は60分の得点の上限は無し→これは差別化を図る、または個性を伸ばすためだと容易に予想がつく。
配布資料だけでは情報が足りないため独自で調査が必要。
先輩に掛け合ったが取り合ってもらえず→おそらくなにか規制があるのだろう。
研修期間だけでは明らかな情報不足。今後も調査続行。
第1章
第3節 始動!
神崎の話を聞いた翌日、俺は1限から5限まで授業を受けその後のLHRに出席していた。ちなみにこの学校では必ず6限にLHRがあり、出席しなければクラス査定から点数が大幅に引かれるので強制的に出ざるおえない。
「よし、全員出席だな。学校が始まって2日目だが早く慣れておけよ、来週からアバターシステムも解禁されるからな。俺からの連絡は以上だが何か質問があるやつはいるか?…無いようなのであとは神崎に任せる」
一応LHR中はクラスの様子を見ておくのか、ガチムチは後ろにあるパイプ椅子に座る。それと入れ替わりに神崎が前に立ち、話し始める。
「えー今日はいきなりだがみんなに大事な話があるから聞いてくれ」
学校が始まってまだ2日目なのに何事かとクラス内がざわつく。
「さっきそこのガ…じゃなくて小川先生も言っていた通り、来週からアバターシステムが解禁される」
こいつ俺と同じあだ名をつけていたのか?!少し小川の様子が気になり振り返る。
「…」
ダメだ、全く表情が読めない。眉ひとつ動かさないとは…
「そこで俺は5組に宣戦布告しようと思う」
神崎がそう言うと、クラスが再度ざわつく。勝てるわけないなど批判的な意見がちらほら出てくる。まあここから俺の実力を見せつけて士気を上げるつもりだろうな、さあなんて演説をしてやろう。
「お前らの言いたいことは分かる。たしかに俺1人では戦力差はひっくり帰らないだろう。だがな昨日俺が言ったことを思い出してみろ」
「あーなんか査定値がすごい人が何人かいるってはなしー?」
「そうだ、今から紹介する。潤と早乙女、前に来てくれ」
あれ?なんで?俺は?しかも相良さんまで
「この2人は1組並みの実力だ。俺を含めて3人もいれば5組との戦力差なんてないようなもんだ。あいつらはせいぜい150、高くても200くらいだからな」
少し傷ついた俺の心をよそに。たしかに、いけるんじゃね!などと主に男子生徒の士気が高まったようだ。反対に…
「ちょっといいかな?」
「どうした桜木」
「早乙女さんはわかるけど、小野くんはほんとなの?どう見たって1組並みの実力があるとは思えないんだけど!」
うんうん、と女子生徒たちが頷く。
「おいおい、君たちはなにを言っているんだね。僕に気があるからってそんな態度はいけないよ」
こいつの目は腐ってるのか、それとも罵って欲しいだけなのか。
「なわけないでしょ!!昨日あんたにされたことみんな忘れてないからね!」
「落ち着け桜木、気持ちは分からなくないが本当のことだ。そうだな、すまないが潤。見せてやってくれ」
「しょうがないねえ、特別に僕の肉体美を君たちに見せてあげよう」
ヒッッ!!っとクラス全員がドン引く。
「おい、あんまふざけてるとしばくぞ」
「全く冗談の通じない人だ。そんなんじゃこれからやってけないのではないかな」
さっきのが冗談に聞こえたやつは果たしているのだろうか。
「ほら、これで納得したかな?かわい子ちゃんたち」
「ほんとだっ…信じられない!」
査定値の圧倒的な差を目にしたショックを女優ばりに表現する。まあそれほどショックなのだろう。
「とりあえず今ので納得してもらえたか?これでも5組に宣戦布告するのに反対のやつはいるか?」
流石にこれだけの条件が揃えば反論するものもいないだろう。神崎なら確実に設備を入れ替えられるように手を回すはずだろうし、6組の設備に不満のない人なんていない。それだけ酷いのだ。
「ではこれにて解散とする。作戦などの詳細はまた後日連絡する。」
さてこの後どうするかと考えていると。
「こんにちは朝比奈くん!」
可愛らしいい挨拶が聞こえて来た。
「こんにちは相良さん。って言ってももう夕方だけどね」
「そうですね。そういえば、朝比奈くんも5限まで授業取ってるんですね。その…一緒で嬉しいです!」
落ち着け俺。早まるな!めちゃくちゃ可愛い子にこんなこと言われたら、余すことなく童貞力を発揮してしまう。
「俺も相良さんと一緒で嬉しいよ」
自然な笑顔で返す。大丈夫だよな?引きつってないよな?
「そういえば神崎くんがLHRの後、朝比奈くんの部屋に集合と言われたのですが」
え?どゆこと?
「その…一緒に行きませんか?」
どゆこと?
「えっと、あのーいいよ?」
「よかったです!いきましょう!」
相良さんに手を引っ張られ教室を後にしようとする。一方俺は先程から分からないことだらけで混乱していた。
「おっ、やっときたかさっさと鍵を開けてくれ」
「てかなんで俺の部屋なんだよ!」
「お前の部屋は綺麗そうだからな」
「まあそれは否定しないけどよ、あとなんで俺と相良さんのこと隠したの?!」
「まあ落ち着け、童貞がバレるぞ」
「ちょっ、童貞じゃ…」
「違うのか?」
「いえ、なんでもないです」
「そうか、それならさっさと部屋に入れてくれ」
まったく…、純情な高一男子高校生になんて精神攻撃してくれるんだ。早乙女さんと相良さんの顔が恥ずかしくて見れず、そのまま部屋の鍵を開ける。
「へー朝比奈くんって童貞だったんだ」
「ちょっ、だから…」
「違うの?」
「いえ、なんでもないです」
先程と同じやり取りを繰り返し、傷口を抉られる。
「思ったよりも片付いてますね」
「そうだね、不自然なくらいにね」
そういった小野はニヤリと笑った。なにを考えているんだと不思議に思っていると
「あれー ないなあ」
「その…さ、急にベットの下を覗かれても困るんだけど」
「いやー あるかなあって思ってさ」
「エロ本が?」
「そそ、一応どういうのが好みなのか知っておきたいなーって思って」
「早乙女が知ってどうすんだよ」
「もう!そんな野暮なこと聞かないでよっ」
早乙女ってこんなキャラだったのか?まともに相手をしてると疲れるのでこのくらいにしておく。
「早乙女さん、これを!!」
綺麗な姿勢でエロ本を差し出す小野。
「おいっ!何故それを?!」
「ご苦労であった小野一等兵、下がって良いぞ」
「ありがたきお言葉」
化学の分厚い参考書の箱に隠してあったはずなのに、何故バレた。
「隠し事なんてせず、男同士仲良く行こうじゃないか」
おそるべし変態嗅覚だなと感心する。
「へぇーふむふむ…」
「淡々と読むなー!」
「それにしても想像してたものより薄いわね、しかもなんていうのかアニメ?っぽい絵が描かれているし、朝比奈ってアニメとか好きなの?」
「まあそうだな…って返してくれ」
「ごめんごめん、ちょっとからかい過ぎちゃったね」
童貞はバレるし、こういう趣味なのもバレるし散々だよ。まだ2日目だよね?難易度設定間違ってませんか?
「童貞は元からバレてんだろ」
「心を読むな!」
「えーっとそれじゃあまず、現時点での作戦を説明する」
…切り替えが早すぎる。絶対後で見返してやるからな。
「作戦名とかはあるのでしょうか?」
「あーそうだな、女王様と奴隷作戦とでも名付けておこう」
こいつ、真面目にかんがえてるのか?
「神崎くん!なんだねそれは!」
小野が真面目に…
「ものすごく魅力的ではないかっっ!!」
抗議するわけないよな。
「今回の作戦は早乙女と小野を中心に回していく」
「早速うちが活躍できるのね」
「ああ、そうだ。具体的には男女でペアを組んでもらう。俺、相良そして礼人を除いてな」
「ペア?でもそうすると女の子が1人余るんじゃない?」
「その心配はいらない、相良と小野のペアに近衛として付かせる。」
「なるほどね、その口調だとペアの組み合わせはもう決めてあるようね」
「そうだ、研修期間中に個々の装備と身体能力はチェック済みだからな。後は性格の問題もあるだろうが、5組相手ならそこまで問題にはならんだろう」
ふむふむと神崎の話を真面目に聞く。
「こっからが作戦の鍵となるんだが…早乙女には前線の指揮を取ってもらう。」
「うちが?!」
「今後もそのつもりだ、少しでも慣れておいてくれ。」
「わかったわよ」
「早乙女はスカウターで高い査定値のやつを特定して、1人ずつ指示を出してくれればいい。まあ向こうもスカウター持ちだと分かれば攻撃が集中してくるだろうが、小野ともう1人がカバーしてくれる。」
「なるほどね」
「さながら僕は早乙女様の奴隷とういことだね」
「そんである程度人数が少なくなったら無理に押し切って構わない。早乙女のグループはリーダーの首を取りに行ってくれ。」
2日目にしてスルーされる小野。強く生きろよ小野。
「他のペアには後で作戦を伝えておくから、そこは考えなくていいからな。早乙女はこの2つに集中してくれ。」
「オーケー、本番までに色々とイメトレしてくわね」
「その意気だ。ちなみにマップのこととかも考えなくていいぞ。俺の提案に修正はないだらうからな」
「5組が同意しなかったら?」
「安心しろ。そんなことは100%ない」
たいした自信だよ、修正されたあかつきにはめちゃくちゃいじってやる。
「あのーこの作戦だと、私と朝比奈くんの出番って…」
「そうだよ、神崎は討たれたら終わりだから分かるけど」
「そこがさっきのお前からの文句の答えになっているんだがわからないか?」
あーそういうことか、なんとなくこいつの思考回路が読めらようになってきた。
「いわゆる秘密兵器ってことでしょうか?」
「そういうことだ、5組を倒したら終わりじゃないからな。出来るだけ手の内は晒したくない。万に1つ敵がこっちに侵入してきても、俺らがいる部屋は数学選択にしてあるから、仮に3人だけになったとしても勝てるだろ。」
なるほど、保険みたいなものか。
「作戦は以上だが、指摘があれば遠慮なく言ってくれ」
「私は問題ないと思うわ」
「私もです」
「僕もだね」
みんなの同意が得られたようなので、俺も頷いておく。
「よしっ、それじゃああそぼーぜ!麻雀持ってきたからよ」
「おっ!いいわね、うちもまぜてー」
「ふっ、僕の実力を発揮するときがきたか」
一段と厨二臭く小野が言う。
「みなさん麻雀できるんですね、私はできないです」
「だいじょーぶよ伊織。伊織ならすぐに覚えられるから、一緒にやりましょ」
「はい!わかりました!」
「もしかしなくても俺の部屋なんだよなー」
「まあそんな固いこと言うなって、相良以外でビリのやつ夕飯奢りなー」
「まじかよ、ぜってー勝つ」
「うちも負けないわよー」
作戦会議が終わり、こんな感じで始めた麻雀だったがみんな以外と強く、半荘2回の時点で俺がビリで1位の神崎に奢る羽目になった。ちなみに相良さんはたった半荘2回とネットの知識である程度理解したらしく、明日からはできます!と意気込んでいた。
てか明日も俺の部屋じゃないよな。とフラグを立てておいた。
翌日 LHR後
「ふざけんじゃないわよー!!あいつ絶対ブッコロス」
物騒なことを叫びながら教室に帰ってきた早乙女さん。おそらく5組との話し合いでなにかあったのだろう。
「どうしたんだ?早乙女さん」
後ろから入ってきた神崎に問いかける。
「ああ、なんというか…5組のリーダーに目を付けられたみたいでな。ある意味で」
「ある意味で?」
「相手が要求してきた条件がよ、早乙女を卒業までやつの好きにさせろってな」
「あーそういうことね」
「もちろん拒否ったんだけど、あらゆる手段を使って挑発してきてだな。結局こっちのベットを増やして向こうに引いてもらったよ」
両者合意の下でやらなきゃいけないっていうのは、案外難しいということだ。
「ちなみにこっちの要求は不備なく通ったの?」
「ああ無論だ」
こいつもこいつでどんな手を使ったのか気になるな。
「でもこれはいい方向に転びそうだな」
「そうだな 早乙女にはとっては良いエネルギー供給になった。やつには感謝しないとな」
それから週明けまでは特に何事もなく過ぎていき、月曜日いよいよ対5組戦が始まるのであった。
次回 5組戦
6組メンバーメモ
早乙女音羽
身長 約165cm 細身
文系壊滅 理系と英語に特化 身体能力A 運動部の男とも張り合えるだろう
性格 勝気→戦闘にかなり向いている
Aテストもかなり良いと判断できる
精神的な攻撃には少し弱い部分もある→ここは改善はしなくて良いと判断(長所を失う可能性大)
スカウター持ち→今後は指揮能力を高めることで最大限に能力を発揮することができるだろう




