表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東海道五十三次美人OLスキー旅ミケタマ珍道中  作者: いもたると


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/20

平塚 その2


 お菊さんの十八番が始まる。

「いちま〜い、に〜ま〜い…」

 すると、お菊さんが皿を数えるのに合わせて、お菊さんの衣装に身を包んだ、若い女性が、一人ずつ出てきたのだ。


 何を隠そう、彼女たちも、ミスお菊さんコンテストで入賞した人たち。

 全部で9人出てきて、OKIKU 9(オキクナイン)というアイドルグループを結成しているのである!

「お菊さーん!」

「お菊さーん!」

 と、会場に陣取ったファンから熱い声援が注がれる。


「すごい人気ね」

「この人たち、OKIKU9の親衛隊だわ」

 と、ミケタマの二人は、彼らの熱気に気圧された。

 ステージでは、とうとう9人のお菊さんが勢揃いした。


 プログラム上は、ここから彼女たちのコンサートが始まるのだが。

 いつも通りではないことが、このとき起こったのである!


 突然、真ん中のお菊さんがこう言った。

「えー、今日は、客席のみなさんの中から、私たちのお手伝いをしてもらう人を選びたいと思います」

 なんだ、なんだと、ざわつく会場。

 ミケタマの二人も、どういうことだろうと思った。


「その人に、私たちと同じ、アイドルになってもらいます。えーと、そこの美人のお二人さん!」

 と、お菊さんは、ミケタマの二人を指名した。

「え、どういうこと?」

「私たちなの?」

 よく状況を飲み込めないまま、ステージに上げられてしまった二人。


 しかし、会場からは、おおおーっという歓声。

 ミケタマの二人の美しさと華やかさは、たちまちのうちに、会場の人たちをトリコにしたのだ。

「まあ、悪い気はしないわね」

「そうよね」

 と、ノリやすい二人である。


 お菊さんから、段取りを耳打ちされる。

 簡単な自己紹介が済んだあと、二人のパフォーマンスである。

「いちま〜い!」と、ミケコはお菊さんに言われた通りに、皿を数え始めた。

「にま〜い!」と、今度はタマコが数える。

「キャー!」

「ミケコー!」

「タマコー!」

 すごい歓声が上がる。


 二人は、ガッチリとファンの心を掴んだようだ。

 大盛り上がりの会場。

「アイドルになるのも、悪くないわね」

「そうよね」


 すでに六本木ではブイブイ言わせていた二人であるが、平塚でもこんなに人気があるなら、二人でアイドルデュオとして全国を回ろうかという野心が芽生えた。

「じゅうしちま〜い!」

「じゅうはちま〜い!」


 すっかり客席に乗せられてしまった二人は、調子に乗って、18枚まで数えてしまった。

「あらあら、明日の分まで数えちゃった。これじゃ、私たち、明日はお休みかしら?」と、お菊さんのジョークも大ウケした。


「ありがと〜う」

「ありがと〜う」

 と、大盛況のまま、会場を後にするミケタマの二人。

 いつまでもアイドルをやってはいられない。今日中に小田原まで行かねばならないのだ。


 協力してくれたお礼にと、お土産にこの地方名産のたたみいわしを、一畳分ずつもらった。

「超でかい。こんなのもらってどうするの?」

「お酒が10斗ぐらい飲めるわね」

 くるくると巻物みたいに巻いて、リュックに括り付けていくことに。

 幸せな気分のまま、一路、次の大磯を目指すのであった。

 が、そんな二人を、またしても一茶の陰謀が待ち受けていた……!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ