第五章・第一節 老兵、空を飛ぶ
老兵、ついに世界へ!
JZ-65が盆栽片手に空港で大騒動!?
国際大会編スタートはまさかの検問ドタバタ。
「じいじ、ハサミは持ち込めません!」――爆笑の旅が始まる。
――成田空港。
チェックインカウンターに、スーツケースと盆栽を持った老人が立っていた。
「お客様……こちら、植物の機内持ち込みは――」
「この子(盆栽)は家族みたいなもんでしてな」
「……か、確認いたします」
背後で美羽が笑い転げる。
「じいじ、それ“植物検疫”のやつだよ!」
「なんと……盆栽も検問される時代か」
隣でTACTが深くため息をついた。
「JZさん、盆栽は貨物で送るって言ったじゃないですか……」
「いや、こいつはデリケートなんじゃ。飛行機で気圧変化を受けたら枯れる」
「そういう心配する配信者、初めて見ましたよ」
さらに混乱を招く一言。
「ところでTACTくん、ワールド・ゾンパニFって……“どこの国”なんじゃ?」
「アメリカです」
「ほう。ではハンバーグの国か」
「……まあ、だいたい合ってます」
翔が笑う。
「じいじ、英語しゃべれんの?」
「もちろんじゃ。“サンキュー・ベリーマッチョ”」
「……筋肉?」
美羽がタブレットで撮影している。
「これ絶対バズるよ!」
「まさか、空港で炎上せんじゃろうな」
その瞬間、背後から空港アナウンス。
「搭乗ゲート3番、ゾンパニF選手団のお客様、至急お集まりください!」
TACTが叫ぶ。
「JZさん! もう始まってます!」
「なにっ、もう戦線は動いておるのか!」
老兵、再び駆け出す。
盆栽を抱えたまま、チェックゲートへ。
金属探知機がピーピー鳴り響く。
「じいじ、それはハサミ!」
「剪定用じゃぁぁ!!」
係員が止める中、報道カメラが集まり――
“ゾンパニF日本代表、盆栽とともに出国”のニュースが翌日、ネットを席巻した。
『盆栽とともに世界へ――JZ-65、伝説再び!』
ゾンパニF世界大会へ、出陣の老兵。
だが行く先々でトラブル続出!?
“盆栽と笑いを携えて、空を飛ぶ”
次回、老兵、世界の壁(言語)に挑む――!




